老松を蒔絵する

JEUGIAカルチャーセンターイオンモール八千代緑が丘教室の
Tさんの作品をご紹介致します。
取り皿の欠けです。

縁が緩やかに外側に垂れている難しい形の欠けでした。
欠損を埋められた後、元々お皿にあった老松の絵柄の形で
蒔絵をして頂きました。

蒔絵を欠損の上に施す場合、欠損の埋め方が完全にフラットに
なっていないと、蒔絵の下から欠損の形があらわになってしまい
ます。
Tさんは試行錯誤を繰り返して綺麗に欠損を埋められた後、蒔絵に
挑まれました。

まず金泥で老松のベースを作り、銀泥で放射状に広がる老松の
葉を描かれました。
その後、弁柄漆で中心のワンポイントを入れておられます。

いずれ銀泥は硫化しますので、元々の絵柄の老松とより馴染んで
来ると思います。

返却されたご友人からお菓子を召し上がった様子の画像が送られて
きました。
このようにお使いになって頂くと頑張ったのが報われるというもの
です。


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山陰民藝窯元の旅 袖師窯

前回に引き続き山陰に旅した窯元をご紹介します。
今回は島根県松江の郊外にある「袖師窯」です。


趣ある外観

袖師窯は開窯から140年の歴史ある窯元です。
柳宗悦の「民藝運動」に賛同し、河井寛次郎、浜田庄司、バーナード
リーチなどの指導を受け、今日に至っています。


特徴は多彩な手法です。
釉薬は7種類を超え、手法は掛分、抜蝋文など6種類以上を数えます。
窯元の有り様として「手造りで現代の暮らしに役立つ健康な陶器作りに
精進している」とありますが、まさに狙い通り「強くて使い良く、簡素な
中にも潤いがある器」がそこにありました。

松江は今、朝ドラの舞台として注目の場所となっていますが、ぜひ足を
のばして訪れて頂きたい窯元です。
どれも素敵で選べないという贅沢に浸って下さい。


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ホツレ多数の場合

藤那海工房 西登戸教室のKさんの作品をご紹介します。
ドレッシングサーバーの欠けです。


注ぎ口、注入口共にホツレ(小さいかけ)がたくさん出来て
いました。
そういった状態の場合、一つ一つを仕上げてしまうと逆に悪目立ち
してしまう場合があります。

Kさんの場合、縁全体を通して銀泥で仕上げることによって、元から
そのデザインだったように見せる形にしました。

大きく目立つ欠けがあった場合、どのように他と馴染ませるのか、一考
が必要になります。
欠損を埋めた後は手順についてご相談下さい。


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山陰民藝窯元の旅 鳥取駅周辺

前回に引き続き山陰の窯元を巡った旅のご報告です。
今回は窯元ではありませんが、山陰の民藝には欠かせない
吉田璋也氏ゆかりの空間を鳥取駅周辺に訪ねたところです。

まずは「鳥取民藝美術館」です。
耐火構造とのことですが、元々は蔵だったのかと思わせる建物
の中に鳥取の民藝品が並んでいます。

美術館の向かいには国登録の有形文化財になっている吉田璋也氏の
吉田医院が立っています。

鳥取民藝美術館の横には吉田璋也氏が始めた「鳥取たくみ工芸店」
があります。
こちらは吉田氏ゆかりの窯元の器の他、日本各地の民藝の品を
取り揃えておられるので、民藝を知るにはいいお店と思います。

また並びにある「鳥取たくみ割烹店」は鳥取民藝美術館の雰囲気で
お食事が出来ます。
鳥取は海鮮ばかりでなく、お肉も美味しいので、ハッシュドビーフを
頂きました。

この後は松江方面に移動します。


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ミッキー増殖

NHK文化センター千葉教室のTさんの作品をご紹介致します。
ミッキーマウスのプレート皿の欠けです。


お孫さんのミッキーマウスのシルエットが散りばめられたプレート
皿です。
中央右縁に欠けが生じていました。

欠損を埋めた後、欠けの形の通り金属粉で仕上げをするのではなく、
ミッキーマウスのシルエットの形を使い、色漆での仕上げをされ
ました。

お孫さんのものということで、お子さんから見て違和感のない
完成形にするというのは大事なことだと思いました。

ただ欠損を埋めたところから色漆に変えるのは簡単ではありません。
1段階踏む必要がありますので、あらかじめ手順を確認してから
仕上げの色漆に挑んで下さい。


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山陰民藝窯元の旅 因州・中井窯

10月末に鳥取、島根にある民藝の窯元を巡る旅に出ました。
その時の様子をご報告したいと思います。
まずは鳥取県河原町にある因州・中井窯です。

今年、開窯80年を迎えた中井窯は鳥取の民藝運動を行った
吉田璋也の指導の元、新作民藝の礎を築きました。


特徴は黒、エメラルドグリーン、白を使った染め分けの釉薬。
モダンさが際立ちます。
ファッションブランドのBEAMSでも取り扱いがあるそうですが、
すぐ完売してしまうそう。


近年は青磁にもチャレンジされており、ギャラリーの奥に展示された
作品の形と釉薬の美しさに心惹かれました。

丁度、作陶展の前でギャラリーに豊富に展示があったこと、作陶中の
作業場に入れて頂けたことは現地に行ってこそのラッキーでした。

鳥取コナン空港から車で1時間半程で着きますが、不定休なので、
訪問の際には確認してから行かれるといいと思います。


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馴染んだ仕上げ

藤那海工房 金繕い教室のMさんの作品をご紹介致します。
常滑焼の急須の注ぎ口の割れでした。


急須の注ぎ口は突出している分、割れやすい場所でもあります。
Mさんの作品も先端が割れてしまっていたのを接着し、和紙で
補強して頂きました。

常滑焼は急須として非常にポピュラーな産地ですが、独特の陶土で
接着の成績が良くありません。
よって事前の準備が必須になります。

Mさんの作品は諸々の作業を進められ、これから先、またぶつけた
としても再破損せず、お使いになれるよう和紙で補強されました。
仕上げは薫銀泥で本体の色に馴染み、違和感がないかと思います。

特にご覧頂きたいのはMさんのこだわりにこだわった仕上げの美しさ
です。
クローズアップの撮影にも耐えられる完成度をご覧下さい。


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金銀

NHK学園市川オープンスクールのYさんの作品をご紹介します。
ご家族が陶芸で作られたお皿の割れです。


先に右側の金泥で仕上げられていたお皿が完成し、この程左側の銀泥
仕上げのお皿も完成しました。
いずれも赤紫の釉薬に仕上げのラインが映えて美しいです。

しかし完成までの道のりは一筋縄では行きませんでした。
手作り品なので微妙な揺らぎがありますし、釉薬に微細な亀裂も入って
いました。

それを試行錯誤しながら狙いの美しい仕上げまで根気よく作業されて、
描く線にも妥協せず辿り着かれたYさんの研究熱心さには本当に頭が
下がります。

若輩者の私の説明を真摯にお聞き下さり、他のことでも熱心に質問される
姿は、人として見習いたいと思います。
やはり素晴らしい作品は丁寧な作業をされる人の元にやってくるのです。


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急須の蓋 補強

港北カルチャーセンターのFさんの作品をご紹介致します。
急須の蓋の割れです。



蓋はかなりバラバラに割れてしまっていたのですが、接着が成功し、
接合線を漆繕いで目立たなく仕上げられました。
欠損があった部分のみ金泥で仕上げられています。

裏は全くわからなくなっていますが、和紙で補強してあります。
元々の陶器のザラザラした感じに仕上げられました。

Fさんの「このようにしたい」という明確な目標があることが
素晴らしい仕上がりになった理由かと思います。
どうしたいかをお伝え頂けると、いろいろご提案出来ますので、
まずはご遠慮なくご相談下さい。


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空き箱をアップサイクル

NHK文化センター柏教室のAさんの作品をご紹介します。
陶磁器の修復を行う金繕いではなく、杉材の空き箱のアップ
サイクルです。


お作りになったのは器類ではなく、下に敷かれている花台です。
元々は杉材の空き箱の蓋でした。
こちらに紅溜漆を塗って頂き、磨き上げて完成とされました。

杉材は油分が多いので、本来は漆類とは相性が良くありません。
その為、永年での使用は難しい可能性があることをご理解頂いた
上での制作をお願いしています。

Aさんは金繕いの作業も大変丁寧で高い完成度を誇る方なので、
この塗りの作業も大変美しく仕上げられました。

たまたま板に下駄の歯のように脚が2本ついている形だったので、
置いた時に設置面から少し浮いた感じになるのも花台として
いい雰囲気になりました。
和の雰囲気だけでなく洋風のものでも違和感がなかったとはAさん
ご本人の感想ですが、画像でご覧になれるように、その通りだと
思います。

アップサイクルとは創造的再利用とも言われるそうですが、Aさん
の作品はまさにその言葉通りになったと思います。
もしかしてアップサイクル出来るのでは?と思われましたら、是非
ご相談下さい。


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