金繕いは再構築

たまたま見たNHKの「デザイントークス+(プラス)」という番組が
「再構築」というテーマでした。

このデザイントークス+という番組は、「デザイン力ってなんだろう?」
という好奇心をもとに形に宿る精神、哲学をひも解きながら日本のデザイン
の世界を探求するものです。

再構築というテーマは、デザイナーの吉泉聡さんを迎えて、これまでのモノと
人との関係を再構築するようなデザインについて語られていました。

再構築というのは、例えばすでにある製品に新たなデザインを加えて新しい
プロダクトを生み出すことを指しています。

この論議の中で金継ぎ(金繕い)が出てきました。
MCの金継ぎにも興味はあるかとの問いに、吉泉さんはあると答えます。
金継ぎ(金繕い)は破損したというマイナスの状態をプラスに再構築する
ものだという吉泉さんの説明に腑に落ちるものがありました。

元は職人の技術であった金繕いが今や「kintugi(金継ぎ)」で海外に通用する
ようにまでなったのは、単にもったいない精神を超えて新たな意匠をまとった
ものに蘇らせる「再構築」に魅了されたからではないでしょうか。

かく言う私も金繕いの再構築に魅了された一人です。


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