東京都美術館で開催中のブリューゲル「バベルの塔」展に行って
きました。
展覧会は15世紀以降のネーデルランドの美術の紹介に始まり、
最も著名なボスを経てブリューゲルの展示に至ります。
ボスにしても、ブリューゲルにしても見所は描き込まれた寓意かと
思いますが、原一菜先生からしっかり見るようにお話があったのが、
色の美しさです。
この時代は現代の油絵具とは違って、ダイレクトに狙いの色が出せ
なかったのです。
少しずつ色を塗り重ねて色を作り出すことが、すなわち絵の深み
にもなりました。
そしてまだキャンバスがなかったので、ベースは板になります。
木の色から空や海の明るい色を作り出すのは、とても難しい作業に
なるのだそうです。
展覧会はタイトルの「バベルの塔」が最後に展示されています。
駅の看板で見ていたのとは違って意外にも小さい絵でした。
会期終了間近で絵の前に20Mほどの列が出来ていました。
会場全体も混雑していますので、描き込まれた詳細を見るのには
相応の時間がかかります。
計画してお出かけ下さい。