カテゴリー別アーカイブ: 基本のき

トクサの刈り取り時期

花屋さんで購入したトクサの削り具合が良くないとご質問を受けました。
近年、トクサの直線的な姿が花生けでも注目され、花屋さんで手に入る
場合があります。

しかしご質問の通り、道具としては使えないのです。
これは今年の春〜夏に出た新芽を夏〜秋に刈り取っているからです。
新芽は乾燥させたとしても柔らかく、道具にはなりません。

今年の春に出た新芽です。
色がまだ黄緑色に近く、触ると柔らかいのがわかります。

昨年の春に出た芽です。
冬越ししていますので色も深緑色になっており、触ると硬いです。

今年の春〜夏に出た芽は寒さに当たってからの来年の2〜3月、新芽が
出だす前に刈り取るのがベストです。
1週間ほど乾燥させれば道具になります。

よく勘違いが多いのが生えている段階で枯れてしまった部分のことです。
これは既に朽ちて脆くなっているので、新芽同様、道具にはなりません。
乾燥していてラッキーではないのです。

トクサはマンションのベランダでも鉢植えで栽培が可能ですが、栽培が
苦手な方は既に道具として販売されているものをお求めになるのが良いと
思います。
刀剣研ぎ材料の並川平兵衛商店で求め下さい。
かなりクオリティーの高いトクサが販売されています。


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漆筆 実験中

新うるしの教材でお出ししている漆筆ですが、豚毛の細筆という希少価値が
あるものの作りがあまり良くなく、痛みが早いのが悩ましいところです。

極論を言えば下地を作っている段階の筆は何でもいいのです。
しかしこの「何でもいい」が問題で、言われた方は戸惑うばかりかと思います。

道具から入るタイプの私としては、様々な筆を購入して実験しています。
まだ実験半ばで、これがオススメと結論が出てはいないのですが、参考までに
現在の状況をご報告したいと思います。

ナイロン毛のインターロン1026 #0です。
ナイロン毛は適度な腰もあって塗り易いのですが、使い続けていると先端に癖が
出てきます。
インターロンはそれを抑える加工がしてあるので、比較的長く使えるかと思います。

同じくナイロン毛のCAMLON  PRO  620  #2/0です。
こちらはまだ使い始めたばかりなので様子がわかっていません。
漆芸業界で紹介されているので、信頼度はあるかと思います。

こちらは世界堂 GRシリーズ #0です。
馬毛と豚毛混合の天然毛です。
ナイロン毛のような癖の出現がないことを期待して使用中です。
馬毛がメインなので豚毛のみより柔らかい使い心地です。

プラモデルで著名なTAMIYA製の面相筆・短です。
柔らかめの馬毛ですが穂先が短いので使い易くなっています。
価格も他の筆が¥515〜¥360なのに比べて¥143と飛び抜けて安いです。

しかし軸が白木なので色がついてしまうのではないかと思います。
特に本漆で使いたい場合は油が染みてしまうのが問題です。
軸先を塗装するなどして工夫すれば、これが一番使いやすいと思います。

TAMIYA品以外の筆は世界堂のオンラインショップで手に入ります。
TAMIYA品も検索すれば様々出てくると思いますが、穴場はヨドバシ
カメラのネットストアです。
送料無料で迅速に届けてくれます。

これはいい!という筆に出会われた方は是非ご紹介下さい。


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無人販売所

自宅工房の教室にお出でになっている方達に評判になりつつあるのが
駅からの途中にある野菜の無人販売所です。


販売所の隣にある農家さんのもので、採れたての新鮮な野菜を販売して
います。
メインは小松菜で、お料理に合わせた多様な小松菜の栽培でテレビ出演も
されているそうです。

プレハブの中でコインロッカー式の販売スタイルですが、清潔感もあるし
安全な感じもします。
なかなかの人気で夕方に行くと売り切れていることも、しばしばです。

私も夏に枝豆を何回か購入しましたが、甘くて美味しかったです。
やはり新鮮さが決め手なのでしょうね。

ナス、ピーマン、カブ、ほうれん草と取り扱い品目も多彩です。
場所は西船橋駅の近隣、スーパー・ベルクスの向かい、紳士服のAOKIの隣。
両替機がないので100円玉持参が必須です。


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トクサの脇芽

トクサは傷が付くと、脇芽が出る性質があります。

今年は風が強い日が多かったせいか、例年より脇芽が多いようです。

脇芽が出ると本数が増えてお得な感じがするかもしれませんが、これは
決して太くなることはありません。
私は元々のものがしっかり育って欲しいので、脇芽が出ると取ってしまいます。

ただ道具として使う場合に問題にはなりませんので、お好みの育て方で
良いかと思います。


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拭き漆で塗り直し

木製のスプーンを拭き漆で塗り直していたものが完成しました。



塗り直し始めた当初は先にウレタン塗装が剥げていた部分が濃くなったりして
いましたが、それも解消。
ツヤが出るまで5回以上塗り重ねたので、終了としました。

箸など木製品をお使いの方は多いと思います。
痛んでいたら早めに塗り直しをするのが長く使い続けられるコツです。
手順さえ覚えてしまえば簡単なので、早々にご確認下さい。


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漆繕い

カルチャープラザ公津の杜のTさんの作品をご紹介します。
欠けの漆繕いです。


縁の部分に欠けがあったのを埋めて、弁柄漆の色のままで完成とされました。
元々の器の柄に弁柄漆と近似した柄が入っていたので、金銀の金属色で
仕上げをしなくても違和感がないかと思います。

現在、器の修復は「金繕い」「金継ぎ」と呼ばれていますが、金で仕上げが
行われたのは最後年で、原点は漆の色のままでの完成です。
それを「漆繕い」と称したので、陶磁器の修復の名称は「金繕い」が正しい
ものと考えています。

「繕い」という言葉が美しいと言って頂くこともありますが、その言葉の
持つ意味が美しいのだと思います。

Tさんの作品は原点とも言えるものです。
是非参考になさって下さい。


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足りない!

先般、お預かりしているお皿で破片が足りないというものをご紹介
しましたが、さらに深刻な状態のものをお預かりしました。


もう土が手に入らないということで作家の方が同じものは作れないと
おっしゃっている器です。
箱に入れたまま落としたそうで、破片は全て回収されているはずなのですが。

とりあえず場所が判明し、安定よく接着出来るパーツのみ接着してみました。
しかし圧倒的に足りない…

残るパーツはこれだけ。
根気よく嵌る部分を探して組み立てる予定です。

この器をこよなく愛している持ち主の為、頑張ります!


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トクサ育つ2020

今年のトクサは元気に育っています。

手前の2鉢は昨年、ピラティスのMidori先生に頂いた苗が太くてしっかり
した芽を出しています。
奥のバケツに入った苗は他の方から頂いた苗がやはり大きく育っています。

それぞれたくさん新芽を出して、全体で見ると畑のようにすら見えてきます。

昨年もこのくらい順調に育っていたものが、夏の暑さで枯れてしまいました。
ですので梅雨明け前に北側のベランダに移動しようと考えています。

このコロナ禍で自宅マンションの大規模改修日程が全く不明になってしまって、
トクサ達の行方も見えていません。
とりあえず良い生育をすることに集中しようと思います。


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最終形

仕上げの経過をアップしていた印判のなます皿は最終的にこうなり
ました。

左側の欠け+ひび
欠けの形は欠損に忠実に変更。
ひびも仕上げの線を描きました。

右側の欠け
銀泥で印判の青海波の文様を描き足しました。
銀が硫化すると印判の柄に馴染む予定です。


こちらが今回の作業前の状態です

特に左側の欠けは本来の形に忠実にして正解でした。
前のブログにも書きましたが、作為的にし過ぎると不自然になるという
例になりました。

皆様の仕上げの際の参考になれば幸いです。


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お重の修復

藤那海工房西登戸教室のIさんが又、休講中に完成しましたと画像を
送って下さいました。
お重の修復です。

金繕いの教室では漆器の修復もお教えしています。
Iさんのお重は主に角の漆が剥離していました。
最下段では柄の真ん中が剥離するという深刻な状態でした。

角は剥離部分を埋めて黒漆で塗り直し、柄の欠損は梅の蒔絵されました。
いずれも全く違和感がありません。

漆器の直しの難しさは、破損してない部分を傷つけないようにする
配慮が必要だということです。
さらに1つ1つの作業を丁寧に重ねていく必要があります。

先日も陶器の割れの金繕いをUPさせて頂きましたが、Iさんの丁寧な
作業が漆器でも発揮されたようです。

西登戸教室は7月から再開を予定しています。
実物を拝見出来るのを楽しみにしています。


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