カテゴリー別アーカイブ: 貝合わせ

貝合せの修理

以前、着手段階の画像をアップしていますが、貝合せの破損の修理の
ご依頼を受けていた物が完成しました。

取り落としてしまわれたそうで、裂け目が出来てしまう程の深刻なひびでした。
それをまず新うるしで、ひび止めしました。

表面に残った深刻な溝を埋め、傷を枝振りに見立てて紅梅を蒔絵しました。
これは内側の貝絵の画題が源氏物語から取られた物だったので、それに合わせて
考えました。

内側はご依頼主様が描かれた松の絵が入っています。
画像右上に溝があったのですが、こちらは内側と同じ画材で分からないように
作業しました。
金繕いというより絵画の修復作業ですね。

このような作業が出来たのは、ご依頼主様が元々描かれた画材が今回の作業を
助けてくれる物だったからです。
貝絵の画材によって修理の方法が変わりますので、なさりたい場合はあらかじめ
ご相談下さい。

こちらの品は緊急事態宣言が出ている今、返却を見合わせています。
事態の収束が叶いましたら、ご依頼主様の元へ帰る予定です。


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貝絵 梅の花

産経学園ユーカリが丘教室のTさんの作品をご紹介致します。
昨日のハマグリ貝の修復に続いて貝絵の制作です。

Tさんは普段、絵を描くのを得意にされている訳ではないのですが、
ハマグリ貝に金箔を貼ってみたら絵心が刺激されたようです。

素敵に出来るレイアウトの方法を学んで頂いた上で画題に梅の花を選ばれ
ました。
銀泥で梅の花を入れたあと、霞は硫化した銀箔で入れられました。
シンプルな構成ですがレイアウトが上手くいっているので、物足りなくはない
と思います。

もう1点制作されているので、そちらも是非完成して頂きたいと考えています。


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ハマグリ貝 修復への道3

昨年5月のブログで割れの接着と欠損の埋めが終わったと書いていますが、
その後1回金箔を貼ったものの埋め方がイマイチ足らず、再度ベンガラの
塗り重ねを行なっていました。


個展の準備などで時間を取られてしまい、この程ようやく金箔を貼ってみました。


破片の欠損が大きかった内側は痕跡がなくなり、表面も紫の貝の色に
金箔が映えて綺麗に見えます。

表面は傷を生かして蒔絵をすることもありますが、ここはシンプルに傷通りに
仕上げてお返しすることにします。

破損させてしまったお詫びに小さい貝に金箔を貼ったものも用意しました。
幅3cm程度ですが、この大きさだと箸置きや刺身に添えるわさび入れなど
にも使えます。

新型コロナウィルスの感染拡大という事態に陥り、お返しする目処が立って
いませんが、少しでも早く収束してお渡し出来ることを願っております。


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貝絵 紅葉

セブンカルチャークラブ 成田教室のKさんの作品をご紹介致します。
金箔を貼った貝に紅葉を描かれました。


まず紅葉の描き方が大変素晴らしいこと。
形、色共に美しいです。

左の貝には遠方に山を描かれ、紅葉の数も左右で変えています。
画像ではわかりにくいのですが、紅葉の周囲には流水紋も入っています。

構図に関して最初にご説明させて頂いておりますが、その方法を生かして
頂くと完成度が高くなります。
Kさんもその方法を使って絶妙の構図で制作されました。

ハマグリ貝に金箔を貼るところまではカリキュラムとして行っております。
その後、絵を描かれたい場合は、まず画材を決めて頂くのが良いかと
思います。

画題を決めて頂くところから、じっくりご説明しますので、チャレンジして
みたい方は教室でご相談下さい。


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ハマグリ貝 修復への道2

先般、割ってしまったハマグリ貝を接着したところまで、ご報告
しました。
その後、せっせと欠損を埋めたところです。

ほぼ破片が足りないところが埋まっています。
もう少し作業して、完璧に埋まったら再度金箔を貼ります。

貼ってしまうと内側はどこが欠損していたのか、わからなくなる予定です。
次回は金箔を貼ったところでご報告したいと思います。


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貝絵 菖蒲

セブンカルチャークラブ成田教室のKさんの作品をご紹介致します。
カリキュラムで金箔貼りをされたハマグリ貝に絵を描かれました。


元々、絵心がある方なので、自由に画題を選んで頂きました。
構図や貝絵のセオリーを学んで頂き、それに忠実にまとめられています。

やや小ぶりな貝だったので絵を描かれるのには制限があったかと思い
ますが、とても完成度の高いものが出来たと思います。

次のステップとしては、元絵の選び方と着彩の仕方でしょうか?
真面目さが出て少々絵が硬くなってしまったのをクリアすれば、さらに
良い作品が出来上がると思います。

ご本人は精一杯とおっしゃっておられましたが、またチャレンジして
頂きたいと思います。


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ハマグリ貝 修復への道1

先般、割ってしまったとブログを書いたハマグリ貝のその後
です。

破片を接着し、弁柄漆を塗り始めました。
破片が足りない部分がありますが、陶磁器の金繕いと同様に補って
直して行きます。

何となく金箔の部分がムラに見えるかと思いますが、保護のために
ヤマトのりを塗っているからです。

接着して形は戻ったものの、まだまだ修復は始まったばかりです。
また作業が進んだところで報告したいと思います。


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小さい箔ハサミ

切り箔を扱う場合、小さい箔ハサミがあると便利です。
以前のブログで家庭用品を利用した手作り箔ハサミを
ご紹介しました。

画像奥のものがそれです。
(手前は市販の物を自分で削ってカスタマイズした物)
正体は平串で、作り方は簡単です。

1.長さ10cmにカッターで切る
2.カッターで厚み1.5mm程度に薄く裂く
3.端材を2cmほどの長さにして根元に入れ、木工ボンドで接着
この時、先端が開くように端材を詰めると良い
4.輪ゴムで締めて1週間置く
5.和紙を木工ボンドで根元に巻く
乾燥したら完成です。

手間がかかる割に見た目がどうだろう?という思いが吹っ切れず、
新たに市販の物をカスタマイズしようと購入してきました。

このぼんやり丸い先端を加工するのも、それなりに大変ですね。


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貝合せの修理

ご縁があって、貝合せの修理のご依頼を受けました。
落としてしまわれて、かなり深刻なひびが入っています。

画像の状態はひび止めを行なったところです。
ひびの中に粉砕した貝の粉が入り込んで、上手く合わなくなってすら
いたのですが、何とかぴったり収まったようです。

とはいえ表面に深刻な亀裂が残っています。
今後はこの溝を埋めて、蒔絵を行う予定です。

今回の品は内側の絵付けが修復に耐えうる素材で描かれていたので
修理が可能でした。
何でも金繕いの技法で修理出来ますとは言えないと思います。


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ハマグリ貝 割れます

とても硬いイメージがあるハマグリ貝ですが、落としてしまえば
割れてしまいます。

画像は昨年末の貝合わせの講座で私が取り落として割ってしまった
ハマグリ貝です。
せっかく制作されて、あと少し修正してお持ち帰りというところで
粗相してしまいました。
本当に申し訳ないことをしたとお詫びの言葉もありません。
しっかり修復してお返しする予定です。

という訳でハマグリ貝は割れます。
取り扱いにはご注意下さい。

以前にも磨きの説明の途中で落としてしまったことがあり、やはり
割ってしまったのですが、今回の件でいよいよ自分の手元に自信が
なくなりました。
講座中、立ったままご説明することが多いのですが、今後はなるべく
座らせて頂いて、ご説明しようと思っています。
どうぞご理解下さい。


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