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呉須(ごす)

白磁に描かれる青い顔料を呉須(ごす)と言います。
主成分は酸化コバルトです。
これにマンガン、鉄、クロム、ニッケル、銅など微量に金属物質が加え
られることによって扱いやすく深みのある青藍色の顔料になります。

日本では磁器の生産が可能になると染付生産も開始されます。
呉須は中国から輸入した物を使っていました。

中国では元時代(14世紀)に染付生産が始まりますが、当初はペルシャ
から顔料を輸入していました。
輸入された顔料は時代ごとに名称が変わります。
「回回青」「回青」「蘇麻離青」など。
16世紀には「土青」と呼ばれる中国国内の呉須が使われるようになりました。

染付がこれだけ絵付けに使われているのは何故か、ずっと気になって
いたのですが、今回改めて調べてみてわかりました。
鉄顔料や銅顔料では出来ない濃淡の表現が出来たからなのです。
青ただ1色でありながら多彩な表現が可能であったからこそ、魅了
される器が完成したのです。

インスタグラム「kintsukuroi shiratori


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