穂先が割れてしまったら

先日、筆の穂先が割れてしまうと、ご相談を受けました。
穂先を触らせて頂いたところ、粘り気を感じました。
これは穂先に若干の新うるしが残っている為で、これを
除去すれば割れはなくなります。

除去の仕方ですが、中性洗剤(台所洗剤で可)で洗う際、穂先を
揉みほぐします。

まず爪先を穂先に入れ込むようにほぐします。
場所を変えながら繰り返し行って下さい。

ついで根元を潰すように揉みほぐします。
こちらも方向を変えながら繰り返し行います。

これらを交互に行って、根元の粘り気や塊を取り除けば完了です。
新うるしの塊がポロポロと出て来る場合もあります。

もちろん根元に残留物がないように毎回の洗いが完璧であれば
いいのですが、穂先が割れてから問題に気がつくことが多いのです。
おかしいと気がつかれましたら、上記の方法をお試し下さい。

◎画像は、かな書用の筆ですが、金繕いの筆でも方法は同様です。


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