カテゴリー別アーカイブ: 生徒さんの作品

やり直しの成果

NHK文化センター ユーカリが丘教室のMさんの作品を
ご紹介致します。
まずは総柄の洋食器の金繕いです。


左は裏面の欠けでした。
右の仕上げがまるで枝のように分かれていて面白いものに
なりました。
そこで柄に馴染ませることなく、このままにして頂くことにしました。
これは赤色の図柄に金泥がマッチしていることにも関係している
と思います。

割れたお皿を接着されたものです。
バランスの悪い割れ方でしたし、長さもあって仕上げに苦労されました。
納得するまでかなりの回数をやり直しされたのですが、その甲斐あって
今回が最も美しい仕上がりでした。

フリーカップのひびを仕上がられたものです。
緑釉に金泥が映えた完成になりました。

実はDの字型に見える部分が割れて落ちてしまっていました。
このような小さな破片がある場合はすぐに接着せず、納まりを
確認するのが大切です。

出っ張ったまま接着してしまうと見栄えが悪くなってしまうので、
そのような場合の対処方法を教室で確認して下さい。

Mさんご自身の持ち物の染付のお皿以外は、ご友人にお返しに
なります。
きっと喜ばれることと思います。


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直線を描く

藤那海工房・西登戸教室のOさんの作品をご紹介致します。
金繕いを習いはじめて半年、どんどん仕上げられています。


1つ目は大鉢のひびの仕上げです。。
ご本人としては、まだまだと思っておられるようですが、勢い
よく心地よい線を描かれています。
大鉢とのマッティングも大変良いと思います。

こちらの線も良いと思うのですが、表だけ銀に仕上げ直される
予定です。
染付の柄が混んでいるので、銀で仕上げられると硫化して馴染みます。
一方、裏面の方は金のままにされます。
裏面は白地なので、金の方が馴染みます。

このような金銀同居の仕上げも構いません。
仕上げはご本人の好みなので、ご自身の感性のままにご検討下さい。

特に別れ目もなく器の形の変化もない場合、直線の仕上げをする
のは、大変難しいものです。
度々ブログでも書いていますが、速攻で上手くなる方法はないので、
Oさんのように頻繁に仕上げをして頂くことが早道と考えています。

ところで先般ご紹介しましたOさんの作品ですが、猪口は全てひびと
ご紹介しましたが、一つは割れだったそうです。
大変失礼致しました。
お詫びして訂正させて頂きます。


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卒業制作

セブンカルチャークラブ成田教室のHさんの作品をご紹介
致します。


華やかな草花の絵付けで人気の作家さんの器です。
フリーカップの縁が大きく欠けてしまっていました。
内側に反った形の上、断面も複雑でした。
これを根気よく埋められて、仕上げに至りました。

少々器の面との段差が出てしまっていますが、大きな金泥の
仕上げが美しく、絵付けと相まって華やかさが際立つよう
です。

小皿の縁が2か所欠けていました。
金泥の仕上げが釉薬に馴染んで、とても自然な仕上がりに
なっています。

こちらも縁の欠けです。
緑釉に金泥が映えて美しい仕上がりです。

Hさんは丁寧な作業振りだけでなく難しい技術にも挑戦されて、
教室に刺激を与えて下さっていました。
残念ながらご家庭の事情で講座の継続受講を断念。
このブログに載せさせて頂いた作品が卒業制作になりました。

でもいつか講座にお戻りになれる可能性があると信じて、お待ち
したいと考えています。
その時は今回間に合わなかった力作の完成を見せて頂けること
でしょう。


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つなぐ

NHK学園市川オープンスクールのIさんの作品をご紹介致します。

縁の欠けからひびが伸びていました。
それを延長してお皿のぶどう蔦につなげています。
金泥の直しが柄の一部のようになりました。

ご本人としては延長した線をもう少し曲線的にしてつなげたかった
そうなのですが、なかなか思う通りにいかないものです。
つなげて柄の一部にするという試みは十分成功していると
思いますので、合格となさって良いかと思います。

赤絵に金泥が映えているのも優美さを加えていると思います。

Iさんの取られた方法は修復部分をなじませる手段として、とても
効果的な方法なので、ぜひ参考にして頂きたいと思います。


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大宮教室から

よみうりカルチャーセンター大宮教室から完成作品の
ご紹介を致します。

まずはご主人のフリーカップの欠けを金繕いされたOさんの作品
です。
縁の欠けを金泥で仕上げられました。

ご本人としてはシックに銀泥がお好みなのですが、金繕いしたと
ハッキリわかるように金泥を選択されました。

これはよくある選択です。
金繕い(金継ぎ)= 金 とお考えになる方が多いので、馴染ませて
完成とするより、アピールするように金を使うのです。

こちらはFさんの作品です。
カップ、ソーサー共、縁の欠けでした。
ちょうど縁の釉薬が茶色だったので、銀泥を選択されました。
銀が硫化すれば、あまり目立たなくなります。

蒔き下の弁柄漆が大変薄く塗れていたのですが、その分、塗り
残しが出てしまっていました。
それを補修して完成となりました。

銀の仕上げで注意したいのが、塗り残しの場合です。
補修は出来るだけ時間をあけないうちにやらないと硫化が
進んでしまい、一つの欠けの中で色違いが出ます。

お二人共、仕上げに慣れて来られて、どんどん完成度が高く
なっています。
仕上げはやればやるほど上手になるという証明ですね。


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ユーカリが丘教室から

NHK文化センター ユーカリが丘教室のIさんの作品を
ご紹介致します。
いろいろ完成されました。

こちらは以前に直されたものを、仕上げし直されたものです。
割れの接合線が今ひとつ埋まっていなかったので、仕上げの線に
筋が出てしまっていました。
それをもう一度埋め直しての完成です。

最初、これでいいと思っても後から気になることは、よくあります。
その時点でもう一度やり直しが出来るのが、金繕いのいいところでも
あります。

ガラスの小物入れの蓋です。
つまみ部分が折れてしまっていました。
接着した後、表面を糸で補強してあります。
糸の金色がガラスの赤に映えて、ゴージャスな仕上がりに
なりました。

本来、接合線と平行に補強すると、力学的には効果が低いと考えて
います。
しかし全く意味がない訳ではありませんので、注意して使って
頂ければよろしいかと思います。

こちらは金繕いではありません。
ポーセリンアートをなさっているIさんの描かれたペンダントトップ
です。

磁器のベースにポーセリンアートの技法で着彩され、焼成。
その上から蒔絵の技法で描かれています。
金、銀、プラチナ泥と、新うるしの紅溜色を上手く使っておられます。

ポーセリンアートでも金・銀はあるそうなのですが、焼成の手間を
考えると蒔絵の方が簡単に出来るとのことです。
金繕いから発展して、このような作品を作って下さるのは、私としても
嬉しいことです。


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馴染むドーナツ型

NHK文化センター ユーカリが丘教室のKさんの作品を
ご紹介致します。
小さな破片の接着で周りが薄く欠損していて、ドーナツ型に
なった仕上げです。


ドーナツ型は手数が多くなるので仕上げが難しいのですが、大変
綺麗に形が取られています。
金の光沢も良いので、金泥を蒔くタイミングが良いのがわかります。

さらに薄茶色の釉薬に金泥が馴染んでいて、あまりドーナツ型が
目立ちません。

総合的に大変良い仕上げになっているのですが、ご本人としては
ご不満なご様子でした。
しかしこのような「納得いかない」という思いが、さらなる上達を
生むのではないかと思います。

聞くところによるとネットでは見た目が?な仕上げでも構わないと
している方がおられるとか。
しかしせっかく直しても使いたいと思っておられるくらいの器なら
素敵に直したいものです。

是非より美しい完成を目標にして頂きたいと思っています。


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洋食器の金繕い

NHK文化センター ユーカリが丘教室のMさんの作品を
ご紹介致します。
洋食器の金繕いです。


全面に柄の入った洋食器です。
意外に思う方もおられるようなのですが、金繕いとは和食器に
限ったことではなく、このように洋のテイストが強い食器でも
金繕いをして頂いて全く問題がありません。

Mさんの作品の場合、最大幅が2cmくらいの大きな欠けだった
のですが、とても綺麗に仕上がられています。

教室で話題になったのが、このように大きなサイズの仕上げの要領です。
どうしてもきちんと蒔き下漆が塗られているか心配になってしまい、
幾度も筆を運んでしまうという方が多いのです。

ここが本漆と違う新うるしの難しさでもあるのですが、最優先すべきは
手際よく塗るということで、あとは結果がよくなるように工夫すれば
いいのです。


こちらのお皿はもう少し小さい欠けです。
こちらも綺麗に仕上げられています。
ご本人は自信がないようなのですが、これだけ綺麗に金の光沢が
冴えていれば持ち主の方も喜ばれると思います。


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アートなマグカップ

昨日に引き続き西登戸教室からご紹介致します。
スペースをご提供頂いているKさんの作品です。


マグカップ自体が作家さん物の器なので、金繕いの仕上げ線が
さらに個性をプラスしたようです。

少々複雑な割れ方だったので金繕いには時間がかかりましたが、
それも魅力を作り出すのに必要な時間だったかもしれません。

蘇ったマグカップは早速お茶会に復帰していました。
金繕いの楽しさを実感して頂けたと思っています。


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西登戸教室 その後

西登戸教室に移動してから新規受講して下さったOさんの作品が
完成しましたので、ご紹介致します。

奥の蕎麦猪口3点はひび、前のお皿は割れでした。
Oさんは昨年の10月から始めたばかりですので、5か月でこれだけ
完成したことになります。

私共の教室は最近メディアで取り上げられることが多い接着剤やパテを
使う「簡単金繕い」ではありませんので、完成までにある程度の時間が
かかります。
それでもひびや割れのあまり深刻な状態でないものでしたら、数ヶ月で
完成します。

Oさんは着実に作業を重ねて下さったことで、完成がより早かったと
思われます。
特に蒔き下漆の塗りが薄く綺麗にされているので、金泥の光沢が出ていました。

骨董店・屋満桝さんの廃業で教室の行方が見えなくなった時は本当に困惑
しましたが、新たにスペースをご提供頂いたところで新規受講の方に完成
作品が出来て、感慨深く思っています。


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