レンゲの金繕い

カルチャープラザ公津の杜のIさんの作品をご紹介します。
レンゲの金繕いです。


縁が繊細に薄いレンゲなので、何箇所か欠けてしまっていました。
これを丁寧に埋めて仕上げをして頂きました。

特に工夫したのが一番大きなサイズの欠けの部分です。
元々あった花柄のように金泥の上から銀泥でラインを描いて共通感を
出したのです。

柄の欠けが一部、共通感が出たことで元々の柄に馴染み、たくさん欠けがある
印象が少なくなったかと思います。

そもそもレンゲも金繕いが出来たのかと思われたかもしれません。
陶磁器製であれば器と同様に金繕いが出来るのは言うでもありません。

お箸と共に食卓にあるものです。
破損してしまったら金繕いをお考え下さい。


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無人販売所

自宅工房の教室にお出でになっている方達に評判になりつつあるのが
駅からの途中にある野菜の無人販売所です。


販売所の隣にある農家さんのもので、採れたての新鮮な野菜を販売して
います。
メインは小松菜で、お料理に合わせた多様な小松菜の栽培でテレビ出演も
されているそうです。

プレハブの中でコインロッカー式の販売スタイルですが、清潔感もあるし
安全な感じもします。
なかなかの人気で夕方に行くと売り切れていることも、しばしばです。

私も夏に枝豆を何回か購入しましたが、甘くて美味しかったです。
やはり新鮮さが決め手なのでしょうね。

ナス、ピーマン、カブ、ほうれん草と取り扱い品目も多彩です。
場所は西船橋駅の近隣、スーパー・ベルクスの向かい、紳士服のAOKIの隣。
両替機がないので100円玉持参が必須です。


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渋い仕上げ

港北カルチャーセンターのMさんの作品をご紹介致します。
大皿の欠けの仕上げです。


黒のマット釉の縁が複数箇所、欠けていました。
欠損の埋めが終わって仕上げに薫銀泥をお勧めしました。

薫銀泥の仕上げは他の方にもお勧めして素晴らしい作品が完成しています。
Mさんの作品も完成時から釉薬に馴染んで渋い仕上がりになりました。
複数箇所の欠けも気にならなくなっています。

Mさんは受講開始からある程度時間が経って、工程の流れが把握できた
ところで続々作品が完成しています。

今後の完成も楽しみにしています。


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本漆の接着

藤那海工房・木曜クラスのIさんの作品をご紹介致します。
本漆による大鉢の接着です。

生徒さんの作品を完成品でなく、作業初期をご紹介するのは初めてです。
なぜご紹介しようと考えたかというと、本漆の接着は新うるしより難しい
からです。

そもそもある程度粘り気のある新うるしでの接着は粘りがあって、多少の
無理が効きますが、本漆の接着は調整のタイミングが絞られていて、無理
は禁物というのが実感です。

Iさんの大鉢はひと抱えもある大きなもので、厚手の陶器ですから重さも
あります。
それがバラバラになっているのですから、形を整えるだけでも大変だった
はずなのですが、見事成功されています。
これは是非、途中段階でもご紹介させて頂かなければ!と撮影させて頂き
ました。

ここまで整っていれば後の欠損を埋めて仕上げをするのは難しくないと
思います。
今から完成が楽しみな作品です。


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敷き布を用意しました

自宅工房で行なっている金繕い教室を受講の方から、荷物を床置きに
するのは抵抗があるとのお声を頂戴しました。
自宅工房での教室を始めて5年以上経過していますので、対策を打つ
のが遅きに失したと言えるのですが。

材料は巣篭もり期間中に発掘された布です。
使う計画のない布が大量に見つかっていたのですが、その内の1枚
です。

手縫いなりミシンなりで縫っている時間がなかったので、使ったのが
洗濯も出来る布用の両面テープです。
従来から接着剤タイプのものが出ていましたが、両面テープもあったの
ですね。
あっと言う間に完成です。

敷き布にしたのは新型コロナウィルス対策を考えると洗濯が気軽に出来る
方がいいと判断したからです。
とりあえず使ってみて頂いて感想をお聞きしようと思っています。


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前向きに隠す

NHK文化センター柏教室のAさんの作品をご紹介します。
Aさんは面白い工夫をして下さるので、度々ご紹介させて頂いて
おりますが、今回は問題を逆手に取った工夫をされています。


真ん中のウサギの柄のところにひびが入っていました。
そのひびに入り込んだ汚れが漂白してもなかなか落ちないので、仕上げの
銀泥を砂子散らし風に散らして隠されました。
銀泥はいずれ硫化して染付けの柄のように見える予定です。

骨董の場合、長い間かけて汚れが入っているので、簡単には落ちない場合
があります。
もちろん時間をかけて漂白するのも良いかと思いますが、Aさんのように
前向きな仕上げでカバーするというのも良い方法だと思います。

もう1点。
割れを接着されたものです。
赤系の釉薬に金泥が映えて美しい作品になりました。
中央に写っている大きな欠損もワンポイントになっています。
「金繕い」マジックですね。


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保土ヶ谷宿

私の出身地は神奈川県横浜市です。
その中でも東海道五十三次の宿場町であった「保土ヶ谷」という
横浜市の中央にある古い土地の出身です。

横浜市というと住みたい街の上位にノミネートされるなど、いいイメージが
あるかと思いますが、それは主に北部の新興住宅地を指しています。

保土ヶ谷は元・宿場町と言っても観光資源になるようなものは残っていません。
本陣跡に門扉、旅籠屋だった金子家(脇本陣というのは誤り)が残っている
程度でしょうか。
「北向き地蔵」(どんなに違う向きに変えても北向きに戻る)とか「政子の
井戸」(北条政子が化粧直しに使った井戸)などありますが、とても地味です。

毎年1月2日〜3日に行われる箱根駅伝の第2区、難所として有名な権太坂の
少し東京寄りと言った方がわかりやすいかもしれません。

保土ヶ谷駅近くにある「金沢横町道標」です。
金沢・浦賀往還への出入り口にあたり、この道標が設置されたそうです。
ここまでコンディションが良いものは珍しいとのことで、現在でも大切に保存
されています。

同じく駅近くにある蕎麦屋の「桑名屋」さんです。
宿場町としての町おこしに熱心な当代が江戸時代のイメージで建てられました。
ちょっとタイムスリップ感覚を味わえます。

おしゃれな新興住宅には敵いませんが、尾道ばりの山坂ありの保土ヶ谷が
やっぱり好きなようです。


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芸術的な線

先般、盆栽鉢の漆繕いをご紹介させて頂いたNHK文化センター柏教室の
Hさんの作品をご紹介致します。


割れの接着です。
接合線が複雑な形をしていて、ちょっとしたアートに見えます。
人間が考えて出来る形ではないのが面白いところです。

銀泥で仕上げられていますので、いずれ硫化して染付けの柄に馴染んで
いきます。

ちなみにこの柄は「十草紋様」と言います。
道具として使っている物の柄とはご縁があるものです。


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鉢映り

NHK文化センター柏教室のHさんの作品をご紹介致します。
盆栽鉢の漆繕いです。


黒系の釉薬の盆栽鉢ににゅうが数本入っていました。
幸い深刻な状態ではなかったので、ひび止め自体を黒で行い、目立たなく
して頂きました。

鉢の内側にその痕跡が残っていますが、土を入れれば見えなくなってしまうので
問題ありません。

出雲大社ヤブツバキを植えられたところです。
漆繕いした部分が正面にあるのですが、全くわかりません。

ここで「鉢映り」という言葉を教えて頂きました。
盆栽の世界では木と鉢の相性を重要視されるそうで、その様子に関して鉢映り
という表現が出てきます。

Hさんの作品の場合、濃い赤の花をつける出雲大社ヤブツバキと黒い釉薬の
鉢は「鉢映り」が暗いとなるようです。
ダークな色味同士を合わせると引き立たて合わないということだと解釈しました。

色彩学では「美度」という数値を算出します。
色相、トーンが乖離しているほど美度が高くなります。
恐らく美度が高ければ高いほど鉢映りがよくなるのではないかと推察しています。
いい勉強をさせて頂きました。


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「金繕いの世界」講演会終了しました

本日、NHK文化センター千葉教室で行われた「金繕いの世界」の
講演会が終了しました。
ご参加頂いた皆様、ありがとうございました。

このコロナ禍の時期に30名様ものご参加を頂きましたこと、本当に嬉しく
思っております。

先般のオンライン講座からさらに内容をブラッシュアップして皆様の前で
お話しし、さらに実物展示も行いました。

会の終了後、たくさんの方とはお話し出来ませんでしたが、ご満足頂けた
ご様子に安堵しているところです。

来月、NHK学園市川オープンスクールでも同様の講座を行いますが、既に
こちらは満席となっております。
今回、何らかの形でご参加が叶わなかった方にも、次の機会がご案内出来ればと
考えております。


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