山陰民藝窯元の旅 何を買ってきた?

断続的に送りしていた「山陰民藝窯元の旅」報告ですが、
では一体何を買ってきたのかをお伝えしたいと思います。

一番上に写っているのが出西窯のお皿です。
そこから時計回りに同じ出西窯の鉢。
縞柄の鉢と四角の取り皿は松江の袖師窯。
左端取り皿3点は湯町窯です。
これに後送された因州 中井窯の品が加わります。

備前焼で購入したのが、
左:出製陶 コーヒーカップ
右:伊勢崎創さん 鉢

帰宅して振り返ってみたら鉢ばかり購入していたことに気が
つきました。
必要だったのは確かなのですが、もう少し大皿を購入すれば
良かったと反省。

とかく現地に行くと舞い上がって迷ってしまうのですが、次回
窯元に出かける際には冷静に購入してきたいと思います。

購入してきた器はいずれも食卓で活躍中。
特に備前焼のコーヒーカップは愛用しています。
次はどこに出かけようか思案中。


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ホトトギス

NHK文化センター柏教室のAさんの作品をご紹介致します。
コーヒーカップのひびです。


内側が写っている画像をご覧頂くとお分かりになるかと思いますが、
並んでひびが2本入っていました。
それが元々入っていたホトトギスの絵付けと合わさって自然な仕上げ
になっています。

薫銀泥の仕上げが絵付けの鉄釉と近似していたことも相まって全く
違和感がありません。
まさに偶然の妙。

こんな偶然も金繕いの面白さなのではないでしょうか。


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山陰民藝窯元の旅+ 備前焼

昨年の山陰民藝窯元の旅ですが、最終日は瀬戸内海側に
抜け、備前焼を訪れました。

備前焼は岡山県備前市を中心に行われている焼き物で、陶器
というよりせっ器という高温で焼かれた焼き締めと言われる
ものです。

古くは平安時代に遡れる備前焼ですが伊部の駅周辺に窯元が
集中しています。

火襷、桟切り、胡麻などの技法がありますが、基本的には
焼き締めの土色の表情が侘び寂びの風合いを醸しています。
私が金繕いの世界に触れたのが備前焼のコーヒーカップ
だったので、格別思い入れのある窯元です。

今回、久しぶりに訪れてみて思ったのは、様々な表情はある
ものの、焼き締めという表情であることは、どの窯でも
変わりはありません。

そこに個性を決定付けるのは器を形作るセンスだということです。
いち早く好みの作家さんを見つけるのが備前焼攻略の決め手だと
思います。

私のおすすめは人間国宝・山本陶秀さんを輩出したギャラリー
山本です。
門構えが立派なので一見入りにくい印象ですが、備前焼初心者
でも購入しやすい価格帯のものもあります。

金の仕上げが映える備前焼。
金繕いしたら格好いいだろうなぁなどという下心なしでも、
お手元に置いて頂きたい窯元です。


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金が馴染む黄瀬戸

港北カルチャーセンターの生徒さんの作品をご紹介致します。
黄瀬戸の大鉢です。


いわゆる鳥脚型に割れた大鉢です。
綺麗に接着され、接合線上を金泥の細線で仕上げられました。

金というと金属色の強さもあって目立つというイメージですが、
黄瀬戸の黄色味の釉薬の上に乗ると目立ちません。
この作品の場合、端正な形の印象に合って、程よく馴染んでいる
かと思います。
細線で描かれた仕上げも器のイメージに合って好印象です。

このように器との合わせ方で同じ金であっても印象が全く変わり
ます。
仕上げをどうするか検討される時には様々な条件を勘案して
お決めになるといいと思います。


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器でなくとも

藤那海工房 西登戸教室のOさんの作品をご紹介します。
用途を忘れてしまったのですが、鳥の形をしたディス
プレイ品か箸置きです。

くちばしの先端が欠けてしまっていたのを補い、金泥で
仕上げておられます。
トルコ釉の鳥本体の色に金泥がとても映えて、元からこの
デザインだったかのように見えます。

金繕い(金継ぎ)は食器だけでなく置物などの陶磁器、漆器、
ガラス器も可能です。
リヤドロのお人形を直される方は多くおられます。

直したい物がありましたら出来る出来ないはお考えにならずに
まずは教室にお持ち下さい。
例え経験のない物であっても何とか知恵を絞ります。


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山陰民藝窯元の旅 出西窯

新年早々の地震で被害に遭われた山陰地方の方々にお見舞い
申し上げます。
この記事が観光再開の機運の一助になれば幸いです。

山陰地方の窯元巡りの最後は出雲の郊外にある出西窯です。
出西窯は昭和22年、5人の青年が協働して開窯しました。
その後、民藝運動の名だたる師-河井寛次郎、浜田庄司、
柳宗悦、バーナード・リーチらに陶薫を受け、研鑽を重ね
ます。

出西窯の名を広めたのは1989年日本陶芸展で優秀作品賞を
受賞した「縁鉄砂呉須釉組鉢」です。
呉須(ブルー)を基調に縁に鉄砂釉(濃いグレーのマット釉)
を施したものは「出西ブルー」と出西窯の代名詞になりました。

作業場に併設した展示販売場「無自性館」は舞台のような大階段
を中心に探検感覚で器が選べます。


「野の花のように素朴で、健康な美しい器、暮らしの道具として、
喜んで使っていただけるものを作ろう」と励んでおられます。
お料理を映させる「出西ブルー」に魅せられてみませんか。


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不思議な割れ

港北カルチャーセンターの方の作品をご紹介します。
お茶碗の割れです。


真上からの画像を見て頂くとわかりますが、真っ二つでは
なく高台あたりを島状に残して割れています。
恐らく厚みの問題で力加減が変わった為と思われます。

これをしっかりとした線で仕上げられていることで、ラインの
面白さが強調されたと思います。

金繕いの面白さは人間が考えも及ばない形状が生まれることです。
そういう破損に巡りあった方は存分に楽しまれて下さい。


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プロフィール写真 更新しました

長年そのままにしていたHPのプロフィール写真を新しい
ものに変えました。


pakicoさんの個展にて

以前のプロフィール写真は2017年に雑誌に掲載して頂くに当たって
撮影して頂いたもので、リラックスした表情が私らしいととても
評判が良かったのです。

しかし昨年、髪を短くしたことから画像との印象が合わなくなって
しまい、思い切って変更することにしたのです。

ご存知の方も多いと思いますが、3年半着付けを習っており、今では
趣味の一つといってもいい和装で撮影に挑みました。

プロフィール

真面目な表情の画像も撮影しましたが、HP用は笑顔のものを選択
しています。
金繕いの教室を受講して頂くにしろ、金繕いのご依頼をなさるにしろ
緊張する必要がないと思って頂ければ幸いです。


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花器再び

NHK学園市川オープンスクールのYさんの作品をご紹介致します。
花器の縁の欠けです。


縁のかなり大きな部分が欠損して失われていたのを復元し、
薫銀泥で仕上げられています。

花器の縁は湾曲あり反りありと意外に複雑な形状をしています。
それが完璧に再現されており、素晴らしいの一言です。

実はYさんは以前、今回の作品と類似した形のご自分の花器を
金繕いなさっています。
その時の破損も縁の部分でした。

先の作品が大変素晴らしい完成度だったので、今回の花器は
ご友人からの依頼品です。
腕を見込まれたということなのですが、その期待に見事答えられた
と言えるでしょう。

花器はお花によっては縁の部分が隠れてしまいますし、裏側に
隠してしまうことも可能です。
しかしこれだけ美しく金繕いされていれば、むしろ表に出して
アピールしたくなるのではないでしょうか。

見せびらかしたくなる金繕い。
ぜひ皆様、その方向で頑張って頂きたいです。


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馴染む美しさ

NHK文化センター柏教室のSさんの作品をご紹介致します。
お皿の割れです。


ひびが伸びていないので厳密な「鳥脚型」ではありませんが、王道の
割れ方です。
縁が輪花型で段差もありますので、接着の際にも調整が難しかったと
思いますが、綺麗に整えられた上で金泥で仕上げられました。

黄色味の強いベージュ色の釉薬に金泥が程よく馴染み、上品な仕上がり
になったと思います。
お食事を盛られても見える位置にある金繕いは彩にもなるのではない
でしょうか。

お皿の接着の場合、硬化までの時間の置き方に接着成功の秘訣があり
ます。
お持ち帰りの前に確認をお願い致します。
※初出時、NHK学園市川オープンスクールの方としてしまいました。
お詫びして訂正致します。


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