仕上げの手順

金繕いの最終工程が仕上げとしての“蒔絵”です。
カリキュラムで練習をし、いざ仕上げようと思われた時、
迷われるのがどこから始めるかという問題です。

基本は、内側から、反時計回り(右利きの方)で、です。
要するに先に仕上げた所を触らないように進めればよいのです。

上の画像のような内外に仕上げを行う場合、内側から始めれば
先に仕上げた部分を触らずに外側の仕上げに移行出来ます。

ただ、あまり見えない外側をウォーミングアップ(練習台)と
して先に行うという考え方もあります。

またこのように縁にいくつかの仕上げを行う場合は、反時計回り
(右利きの方の場合)に進めて行けば、先に仕上げた部分を
触らずに作業出来ます。
※90度以上離れている箇所は、これにとらわれないでも大丈夫です。

いずれのケースでも金泥を蒔くタイミングを逸してはなりませんので、
時間を見ながら作業し、適宜蒔きながら進めるとよいでしょう。
複雑な損傷で長い距離を仕上げなければならない場合は 、特に注意が
必要です。
どこで見切るか、あらかじめ計画してから作業を始めた方がよいかと
思います。

このように仕上げは器により、ご自身のお考えにより、たくさんの選択肢
があります。

ご不安の場合は、教室にお持ち頂いて仕上げることも可能です。
その際には仕上げ部分がデリケートな状態の器を安全に持ち帰る
ことができるように、必ず箱をお持ち下さい。


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