美しい仕上げ

NHK文化センター ユーカリが丘教室のNさんの作品を
ご紹介致します。
鉢の縁の欠けを金繕いなさいました。


黒と茶の釉薬に金泥が映えています。
完成度の高さを作り出しているのは、器の形の復元が完璧なことと
蒔き下の弁柄漆の塗り方が完璧に平滑なことからです。
もちろん金泥を蒔くタイミングも完璧です。

仕上げの仕方としては、欠け通りに蒔いているという基本に忠実なもの
なのですが、下地と蒔き下が完璧だと、ここまで美しいのかと思わずには
いられません。

どうしても破損の仕方が美しくない場合は加飾をお勧めしますが、
奇をてらわずとも美しければ、そのままで良いのです。

基本に忠実というより、誠実に作業された結果の美しさを感じさせてくれる
作品です。
どうぞ皆様、参考になさって下さい。


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ようやく完成

NHK文化センター千葉教室のTさんの作品をご紹介致します。
粉引のお皿の縁の欠けです。


粉引には金泥が合います。
形もきれいに作られているので、とても完成度が高い一品に
なりました。

縁の欠けからひびが伸びていました。
実は一度に仕上げていないのですが、手順を考えてあるので、
継ぎ目がわからなくなっています。

仕上げの線が人参の柄と呼応するように入っているのも、一つの
柄になっているようです。

Tさんもそうなのですが、意外に欠損が埋まってから仕上げが出来る
状態まで磨き上げるのに苦戦されている方が多いです。
いろいろコツはあるのですが、綺麗に仕上げるには根気よくという
のが一番大切かもしれません。

今一つの状態で仕上げてしまうと、仕上げも今一つになります。
最後の階段は険しいかもしれませんが、根気よくお願いします。


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工房からの風2017

JR本八幡駅近くのニッケ コルトンプラザで今日から
工房からの風」というイベントが始まりました。

全国から工芸、手仕事を行う作家が集う展覧会です。
数年前にも出かけて気に入った器が入手出来たのですが、その後
なかなか訪れる機会がありませんでした。
それが今年は都合がつけられたので、あいにくの天候にも負けず
出かけてきました。

とても面白くお話を聞いたのが、ほうき職人のフクシマアズサさんです。


材料は「ホウキモロコシ」というもので、ご自身で栽培されています。
ホウキに編む際には内側と外側で茎の状態が違うそうです。
内側はしっかりした茎のままにしますが、外側は茎を割いて、柿渋で
染めた木綿糸で編み込んでいきます。

特徴的なのが上部の形です。
ハマグリ型というそうで、この形が丈夫さを作っているのだとか。

作業スペースの掃除に使おうとミニサイズを購入。
近年ほうきの復権を耳にしますが、懐かしさ漂う形に満足、満足。

その他、購入したのが、青人窯さんのカップ&ソーサー。

左が柿灰釉、右が魚沼緑灰釉です。
シンプルな形に、オリジナルの釉薬が気に入りました。

渡辺真由美さんのガラスコップ。
他にも素敵なボールや花瓶があったのですが、実用を考えて
コップを購入。
透明ではない色が、入れた飲み物とどう合さるのかが楽しみです。

こうして画像を見ると、シンプルなモダンデザインを選んでいるのが
よくわかりますね。

今回の展覧会で考えを深くしたのが、釉薬の色についてです。
作家の皆さん、それぞれオリジナルの釉薬を作り出して独創性を追求
されています。
私は和食系の料理をすることが多く、必然的に色味が地味になることが
多いです。
そうなると釉薬によっては料理の見栄えが変わってしまうので、釉薬の色
がとても気になりました。

展覧会は明日までです。
屋外会場での展示のため、明日の雨模様の天候では足元が悪いと
思います。
土汚れがついても気にならない靴でお出かけ下さい。


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西登戸教室スタート

屋満桝さんから場所を移して、新たに西登戸駅近くに
スペースをお借りした教室がスタートしました。

オープンなスペースに吹き抜けから自然光が入る素敵な空間です。
これは住んでいる方が、この空間を楽しんでおられるからだと
思います。
このお家に来られるだけでも価値があると感じました。

この教室に関しては新規受講のスタートを柔軟に考えていこうと
思っていますので、やってみたいと思われたらコンタクト
ページからご連絡下さい。

お願い
頂いたメールに返信出来ない場合があります。
差し支えなかったら他の連絡方法(電話番号など)を併記して
頂けると確実にご連絡できると思います。
どうぞよろしくお願い致します。


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刷毛目風仕上げ

NHK学園市川オープンスクールのTさんの作品を
ご紹介します。
ちょっと珍しい仕上げ方のバリエーションです。


もともと染付の柄が入っている上に銀彩で刷毛目の柄が入っていました。
縁の欠けを埋められたところで、その元々の柄と同じように刷毛目を
入れたいと希望されました。

使ったのは特殊な形をした筆です。
これで一気に蒔下を描いて頂き、銀箔で仕上げて下さっています。

気をつけて頂いたのが、すぐ横にある元々の刷毛目と違う向き、角度に
して頂いたことです。
Tさんの描いた線は絶妙にいい感じで入ったと思います。
これで銀箔が硫化したら、元々の柄と馴染むと思います。

この大鉢はご親戚に返却されるそうです。
その独創的な出来栄えに、きっと喜ばれると思います。


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簡単筆置き

作業中に筆が転がって大変!ということがよくあるかと
思います。
粉鎮以外に筆置きに凝られている方もおられると思いますが、
目からウロコの簡単筆置きを作っている方がおられましたので、
ご紹介したいと思います。

何とメラミンスポンジに溝を作ったものなんですね。
元々3cm角のサイコロ状のものなのだそうで、大きさも丁度
いいですね。

改めて専用の筆置きを購入するのではなく、お手元にあるものを
工夫して作るのはとてもいいことだと思います。
是非参考になさって下さい。


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銀で加飾

NHK文化センター 千葉教室のKさんの作品を
ご紹介致します。
染付の磁器を金繕いされました。


印判のお皿の欠けです。
金泥で仕上げられてから、銀泥で印判の柄の続きを描かれたところです。
肝心なところが光ってしまって見にくいのですが、いずれ銀が硫化して
染付の柄が続いて見えるようになる予定です。

こちらは仕上げの金泥の形を、お皿の丸い文様に合わせて丸く描かれました。
ちょっとしたことですが同じような形だと悪目立ちしませんので、とても
良い工夫だと思います。

こちらはわかりにくいのですが、縁の口紅と呼ばれる色が続いて
見えるように、やはり銀泥で金泥の仕上げの上から線を描いて
おられます。

このように金と銀を上手く使って馴染ませるというのは、染付の器の
場合良くお勧めする手段です。
作業もさほど難しくないので、加飾の最初の試みとしては取り組みやすいと
思います。
銀泥の硫化を待つのも楽しくなりますね。


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東京国立美術館 表慶館

一昨日「フランス人間国宝展」を見に行った東京国立美術館 表慶館が
素晴らしい建築だったので、もう少し書きたいと思います。

表慶館というと工事しているか休館かというイメージしかなく、全く
予備知識なく行ってしまいました。
見学してから、これは!と気がつき、調べたのが次の内容です。

開館したのは明治42年(1909)のことです。
日本で初めての本格的な美術館として片山東熊が設計しました。
片山はJ.コンドルの弟子で、私が見学を虎視眈々と狙っている迎賓館の
設計者でもあったのですね。
現在は重要文化財に指定されており、特別展かイベント開催中でないと
中には入れません。

上の画像は入り口を入ってすぐのドームを見上げたところです
中の展示スペースは美術館であるせいか、クラシックな装飾があるものの、
控えめです。

その中で華麗な印象を与えるのが両サイドにある階段室の手すりです。
残念ながら撮影は許されてなかったので、こちらをご覧下さい。
アイアンワークの意匠はギリシャ風なのだそうです。

外観には製図用具、工具、楽器などをモチーフにしたレリーフがあるので、
こちらも要チェックです。


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フランス人間国宝展

東京国立博物館で行われている「フランス人間国宝展」を見に
行ってきました。

フランスには日本の人間国宝(通称)にならって制定された
「メートル・ダール」という称号があります。
この認定を受けた13名+2名の作家のフランスの伝統技術に
現代の息吹を加えた作品の展覧会です。

伝統技術といっても日本の伝統工芸にはない羽細工とか麦わら象嵌
などがありますし、製品に近い形のもの、アートに近いものと
様々出展されていました。

日本の伝統工芸にとっても現代の感覚に合わせるというのは、大きな
課題だと思います。
それにフランス作家の作品は指針になるように見えました。

特に私はシルヴァン・ル・グエンさんの扇の作品が印象に残りました。
日本の折りがインスピレーションになっているそうで、開いても畳んでも
美しい造形です。
「素敵」とか「格好いい」というのは何かと改めて考えさせられました。

展覧会は11月26日(日)までです。
展示されている表慶館は、明治時代に建築された美しい空間です。
クラシックな空間に展示された作品という見方も出来ます。


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成田教室 体験講座終了しました

本日、成田教室の体験講座が終了しました。
パソコンとプロジェクターの連動が上手くいかず、急遽紙芝居
方式で説明させて頂くアクシデントがありましたが、ご参加の
皆様のおかげで無事終了致しました。

今回も桜の花びらの蒔絵体験をして頂きましたので、作品をご紹介
したいと思います。






どうもお一人撮影し忘れてしまったようです。
失礼致しました。

最近の傾向として、少ない枚数でシンプルに決める方が多いのですが、
今回も少ない枚数で素敵に仕上げる方が多かったです。
ただ1枚1枚を大きく描かれる方が多く、ダイナミックな感じがしました。

同じ桜の花びらでも、毎回毎回個性豊かで私も楽しませて頂いています。
なかなか慣れない作業ではありますが、これが金繕いの完成になると
考えて頂くとイメージがしやすいかと思います。

来月、本講座の教室でお待ちしております。


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