真綿とは

金繕いの道具のひとつに真綿があります。
私共では真綿は、仕上げ部分を磨き上げるのに使用しています。
改めて『真綿』について調べてみました。

繭を煮て引き伸ばし綿状にしたもの。
生糸の副蚕である汚繭,揚繭,出殻繭や玉繭等の製糸のしにくいもの,
不能のものをセッケン,灰汁(あく),ソーダ等のアルカリ剤で精練
してよく水洗,1粒ずつ水の中で広げて引き伸ばし,中のさなぎ(蛹)や
不純物を除去し,ゲバと称する真綿掛枠に広げて掛け,乾燥させる。
(出典:コトバンク)

つまり『真綿』は絹100%なんですね。
では真綿の『真』は何なのかというと、元々綿とは絹しかなかったのですが、
後年発生した綿花から出来る綿と区別するために『真綿』となったとか。

さて金繕いで真綿を使用する理由ですが、蒔き下の漆を傷めない柔らかさと
埃が出ないところにあります。
1,300メートルと長い繊維体なので、木綿の綿のように埃が出ないのです。
是非お間違えのないように…

この真綿についてご相談があるのが、汚れてきてしまった場合のことです。
気になってきたら、ほぐして洗ってみて下さい。
復活致します。

ところで真綿は手に入りにくくなっています。
漆芸材料店の他、手芸材料店でも取扱いがありますが、入手が難しい
ようでしたら、ご相談下さい。


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