カテゴリー別アーカイブ: 植物•スケッチ
2023年 第1回草木染め大会
このブログでもお知らせしていた「草木染め講習会」を
先月25日に行いました。
生藍の青、ペパーミントグリーン。
蘇芳の赤。
玉ねぎの黄色
やしゃぶしのベージュ
これらを重ね合わせることで、さらに色の幅が広がります。
ご参加くださったHさんの作品です。
どの色も綺麗に染まって大満足とおっしゃって頂けました。
画像の左下はじに写っている帯揚げはお母様のもので、茶色のシミが
出来てしまっていたのですが、生藍の青と蘇芳の赤を重ねて紫にした
ところ、全く目立たなくなりました。
真ん中の薄い水色は白生地から染めた帯揚げでお手持ちの帯締めに合う他、
水引の教室で作って下さった帯留にもコーディネートが出来ます。
残念なのがこの災害級の酷暑で藍がすっかり弱ってしまったこと。
習っているピラティスのMidori先生にお育て頂いていたものを急遽頂く
という緊急事態に陥っています。
藍にはマンションのベランダの環境は過酷過ぎたようです。
藍の種を蒔く2023
今年は生藍染めを復活しようとゴールデンウィーク中に藍の
種を蒔きました。
わずか1mm程度の種ですが、これから高さ60cm、直径60cmくらいの
大きな株に育ちます。
とりあえず1つのプランターに11粒蒔きました。
10日ほどで7個芽が出ましたので、種造メーカーの60%保証は達成して
います。
12cmほどの高さに育ったところで6株選定し、プランターに定植する
予定です。
上手くいけば7月下旬には最初の生藍染めが行える予定です。
既にやってみたいという方がおられますので、お声がけして「生藍染め」
大会を行う予定です。
本業ではなくあくまでも趣味の範囲ですが、生藍の他、玉ねぎの黄色の
染色、蘇芳の赤の染色もチャレンジします。
ご興味のある方は参加希望とお知らせ下さい。
トクサ苗の販売2023
金繕いの削りの作業で大切なトクサですが、販売先が少ない為、
ご自身で育てることをお勧めしています。
近隣のホームセンターで販売しているのを見つけましたので、お知らせ
します。
見つけたのは「コーナン 市川原木店(tel 047-329-7981)」です。
ビオトープ向けの植物コーナーに置かれていました。
トクサは販売店によっては道具として使えない南洋種の「大トクサ」と
混ざって販売されている心配がありますが、こちらは日本の種類なので
安心してお求め頂けます。
遠方でご入用の方は店舗にご相談下さい。
配送の相談に乗ってくれると思います。
トクサの刈り取り2023
自宅ベランダで育てているトクサの刈り取りを行いました。
このところの暖かさで新芽が出てきた鉢があった上、寒さ
焼けで赤茶色になっていたのが緑色に戻ってきていたからです。
刈り取ったことがある方はご存知かと思いますが、刈り取り直後の
トクサはかなり水分を含んでいます。
ハサミを入れた瞬間、水がほとばしるくらいです。
ですので私は束ねず平に広げて干しています。
刈り取った後の鉢です。
私は稲刈りのように根本から切っています。
というのもある程度の長さを残したとしても、そこから再び伸びる
ことはなく、新しい場所から新芽が出るからです。
刈り取ったものは1週間も干せば道具となります。
(色は作業に関係ありません。枯れ色にならなくても結構です。)
育てている方は今週末にでもチャレンジしてみては如何でしょうか。
喪中の際の依代
門松は歳神様をお迎えする際の目印(依代)ですが、喪中の際
には太田流礼法では「葉牡丹」をお勧めしています。
葉牡丹は葉牡丹でも色は白に限られます。
姿は鉢植えで構いません。
これは決まりではありませんが、私は植木鉢に白い紙を掛けて、
水引を結んでいます。
水引は双銀。
結びは喪中に相応しい結びを選択しました。
門松ですと松の内を過ぎても飾っているのは気になりますが、
葉牡丹ですとあまり気にならないので「どんと焼き」まで
飾っておこうと思います。
喪中の場合どうするの?と疑問に思っていた方は参考になさって
下さい。
年末に行っている「年迎え 門松・屠蘇 特別講座」では、この
ようなお正月の行事やしつらえについてお話ししています。
興味を持たれた方は参加してくださると嬉しいです。
桜の花びら
NHK文化センター千葉教室に在籍されていたSさんの作品をご紹介致します。
カリキュラムで制作された蛤貝に金箔を貼った「貝合わせ」に桜の花びら
を漆絵で描かれました。
金箔を貼ったところに何か絵を描いてみたいと思われた時、悩むのは画題
かと思います。
そういう場合におすすめしているのは、やはりカリキュラムでご経験のある
桜の花びらです。
東京オリンピックの聖火トーチでも5弁の桜を形取っていたように、日本人は
桜に思い入れがあります。
それ以外に桜が重要なことは教室でご説明している通りです。
Sさんの作品は桜の花びらを色を変えてレイアウトされた基本に忠実な作品
です。
ただ花びらと言えない魅力がご覧頂けると思います。
絵心がないと尻込みせず、まずは桜の花びらで貝絵にチャレンジしてみませんか?
きっと新しい世界が待っています。
オオガハス2022
千葉県の方ならご存知かと思いますが、「オオガハス」が見頃を
迎えています。
「オオガハス」とは1951年(昭和26)に千葉市検見川で発見された古代の
ハスの種から発芽した物です。
発見に尽力された植物学者の大賀一郎先生の名が冠されています。
千葉駅近くの千葉公園に栽培されていますので、徒歩圏内に住んでいた時
には写生したりしていました。
今回撮影の画像は千葉駅改札を出て右側に進んだデッキに展示されている
ものです。
弥生時代以前と推定されている古代ハスなので、原種に近い形を保っている
のではないかと思います。
シンプルな形状に凛とした気高さを感じていまして、何らかの形で作品に
昇華出来ないかと密かに考えています。
開花期はそろそろ終了かと思われますので、ご興味を持たれましたら、
お早めにご見学下さい。
7時くらいまでに現地に辿りつきますと、開花の際の音が聞けるそうです。
ルピナス
先日のグループ展に出展されていた斉藤佳代さんの扇子です。
画題はルピナス。
斉藤さんが私にはこれが似合うと薦めてくれたのですが、調べてみると
いろいろ繋がりがあることがわかったのです。
プロフィールに記載しているように家の家紋が藤に由来することから、
作品にしても工房名にしても藤にこだわってきました。
ルピナスは花型でもわかるように藤と同じマメ科なのです。
それも別名「のぼり藤」
私の太田流礼法の齋号(師範の資格を取ると頂ける名前)は「鶴昇齋」
といい、「昇る」という字が入っています。
ということでこの斉藤さんの作品は私のところに来るべくして来たと
勝手に思いを深くしています(笑)
トクサの胞子葉群
この季節トクサの先端には胞子葉群が出来ます。
どこかで見たように気がすると思います。
そう、それは「ツクシ」ではないでしょうか。
それもそのはず、トクサとスギナは同じトクサ科です。
さらにツクシとスギナは同じ株でスギナが栄養茎、ツクシは胞子茎
と役割が別れています。
トクサは主に地下茎で増えていくので、胞子の効果がどのくらいか
わかりません。
しかしツクシのような胞子葉群を見ると、トクサの出自に思いを
馳せて頑張れ!という気持ちになるのです。
トクサの色
春を迎えて我が家のトクサは新芽が出始めました。
2〜3月にトクサの刈り取りを行った方から特に質問が多かった
のがトクサの色についてです。
初回にお渡ししているトクサが画像右のように枯れ色になっている
せいか、ご自身が刈り取ったトクサがいつまでも青々とした緑色の
ままだが、使えないものなのではないか?というものです。
道具としてトクサを使う場合、色は全く関係ありません。
刈り取って1週間干して水分が飛んだら、それで道具として使える状態
になっています。
「金繕いの本」をお持ちの方は是非90ページをご覧ください。
使い方を詳しく解説してあります。