カテゴリー別アーカイブ: 日常の風景
貝の記念切手
切手のコレクターではないのですが、6月5日発売の記念切手が
貝殻だったので、郵便局に出かけました。
奥に写っているのが、港北カルチャーセンターでの「自然の貝で貝香合
つくり」でも使って頂きます「ヒオウギガイ」です。
切手にあるオレンジと紫の他、赤、黄色などもあります。
表面の色が内側にも反映されますので、作品作りは色を生かして作ることが
出来ます。
手前の白地にピンクの筋がある貝は「ネコジタザラガイ」です。
これは作品に仕立てているので、教室でご覧になった方もおられると
思います。
名前の通り表面に猫の舌のように細かい突起があり、ざらざらしています。
しかしピンクの筋が内側にも透けてとても綺麗な貝です。
貝香合の講座を行っている時に貝殻の記念切手が発売されるとは、何とも
good timing です。
刺繍の道具入れ
いろいろ道具箱をご紹介してきましたが、また素敵な道具入れを
お持ちの方がおられましたので、ご紹介したいと思います。
NHK学園市川オープンスクールのUさんの道具入れです。
Uさんは先般、お手製のペンケース型のものをご紹介させて頂き
ましたが、さらに他の道具を入れる手提げ型のものも自作されて
いました。
愛らしい刺繍もご自身がなさったもので、拝見して思わず「かわいい!」
と言ってしまいました。
中はいろいろ仕分けされた道具が収まるようになっており、コンパクト
かつ機能的です。
深さが浅いので、すぐ必要なものが見つけられそうです。
この日、ユザワヤ津田沼店がどんどん小さくなっているという話も
出ました。
近年手工芸に親しんでおられる方が少なくなっている現れなのかも
しれません。
しかしUさんのように身のまわりの物を自作されるというのは、美しい
生活だと思います。
金繕いも同様です。
簡単に終わらせたいというご要望もあるかもしれませんが、丁寧に
より美しい仕上がりを目指して頂ければと考えております。
藤那海工房でも体験講座
私個人の藤那海工房でも見学+蒔絵体験を行いました。
制作して頂いた作品をご紹介致します。
なかなか初心の方がこの大きさで桜の花びらを描くのは難しい
のですが、ダイナミックに描かれました。
枚数的には少ないですが、上手く散らしてあるので、とてもよく
まとまっています。
実際食卓で使われた時には、コーナーを生かしたレイアウトが
より魅力的になることでしょう。
TOPページでもお知らせしておりますが、平日の木曜•金曜の
両クラス共、満席になりました。
今後はキャンセル待ちをお受け致します。
お問い合わせの状況を見て、クラスの増設を検討したいと存じます。
なお単発での受講をご希望の方は、レギュラーでいらっしゃる方が
お休みの場合にお受け致します。
あらかじめお席の確認をお願い致します。
漆器のツヤ
私が日常使っている汁椀ですが、10年以上使ってきて、とても
いいツヤが出てきました。
これは浄法寺塗りのものです。
浄法寺は上質な国産漆の70%を占める最大の産地でもあります。
これが岩館隆さんのデザインと相まって、温かみのあるところが
とても気に入っています。
先日の体験講座では、漆の話をとても興味深く聞いて頂きました。
漆に関しては面白い話がたくさんあります。
近年の研究では漆は、水分を含んだまま固化しているということが
わかったそうです。
これは他の塗料にはない性質です。
漆器を持った時に感じるしっとりとした感触は、水分を含んでいる
からだったのですね。
漆器は使い手が育てるといいますが、このツヤは育てた証です。
しかし10年以上使ってきて、少々くたびれてきたのも事実です。
浄法寺の漆にこだわりたいので、塗り直しに出そうかと考えて
います。
そうすると若干マットな新品の状態に戻ってしまいます。
それをまた育てていくのが、使い手の楽しみになるのでしょう。
成田教室 体験講座修了しました
本日セブンカルチャークラブ成田教室の体験講座が終了
しました。
ご参加下さった皆様、ありがとうございました。
蒔絵体験で制作して頂いたお皿をご紹介致します。
何人かの方の作品を撮影しそびれてしまい、大変残念に
思っております。
撮影させて頂けた方の分、全て掲載致します。
同じお皿を選ばれていても、全く違う作品になるのが個性だと
思います。
特に今回特徴的だったのが、下書きを作って慎重にレイアウトを検討
された方が多かったことです。
また花びらの数は奇数にするとよいとお話したところ、きっちり
数えて奇数にされていたことが、お教えする立場としてとても
嬉しかったです。
金繕いの手順をお話しして、意外に時間がかかること、手間がかかる
ことにびっくりなさったかもしれません。
しかし破損してしまったものを、元に復すのは難しいものです。
そして時間をかけて直すことによって愛着のある器にさらに気持ちが
こもるのではないかと考えています。
お忙しい日常で、何かに没頭する時間は貴重だと思います。
「無」になる時間を金繕いで得て頂ければ、幸いです。
原稿あり
明日はセブンカルチャーセンター成田教室で、体験講座を
行います。
まず金繕いの歴史についてお話する所から始まるのですが、
これには原稿を用意してあります。
緊張しやすい質なので、舞い上がってお話する内容が飛んでしまわない
ように準備してあります。
何回か行っている講座なので、毎回推敲し、書き込みがたくさんあり
ます。
また想定される質問の回答も盛り込んでありますので、情報量が
豊富なのです。
ちなみに右下に写っているのが、プロジェクターに映される画像です。
これも興味深い資料をご用意しています。
今夜は再度リハーサルをして、休みます。
よりよい講座になるよう、頑張ります!
まだまだ修練中
このところ今までに経験がない状態の器の修復を、お預かりして
います。
そのうちのひとつが下の画像です。
アパレルブランドが雑貨のラインで販売している器です。
お預かりした方からは、欠けの補修をと依頼されたのですが、
実は欠けよりもその周囲にあるヒビが気になっています。
どのような手順で修復しようか思案中です。
金繕いという物に出会ってからそれなりの年月が経って、相応の
経験があるつもりでいましたが、このようなものに出会うと
金繕いの奥深さを実感します。
ところで現在修復のご依頼は私個人と関係が深い方からか、ご紹介の
ある方からのみお受けしております。
それでも完成をお待たせしている状態です。
どうぞご了承下さい。
箔をセットしました
貝香合を作る短期講座のため、少しずつ用意してきた箔を
お一人分づつセットしました。
金•銀箔を大きさ違いで、箔合紙にはさんでセットしてみました。
野毛です。
金箔を細く切ったもので、光の筋を表現したものではないかと
いう方もいます。
これは箔1枚を切ったものではなく、4〜5枚貼り合わせたものを
カットしているそうで、さすがにこれは市販品を使います。
ただし販売されているものは、10cm以上の長さがありますので、使い
やすい長さにカットしています。
野毛は金繕いの講座ではお出ししませんので、貝香合の講座ならでは
と言えます。
四角の切り箔、線状の野毛、粉状の砂子と、形状が違うものを使う
ことで、作品に深みが出ると思います。
使ってみたいという方のお申し込みをお待ちしております。
体験会 準備完了!
TOPの新着情報やブログでお知らせしてきましたセブンカルチャー
クラブ成田の体験会の準備を行いました。
すでに何回か行っているイベントなので、準備もこなれています。
回数をこなすたびに、いろいろ改良も加え、より楽しんで頂ける
ように工夫しています。
このところテレビで金繕い(金継ぎ)が取り上げられ、教室でも
その話題が出ていますが、改めて金繕いとは何なのかというのは
なかなか講座の中ではお話する機会がありません。
そのような教養部分あり、金繕いの技法をお話する実践部分ありに
加え、蒔絵体験もできる講座です。
まだ受付可能ですので、ご興味がおありでしたら、ご参加下さい
ませ。
日時:6月1日(月) 10:30〜12:30
ニベ 入手しました
少し前にNHK文化センター横浜教室で話題になりました「ニベ」
を入手しました。
ニベとはスズキ科の魚で、これの浮き袋を煮出すと、強力な接着材を
作ることが出来ます。
(画像は浮き袋を乾燥させたもの)
江戸時代には弓の制作に使われていたくらいです。
「にべもない」のにべはこの接着剤を指し、意味は接着力の薄い、
すなわち愛嬌、愛想もないという意味になりました。
ニベ=イシモチと思っていたのですが、今回調べ直してみて、勘違いと
わかりました。
接着剤のニベを作るニベは、ホンニベとも言い、練り製品の加工材料にも
なります。
イシモチと呼ばれる魚はシログチで、関東では両方を混同しているケースが
あるようです。
それにしてもニベの浮き袋が強力な接着剤になると結論つけられるまで、
どれだけの試行錯誤があったのでしょうか?
そもそもそれにたどり着いたのは、どのような経緯があったのでしょうか?
動物から作る膠は世界中で存在しますが、ニベという魚の浮き袋から
接着剤を作るというのは、いかにも海に囲まれた日本ならではという
気がします。
















