“香水塔”を未来につなぐ:修復家からのメッセージ

東京都庭園美術館で行われている「アール•デコの邸宅美術館」展の
タイアップイベントに行ってきました。

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これは以前行った際にご紹介している「香水塔」の磁器部分を修復された
工房いにしえ•佐野智恵子氏のトークイベントです。

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当初は表面的な修復に止める予定だったのが、氏の見解によって
以前の修復で施された内側の補強を除去し、解体から始めることに
なったという経緯を大変興味深く聞きました。

このような決断に至ったのは、氏の文化財は未来に残して行くために
保存に重点をおくべきという考えによるものです。

樹脂で修復している以上、50年程度で劣化のために再修復が必要に
なるので、氏の修復の結果はその時に出るということになります。
その時には材料•技術共、進化しているはずなので、未来の修復家に
託したいと結ばれました。

修復を行う立場としては、氏の修復方法は大変勉強になりました。
今回のイベントをご紹介頂いたHさんに、御礼申し上げます。


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