月別アーカイブ: 2025年8月

無料体験「金繕いの世界」

2020年にNHK文化センターで行ったオンデマンド講座「金繕いの
世界」が無料体験キャンペーンで再度視聴出来るようになります。

金繕いの歴史から過去の名品、実際の工程まで解説した本講座は
金繕い初心者の方はもちろん、ご経験のある方にも参考になる
内容になっています。

「金繕い(金継ぎ)」とはどういうものなのかをお知りになりたい
方はこの無料キャンペーンというチャンスを逃さないで下さい!
第3期 8月27日(水)から9月15日(月)です。


カテゴリー: 基本のき, 展覧会•イベント |

他の素材に変える

JEUGIAイオンモール八千代緑が丘教室に来られていた方の作品を
ご紹介致します。
シャンパングラスの脚部の割れ、紛失です。


脚部分が割れてしまった後、紛失してしまっていました。
しかしカップ部分のカットが美しく、処分してしまうのには
ためらいがあったそうです。

ご相談があった時にまずお願いしたのが、ご自分が気に入る
代用品を探してもらうことです。
その結果探してこられたのはホームセンターで販売している
木材でした。
台形と円盤型の2つのパーツを合わせて脚部の代用になりました。

もちろん残ったガラス部分と脚部のパーツはただ接着してある
だけではありません。
しっかり繋がるように補強を入れています。

また白木だった木材部分は新うるしで塗って頂き、耐水性も
あります。

脚部が失われてしまったままでは使うことはできませんが、ここ
まで作業して頂くと十分お使いになれます。
新たに蘇った様子をご覧頂くと、お手元に諦めずにチャレンジして
みようと思う器があるのではないでしょうか。


カテゴリー: 生徒さんの作品 |

日美展 水墨画

友人の日本画家・石塚美子さんが水墨画で岐阜軸装賞を
受賞されたので受賞作を拝見してきました。

石塚さんは繊細な表現が魅力なのですが、今作でもそれが高く評価
されたのでしょう。
繊細な中にも画力の高さが見えて素晴らしい作品だと思います。

今回、初めて日美展を拝見したのですが、水墨画の表現の広さに
びっくりしました。
水墨画といえば、いわゆる古典の花鳥風月を想像していたのですが、
展示されている作品は素材が墨というだけで、画題は様々です。

ただ何らかの賞を取られている方は墨ならではのボカシやにじみ、
カスレなどを上手く使っている方ばかりでした。

墨のモノクロの世界を理解するのは高度な文化が必要と聞いています。
着彩されている方はごく僅かで、墨の諧調だけで表現するのは難しい
と思います。
恐らく修正も難しい画材で制作することの厳しさを感じた展覧会でした。


カテゴリー: 展覧会•イベント, 日常の風景 |

同じでなくて良い

当、藤那海工房の金繕い教室のWさんの作品です。
湯呑みのひびの金繕いです。


画像でご覧頂けるように、ひび自体は内側の銀泥の仕上げ通りに
入っています。
ひび止めをしたところ、外側があまり目立たなかったので、必要
最小限に仕上げを留めています。
加えて外側は絵付けの色と同じ弁柄色の仕上げとして頂いたので、
より目立たなくなっているかと思います。

器は大抵は内側と外側を同時に見ることはありません。
ですので同じ仕上げとする必要はないのです。

そのように気がついて頂くと仕上げの選択肢が広がると思います。
固定概念にとらわれることなく、自由に発想してみてはいかがでしょう。


カテゴリー: 生徒さんの作品 |

第1回草木染め講習会2025

今年も草木染めの講習会を行いました。
第1回目の今回はお使いになっていた物を染め直しする方が
多くあり、生まれ変わって新しい姿になるのを楽しんで頂き
ました。


手前2枚は絹のストール 生藍染め、奥は仕立て直し予定の綿


刺繍のある綿のハンカチ 生藍2染目


使い込んだアームカバー 玉ねぎ鉄媒染

今回ご参加の方は皆様初めてだったこともあり、色の変化を
楽しんで頂けたようです。
一応、こういう色に染まりますとサンプルはお示ししているのですが、
生地によって思わぬ変化を遂げます。
特に刺繍の入ったものは刺繍の立体感が際立ち、売っているものでは
得られない色と喜んで頂けました。

次は8月の末に行います。
この酷暑にめげず藍が再成長してくれるのを祈るような気持ちで水やり
しています。


カテゴリー: 展覧会•イベント, 日常の風景, 植物•スケッチ, 生徒さんの作品 |

金箔貼り

JEUGIAカルチャーセンターイオンモール八千代緑が丘教室に
来られていた方の作品です。
ご友人が作った木の葉から型取ったお皿の割れでした。


実は先端の尖った部分だけが割れていたのですが、そこだけ仕上げても
見た目があまり良くありません。
そこで破損したところより遥かに大きい面積に金箔を貼って頂きました。
緑系の釉薬と金箔の相性がよく、全体の印象が締まったように思います。

金箔を貼った範囲はきちんと計算して計画しています。
金箔の範囲が素敵に見えるのは何となくフィーリングで行ったものでは
ないからです。

このような攻めの姿勢の仕上げも楽しいかと思います。
チャレンジしてみたい方は教室でご相談下さい。


カテゴリー: 生徒さんの作品 |