カテゴリー別アーカイブ: 生徒さんの作品

仕上げてみてわかること

昨年の7月に開講した よみうりカルチャー川口教室ですが、
仕上げをされる方が出てきました。
そのうち1点をご紹介致します。

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割れを接着して、欠損部を埋めて仕上げられました。
初めての仕上げですが、とてもきれいなラインが描かれていますし、
蒔くタイミングもとてもよいです。

ご本人としては、仕上げてみると、しっかり欠損が埋まっていない
のがわかってしまう。
下地の状態がいかに大切かわかった。
とのこと。

初心の方はどうしても早く仕上げをしたいというお気持ちが強く
あり、いまひとつの状態でも仕上げにチャレンジされる傾向が
あります。

しかし仕上げてみると金泥の反射で、埋め具合が足りないのがハッキリ
してしまいます。
そして「気に入らない」という結果に…

しかしこれに気づくのも大切なことだと思っています。
ですので仕上げてみたいとおっしゃる方には、やってみましょうと
お話しています。


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欠け部の仕上げ

線を描く仕上げは既に行われていた、よみうりカルチャー大宮
教室のSさんが、欠け部の仕上げにチャレンジされました。

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線を描くのと、欠け部を平滑に仕上げるのは要領が違います。
Sさんも、少々の塗り残しと、刷毛目が出てしまっていますが、
初心者の仕上げとしては、満点です。

塗り残しはよくあるお悩みのひとつですが、コツは思い切って
大きめに蒔下漆を塗ることにあります。
欠け部ぴったりに直そうと思っても、大抵小さく描いてしまいます。
少なくともシャープペンの芯1本分(0.5mm)くらいは大きめに描いて
みて下さい。

Sさんには、刷毛目が出ないように塗るコツを踏まえて桜の花びらを
描く実習をして頂きました。
きっとさらに上達されていると思います。
次回拝見するのを楽しみにしています。


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ダイナミック!

NHK文化センター ユーカリが丘教室の生徒さんの作品紹介
シリーズの最後です。
Kさんの作品をご紹介致します。

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大きく梅の枝が描かれた陶器の大皿の修復です。
厚みのあるお皿の接着でしたので、それだけでも大変だったと
思います。

仕上げのラインは、梅の枝振りに負けないくらいダイナミックな
ものになりました。
目を引く大胆さが、心地良い仕上がりです。

このようにある程度太い線を描く場合は、道具ばかりでなく、筆の
運び方にも工夫が必要です。
チャレンジされる場合には、一度ご相談下さい。


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染付けの仕上げ

引き続きNHK文化センター ユーカリが丘教室の
生徒さんの作品をご紹介致します。
染付けの器を修復して下さったIさんの作品です。

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お皿の真ん中にヒビが大きく走っています。
染付けのベタ面に差し掛かった画像右上に伸びた部分は、銀で仕上げて
あります。
この部分は硫化が進むと染付けに同化していきます。

これも染付けの修復を行う際には、よい手段です。
特に大きく直しをしなければならない場合、その範囲を狭める効果
があります。

現段階までで十分な完成度なのですが、さらに手を加えるリクエストを
させて頂きました。

Iさんは、染付けの鉢も修復して下さっています。
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大きな欠けから伸びた線が、とても綺麗に描かれています。

そしてアクセサリー。
縁が欠けたのを、金で仕上げてあります。

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もともと金彩が入っていますので、違和感がありません。
器に限らずアクセサリーも修復出来ます。
直したいものがあれば、お教室までお持ち下さい。

 

 


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ご夫婦合作

昨日に引き続きNHK文化センター ユーカリが丘教室の生徒さん
の作品をご紹介致します。
今日はMさんの作品です。

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ご主人が作られたお抹茶茶碗が、割れたものを修復されました。
まるで木の枝振りのようです。
教室の皆さんから絶賛の声が上がりました。

ご主人が焼いたものを、奥様が直す…完成したらお茶を飲む
お約束になっているそうです。
金繕いで思い入れのある器が蘇るという、その意味を改めて
見せて頂きました。

Mさんは他にも仕上げてきて下さっています。
うさぎの絵柄の入ったお皿2点です。

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欠けの直しなのですが、お皿に元々入っている斑点と形を
合わせて仕上げられました。
違和感がまったくありません。

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こちらも右上縁に欠けの修復があります。
お皿の月の絵柄と呼応して、やはり違和感がありません。

お皿に元々ある絵柄に合わせて修復するのは王道の手段ですが、
Mさんの2点の作品は成功の好例です。
是非参考になさって下さい。


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馴染みました

本日のNHK文化センター ユーカリが丘教室の午前クラスでは、
仕上げをしてきて下さった方がたくさんおられました。
撮影させて頂いた順に、ご紹介したいと思います。

最初はTさんの作品です。
以前銀で仕上げられた花器が、釉薬に馴染む色に変化しました
ので、硫化を止める作業をされました。

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縁部分に大きく3カ所欠けていました。
特に一番左の欠けは、中抜けになっているので難しい仕上げでした。

蒔きたての銀は白色なのですが、丁度よく花器の釉薬に馴染んだ色に
なっています。
銀の硫化による変色については、たびたびご紹介していますが、まず
最初にシャンパンゴールドのような落ち着いた金色になります。
金は派手過ぎるが、黄色味が欲しい場合は銀の硫化を待つのも
一つの手段だと思います。

Tさんはもう1点、硫化待ちの器があります。

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この鉢は内側に反り返っているので、欠け部の形を戻すこと自体が
難しかったのですが、粘ってしっかり直されました。
仕上げも会心の出来だったそうで、今は気に入った色に硫化するのを
待っているところです。

ユーカリが丘午前クラスの方々は受講歴が長い方達ばかりなので、
仕上げについての質問もかなり詳細な内容になっています。
よい仕上げをしたいというお気持ちの現れだと思いますので、
私自身もご要望にお答え出来るように頑張らなければと考えて
います。


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修復記録

NHK文化センター千葉教室のMさんの作品をご紹介
致します。
Mさんは、金繕いの教室では貴重な男性陣です。

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Mさんは受講歴が長くなってきて、より綺麗な仕上げを目指して
奮闘中です。
大きい欠けや、縁の綺麗さを追求されています。

ところで右側の鉢にラベルが貼ってあるのが、ご覧になれると
思います。
Mさんは研究熱心な方で、このラベルは修復の工程を記録した
ものなのです。
男性にはこのようにきちんと記録される方が多いのですが、これは
作業の手順を確認する方法としては、とても有効です。
粘着テープを使用されているのも、紛失を防ぐのでよいですね。
ぜひ参考になさって下さい。

千葉教室の2月の講座は祝日に重なるため、お休みです。
次回お会いするのは3月になりますので、お忘れにならないよう。
お待ちしております。


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細い線

NHK文化センター ユーカリが丘教室のGさんの作品を
ご紹介致します。

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非常に細い線をお描きになってらっしゃいます。
それがとても繊細で美しいのですが、ご本人としては全体を通して
均一になっていないのが気になるそうです。
欠損部の仕上げを含めて、もう一度やり直すとおっしゃいます。

Gさんは、やり直しを厭うことなくなさいます。
ほとんどの方が最初の状態をそのままにされて、次の機会にやり直し
とお考えになるのですが、Gさんの場合は積極的にやり直しを
なさいます。

これはなかなか出来ることではありません。
このような姿勢で臨んで頂くと、上達も確実になると思います。


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大事な工程

NHK文化センター千葉教室のMさんの作品をご紹介致します。

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たっぷりとした感じの仕上げが、陶器の風合いに合っています。
蒔くタイミングもいいので、金の光沢がきれいです。

実はちょっと衝撃の事実が発覚しました。
Mさんは、工程の一部をしないで仕上げをされていたのです。

私のご説明が至らなかったと反省するばかりですが、きれいな仕上げの
ためには重要な工程なのだと再認識しました。

Mさんに省いてしまっていた工程を行って頂いたところ、きれいな
下地が出来上がっていました。
陶芸をなさっているだけあって、形態認識が良いのです。
私もホッとしました。
きっと今後はさらに作品の完成度が高くなるのではと、期待して
います。

 


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器になじむ銀

先日に引き続きNHK文化センター ユーカリが丘教室の
生徒さんの作品をご紹介致します。

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器の口縁が点々と欠けてしまった状態を修復されています。
仕上げは銀を使われていますが、これは硫化によって黒化すると
器自体の釉薬に馴染みます。

蒔きたての銀は白さが目立ち、点々と欠けているのもハッキリして
しまいますが、黒化した時には言われなければわからないくらいに
なるはずです。

銀は蒔くタイミングが難しいのですが、綺麗に仕上げられています。
あとは変化していく様を楽しみに待たれるだけです。


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