盆栽鉢の金繕い

よみうりカルチャーセンター大宮教室のSさんの作品をご紹介致します。
盆栽鉢の金繕いです。


小さい鉢ですが、割れてひびが入っていました。
鉢の場合、植える植物の根張りと冬場に鉢が含んだ水分が凍結し、再度割れて
しまう可能性があります。

そこでSさんの盆栽鉢もひび止め、接着後、欠損を埋めた上で内側に和紙を
貼って頂きました。
和紙を使うと言うとどなたもびっくりされますが、Sさんの作品でご覧
頂けますように、上からしっかり新うるしを塗り重ねて「漆含浸和紙」の
状態になっています。
ですので水密性も問題ありません。

Sさんはとても作業が綺麗な方なので、通常の仕上げになる金泥の部分は
もとより、内側の和紙を貼った部分もこげ茶色で完璧に仕上げられました。
これで見た目も使用上も心おきなく使って頂けます。

詳しい手順は昨年私がご協力しました雑誌「盆栽世界」2018年7月号に
類似の破損状態のものが掲載されていますので、参考になさって下さい。


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