仕上げのあとは?

仕上げのあとは何をするのか?という質問を頂きました。
『仕上げ』とは、金繕いにおいても言葉通り、作業の最終工程を
指します。
器の欠損を埋めてきたところに、それを化粧する目的で蒔絵を行い
ます。

Exif_JPEG_PICTURE

ですので、このあとの作業はあるのか?と問われれば、答えは
「ないです。」となります。
仕上げの作業後、1週間経ちましたら、洗浄•使用が可能になります。

ただキズを覆った仕上げにさらに加筆して蒔絵をご希望でしたら、その
あとの作業になります。

Exif_JPEG_PICTURE

例えばこのマグカップですと、本来の破損は左上の欠けと、右のヒビ
でした。
まずは両方の欠損を覆い隠すように蒔絵をし、それに対して柳の枝•葉を
加筆して蒔絵しています。

陶磁器の修復という意味でしたら、仕上げ前までの工程で終了して
いると言えます。
仕上げには金•銀泥で仕上げる他、新うるしの色で終了させる選択も
あります。
セオリーはありますが、最終的にどのような形にするのかは、お好み
で決めて頂いて構いません。


カテゴリー: 基本のき   パーマリンク

コメントは受け付けていません。