カテゴリー別アーカイブ: 日常の風景
最後のおむすびまるさんかく
度々ブログでご紹介してきました知人の大倉千枝子さんのおむすびの店
「おむすびまるさんかく」がこの17日をもって店仕舞いをします。
最後のお食事を頂かなければと本日出かけて参りました。
メニューは味が選択出来るおむすび2個と漬物、お味噌汁のセットです。
お味噌汁は乾燥したエノキダケが旨味を出しています。
残念ながら至高の玄米はSOLD OUTしていましたが、大倉さん自ら漬け込まれた
梅干しと人気の筋子を選択。
堪能致しました。
「おむすびまるさんかく」というお店の形態は終わりになりますが、大倉さんとの
お付き合いは続きます。
次の展開を楽しみに待ちたいと思います。
小笠原伯爵邸
新宿にある小笠原伯爵邸に出かけました。
こちらには随分前に見学に訪れたのですが、内部の見学が出来ません
でした。
今回はそのリベンジです。
小笠原伯爵邸は昭和2(1927)年、小笠原長幹伯爵の本邸として完成
しました。
日本でも稀な完成度を誇るスパニッシュスタイルの名建築です。
都の施設として使用されていた時期もあったようですが、放置され荒廃
していたものを民間の力で復元されました。
現在はレストラン、ウエディングが出来るスペースとして活用されています。
今回の見学は贅沢にランチから。
スペイン料理ですが、和を感じる部分もあり、目も舌も満足するお料理でした。
内部の圧巻は何と言っても喫煙室です。
繊細な創建当初の装飾が残されています。
外観でもその喫煙室の壁が見どころとなっています。
「生命の賛歌」をテーマに、太陽が輝き花々が散りばめられた構図は
唯一無二と言えるでしょう。
小笠原伯爵邸では定期的に見学会を行なっていますが、レストランの
利用でも案内をして下さいます。
都会の真ん中に忽然と現れるスパニッシュスタイルの芸術品です。
是非一度ご覧下さい。
書き初め2020
今年もちょっと遅れて習字を始めました。
現在、臨書しているのは般若心教です。
私の場合、あくまでも金繕いの仕上げの為に習字を習っているので、
将来的に作品を作るとかそういうものではありません。
かな書と漢字を交互に練習していますが、性格的には大きな字を書く
漢字の方があっているようです。
漢字を書くのは楽しいな〜と思いながら今年最初の習字を終了しました。
謹賀新年2020
明けましておめでとうございます。
例年、お正月は旅行など遠出することはなく、自宅周辺でのんびり
過ごしております。
ここ数年、出版、雑誌掲載、個展などアウトプットが多かったように
思います。
今年は改めて自分の在りようを見つめ、充電の年にしたいと思っております。
本年もどうぞ宜しくお願い致します。
弁当箱 届く
先日お願いした坂本さん作の弁当箱が届きました。
上段が赤で下段が銀のツートンです。
中の仕切りは水平垂直と斜めの2種類。
おまけで頂いた箸箱です。
箸がねじ込み式で2分割されています。
秀逸なのが箱で、本体と蓋にマグネットが仕掛けてあり、閉まった状態では
蓋が抜けていかないようになっています。
弁当箱として頂きましたが、お重として使うつもりです。
まずはお正月のお節料理を入れて、そのあとは菓子鉢などにも使えそうです。
漆器を傷めないコツは仕舞い込まず、時々使って水分を補給すること。
いろいろ活躍してもらう予定です。
京成・海神駅 開業100周年
京成線下り方面の教室に出かける際に「海神駅」を利用しています。
とても小さな駅なのですが、開業100周年と記念イヤーなのでした。
駅看板がマスコットキャラクター「トリトン(ギリシャ神話に登場する海神
ポセイドンの息子)」入りに変更されています。
その他、列車接近メロディーにアニメ「海のトリトン(手塚治虫原作)」の
主題歌が4パターンで放送されます。
これらは来年10月25日まで継続されるそうなので、利用される方は注目してみて
下さい。
ランドマークのクリスマスツリー
昨日、原先生の助手で横浜ランドマークプラザに出かけました。
ランドマークでは既にクリスマスの装飾です。
吹き抜けを生かした上品な装飾で、毎年楽しませてもらっています。
同時にもう年末であることも意識させられます。
1年が本当に早く感じます。
来年はどうあるべきか。
プラモデル制作道具の活用
以前からプラモデル制作道具に使えるものが多いとブログに書いて
きました。
先日、NHK文化センター柏教室のHさんが面白いものを持って
来られたので、ご紹介したいと思います。
Hさんは他の教室でもなさっている方が多くおられる箸の塗り直しに
チャレンジなさっています。
箸を塗り直した場合、必ずどこかを固定して塗った部分を乾燥させる必要
があります。
それぞれ工夫して持ち帰られているのですが、Hさんがお持ちになったのが
プラモデル制作道具です。
こちらは先端にクリップのついた棒を固定させる紙製の台です。
中に巻きダンと呼ばれるダンボールの片面のないものが詰められています。
その穴に箸が固定出来るのです。
お帰りにはさらに固定した台を包むように紙袋に入れていかれました。
この他、発泡スチロールとか巻きダンで包むとか色々な方法があります。
新しい方法を見つけられたら是非お教え下さい。
第4回生藍染め大会2019
先日残った藍の葉で今年最後の生藍染めを行いました。
来年、赤系の色を重ねて紫色を染める為の実験です。
画像の布はピンク色の絹端切れを頂いたので、それに生藍染めを重ねて
みたものです。
なんとなくピンクが感じられる程度で、生藍の方が勝っています。
「藍下」という言葉があるそうで、それは藍が隠蔽力の強い染料である
ことから先に染めておかなければならないという意味なのです。
ピンク色の端切れが青色になってしまったのも道理で、紫色を染める
為には藍が先ということになります。
最後の生藍染めで青色に染めた生地を用意出来ました。
これで次は赤系の色を重ねて紫色を目指します。
著名盆栽鉢の金繕い
個展開催前に盆栽鉢の金繕いを納品していました。
いずれも著名な作なので持ち主の方に了解を得て、ご紹介しようと
思います。
まずは徳川家に繋がる四国の藩主の方の持ち物だった楕円型の鉢です。
ひびが2本と破片の接着を行いました。
破片は一度接着剤で接着されていたのですが、これがズレていました。
これを剥離し、接着し直して欠損を埋めて金泥で仕上げてあります。
名工ではなく素人の作ではないかという鉢の鄙びた味わいと金泥が呼応して
見所になったのではないかと思います。
次は葛明祥の大型の楕円型の盆栽鉢です。
ひびが入っていたのを止め直し、金泥で仕上げました。
葛明祥は、清朝乾隆・嘉慶年間(1736年-1820年)に活躍した宜興窯の陶工
です。
濃い青の特徴的な流れや濃淡のある海鼠(なまこ)釉の陶器を製作しました。
「葛明祥造」の印が底にある盆栽の盆や鉢、急須、花瓶、火鉢などが造られて
います。
こちらもご自身で接着剤を流し込み、パテで溝を埋められていました。
しかし接着剤は全くひびに入っておらず、パテも劣化してボロボロになって
いました。
2つ共、歴史のある盆栽鉢なので、金繕いの際の注意点として汚れを落とさない
ようにということがありました。
あらゆる手段を使って経年の味わいを残しましたが、持ち主の方がひびを止める
ため接着剤を流し込んだ際に剥がれてしまった物は元に戻すことは出来ません
でした。
金繕いというと食器のイメージが強いと思いますが、同じ陶磁器である鉢も修復
可能です。