相手に伝わる

NHK文化センター柏教室のSさんの作品をご紹介します。
湯呑みの欠けです。


真摯な作業姿勢を度々ご紹介しているSさんなので、このような基本的な
欠けの直しは全く問題なくこなされています。

先日、ある方から破損の直しは技術さえ習得すれば誰でも出来ること、
という辛辣なご意見を頂戴しました。
しかし私はそうは思っていません。

かつて骨董商の方に小さな欠けの直しであっても、直し手の精神が感じられる
とお聞きしたことがあります。
まさにその通りでSさんの作品もどれだけ丁寧に作業したか、金繕いが完成
してなお素敵に見えるように気を配られたかが見えるのです。

大切な器だからこそSさんのように心を込めて作業なさって下さい。
拝見する方だけでなく、直されている器も見ていますから。


カテゴリー: 生徒さんの作品   パーマリンク

コメントは受け付けていません。