金が馴染む

藤那海工房 土曜日クラスのTさんの作品をご紹介致します。

Exif_JPEG_PICTURE

画像左下の角が欠けていたものを、修復されました。
形もしっかり復元されていて、完成度が高い作品です。

Tさんは、仕上げの蒔き下漆が少々厚めになってしまっていた
のですが、今回の作品では薄めになってきました。
これはTさんがコンスタントに仕上げを行っている成果だと
思います。

この作品で見て頂きたいのは、釉薬と金泥の相性です。
度々ご紹介しているように白化粧土には、金泥が合います。
ベージュ色に馴染んでとても綺麗です。

この他、黄色の釉薬にも合います。
派手に感じる金ですが、黄色味を含んだ色には馴染んで、程よい
仕上げになると思います。

基本的には、器の釉薬の色と合わせる漆繕いは、意外に難しい
割に残念な仕上がりになるケースがあります。
また茶道具では「ごまかし」と見なされて、格落ちになりますので、
安易に飛びつかず、ベストの選択をご検討下さい。

実は金•銀などの金属色は、合う色が多く、大変便利な色なのです。


カテゴリー: 基本のき   パーマリンク

コメントは受け付けていません。