カテゴリー別アーカイブ: 日常の風景
お月様
金繕いのご依頼を受けていた小鉢が完成しましたので、ご紹介
致します。
縁の部分にある薄く削げた破片をご自身で接着剤で接着されて
しばらくお使いになっていたそうなのですが、欠けからのびる
ひびに色が入って来てしまい、金繕いをご依頼頂きました。
ひびの汚れは油シミになっていたのを様々な薬品で根気よく
除去しました。
接着剤で接着してしまった破片は剥離しようとすると破損してしまう
ので、あえて外さず別の方法で固定しました。
綺麗になったひびは止めてありますが、目立たなくしてあります。
破片の周りの欠損は丁寧に埋めて金泥で仕上げました。
プラスしたのが染付の柄が繋がるように銀泥の仕上げを足した
ことです。
これは度々ご紹介していますが、硫化すると染付の色と違和感なく
融合する予定です。
ご依頼下さった方はこの仕上がりを「お月様のよう」と喜んで下さい
ました。
実は今回のようにHPのコンタクトから金繕いのご依頼があった場合は、
まずお断りしています。
これは過去に極端な短納期を強いられたり、金繕い代金を安価にする
ように迫られたりした苦い経験から行なっていることです。
なぜ今回お受けしたかというと、頂いたメールにインスピレーションを
感じたからに他なりません。
ご本人様からお許しを頂いてSNSの文章をご紹介致します。
このように喜んで頂けるからこそ仕事を続けていけるのです。
https://note.com/kyo_coco/n/nde1fdb7740a8
ルピナス
先日のグループ展に出展されていた斉藤佳代さんの扇子です。
画題はルピナス。
斉藤さんが私にはこれが似合うと薦めてくれたのですが、調べてみると
いろいろ繋がりがあることがわかったのです。
プロフィールに記載しているように家の家紋が藤に由来することから、
作品にしても工房名にしても藤にこだわってきました。
ルピナスは花型でもわかるように藤と同じマメ科なのです。
それも別名「のぼり藤」
私の太田流礼法の齋号(師範の資格を取ると頂ける名前)は「鶴昇齋」
といい、「昇る」という字が入っています。
ということでこの斉藤さんの作品は私のところに来るべくして来たと
勝手に思いを深くしています(笑)
ブラシケース
自宅作業用のブラシケースを新調しました。
従来使っていたのが波ダンを使った自作のブラシケースです。
ポーセリンアートをされている生徒さんから教えて頂きました。
1本1本分けて収納出来るのが魅力ですが、さすがに使い古したことと
下から筆が抜けてしまったり筆の押さえが足りないのが気になりました。
購入したのが名村のブラシケース(ショート)です。
金繕いの教室に来て下さっている方々はブラシケースも自作されて
いる方が多いのですが、私にはちょっと無理と判断しました。
納めているのが筆のみということもあって20本以上入っています。
巻いている紐がかなり太くてかさ張るので画像撮影後に細い紐に交換
しました。
気になっていた筆の抜けもなくなり、押さえもしっかりしたので、今の
ところ問題なしです。
道具はもちろんですが、収納も快適なのは必須ですね。
ミルクガラスの馬
縁起物としてミルクガラスの馬を頂戴しました。
ミルクガラスを調べてみたところ、1950年頃にアメリカで誕生した
乳白色が練り込まれたガラスのことを言うようです。
有名なのが翡翠色のファイヤーキングというカップ類でしょう。
頂戴した馬は何かのノベルティーとして作られたものではないかと
いうことでしたが、「勝ち馬」と見て縁起物として下さいと
頂きました。
しっかりした入れ物に収めて、仕事用のバッグに入れて持ち歩いて
います。
きっといい事を呼んでくれると思います。
バラの香り
藤那海工房 金繕い教室の方からお庭のバラを頂きました。
部屋の中がバラの香りに満たされて、気分も華やぎます。
残念ながらフラワーアレンジメントは出来ないので、またまた勝手流です。
(画像で見るとめちゃくちゃですな。)
Y様、本当にありがとうございました。
東京オリンピックの名残
さいたまアリーナ前に東京オリンピックのマスコット「ミライトワ」
の像が設置されています。
マスコットとしては北京オリンピックの「ビンドゥンドゥン」に水を
開けられた感は否めませんが、私は結構ミライトワ好きです。
牛乳パックの筆置き
NHK文化センター柏教室のAさんのアイディアをご紹介します。
牛乳パックで作った筆置きです。
作り方は簡単です。
牛乳パックの折り目を利用して折るだけです。
筆を置いている部分は2つ折りになっていて、そこに筆が落ち着く
ようにカットが入っています。
表面はマスキンングテープでお化粧してしまえば、素敵になります。
便利なのが折り畳んで道具箱の隙間に入ることです。
場所を取らずにしまえることで、忘れるのも避けられます。
既に同じ教室の方で真似して作られた方もおられます。
もちろん特許で抑えられていることはありませんので「これはいい!」
と思われた方は作ってみて下さい。
そのアイディアに感動されると思います。
きぎ工房の額
ギャラリー砂翁のチャリティー企画「希望展」で購入した大古瀬
和美さんの作品をきぎ工房さんに額装して頂きました。
白系のメイプルの枠は、かまぼこ面に加工されており、大古瀬さんの作品を
柔らかく包んでいます。
チャリティー作品だったので簡易な形になっていたのが、きちんと額装されて
ほっとしているように見えます。
裏面は縦でも横でも吊るすことが出来るようになっているのは勿論、キャビ
ネット上に置きたいという私のリクエストにも答えてくださっています。
下方にある濃い色の材一つで置けるようになっているのが素晴らしいです。
おまけに頂戴した神代クスの栞です。
和歌山県紀ノ川の河川工事で川底から発見された巨大な楠の一部だそうです。
クスからは樟脳が取れるのをご存知だと思いますが、とてもいい香りがします。
美しい樹木を使い、しっかりした仕事をされる「きぎ工房」さんにご興味を
持たれた方は下記ブログもご覧下さい。
他の方の依頼品に混ざって私のお願いした額も掲載されています。
https://kigikobo2.exblog.jp/page/2/

















