カテゴリー別アーカイブ: 生徒さんの作品
置き目+桜の花びら
よみうりカルチャーセンター大宮教室のEさんの作品を
ご紹介致します。
カリキュラムの後半に盛り込んでいる「置き目+桜の花びら」の
完成品です。
まず「置き目」の技法で流水紋を入れられています。
「置き目」とは、図柄の転写方法です。
2種類の流水紋からお好みの柄を選んで頂き、用意されたお皿に
転写されています。
その後、桜の花びらを直描きで蒔絵して頂きました。
Eさんの作品は、1枚のお皿として大変完成度が高くなっています。
流水紋の入れ方、桜の花びらの散らし方、それぞれ大変美しく
配置されています。
特に勢いある筆致で描かれた桜の花びらが、とてもよいです。
昨年10月から受講された方は、5〜6月でこのカリキュラムを予定
しております。
単なる技法の練習でなく、1枚の作品として見応えのある様子を
ぜひ参考になさって下さい。
把手折れシリーズ第4弾
NHK文化センター 柏教室のMさんの作品をご紹介
致します。
把手折れシリーズ第4弾です。
ざっくりした表情がかわいらしいピッチャーです。
画面左側に写っているのが、把手の残りです。
あえて把手を補強せず、根元から切り落とすこともせず、割れた
ところで残しました。
注ぐ場合には残った部分に手をかけて行うことも可能という
状態です。
断面になったところは、適宜危なくないようにならして仕上げて
あります。
元からこういう形の器だったかのように、完成しました。
Mさんはピッチャーとしてではなく、何か別の形での使用を
お考えのようです。
用途は変わったとしても、再度実用出来るようになるのが、金繕い
です。
お使い頂けるようになって、器も喜んでいると思います。
あとは欠けの仕上げ?
NHK文化センター柏教室のHさんの作品をご紹介
致します。
潔く2つに割れたお茶碗の仕上げです。
何回かに分けて仕上げた計画が上手くいっているのもありますが、
長い線を仕上げるのは難しいものです。
そこにHさんの上達が見て取れます。
こちらの2点もヒビの線が繊細に描けています。
あとは欠けを刷毛目なく仕上げられるようになったら、完璧
です。
欠けは輪郭を描き塗りつぶせばいいのですが、塗り厚をコントロール
して、手際よくというのは、やはり練習あるのみ。
しかしコツコツ努力するHさんならば、きっと到達して下さることと
期待しています。
光輝く
NHK文化センター ユーカリが丘教室のNさんの
作品をご紹介致します。
こちらは揃いのお皿がいろいろ欠損してしまったのを修復
されました。
そして器の縁に金彩が入っていたのを復元しましたので、
器の内側の金彩と相まって光輝いています。
骨董の器をお持ちの方からご相談が多いのが、この縁の金彩の
剥落です。
こちらは特別に筆を仕立てて頂いてから、練習ののち、仕上げて
頂くようにしています。
チャレンジしてみたい方は、まず筆からご相談下さい。
こちらは大振りな急須の蓋です。
割れたものを接着して、仕上げられました。
内側は金箔貼りになっていますが、これは補強してあるから
です。
急須の蓋は、熱がこもる、持ち上げるということで、使用上の
ハードさがあります。
使用頻度も高いので、単に接着して終わりではなく、必ず補強を
お勧めしています。
補強方法は蓋の形状にもよりますので、ご相談下さい。
キズを直すだけでなく、その後の使用を考えるのが金繕いだと
思います。
見えない工夫
NHK文化センター ユーカリが丘教室のSさんの作品を
ご紹介致します。
大皿の欠け•ひびの修復をされました。
お皿が大きいところに、とてもマッチした仕上げとなっています。
欠けは裏面にかけて、かなり大きかったのです。
そこでSさんは、道具からいろいろ工夫されました。
何度かのやり直しを経て、きれいに完成している状態からは
わかりませんが、数々の工夫をされているのです。
努力あってこその完成度なので、この粘りをお手本にして
頂きたいと思います。
このお皿は組物なので、それらが完成してから次の修復に
取りかかられるそうです。
そんなところにSさんの真面目なお人柄が出ています。
足らぬがよし
NHK文化センター千葉教室のHさんの作品を
ご紹介致します。
先日ご紹介しました蒔絵予定の湯のみを含めて、仕上げて
きて下さいました。
なかなか3本の枝が上手く入る角度がないのが残念ですが、
元からあったヒビの線に、欠けを含めた枝を入れて3本
描かれました。
1本を銀泥で、一番左側の枝は欠けを含めて大きくなびかせた
ところが秀逸です。
柳の枝は、先端の葉で表情が決まります。
Hさんご自身が柳は得意とおっしゃっているように、柳の絵
としても美しい蒔絵が完成致しました。
ご本人としては複数ある欠け全てから柳の枝を出そうと考えた
そうなのですが、ヒビがあったところを含めて3本がよい
選択だったと思います。
何事も「足らぬがよし」としておくのが、日本の美ではないでしょうか?
こちらは以前にもチャレンジして下さった金•銀泥合わせ技の
仕上げです。
銀が硫化してくると。染付け柄が繋がったように見え、直しの
存在感がやわらぎます。
すでに経験が深いテクニックなだけに、手際も鮮やかです。
こちらは右上から左下に向けて割れを接着。
不定形の曲線は、ヒビでした。
茶色の釉薬に差し掛かっているところは銀泥にされ、硫化後
には目立たなくなるという計算がされた仕上げです。
まるで元からこのような器だったかのように見える作品に、教室の
方々から賞賛の声が上がりました。
もっと言えば金•銀の線が入ったことで、より力強さのある器に
生まれ変わったようです。
Hさんは、破片の足りない複雑な接着を根気よくなさっています。
「続けていれば必ず完成する。」とお話されていましたが、まさに
これが名言で、今日ご紹介した作品はH さんのセンスだけでなく、
根気の賜物なのです。
線は難しい?
NHK学園市川オープンスクールのIさんの作品を
ご紹介致します。
一気にたくさん仕上げてきて下さいました。
大きな楕円形のお皿です。
Iさんとしては、もう少し細い線で仕上げたかったそうなのですが、
お皿の大きさからすると、丁度良いバランスではないかと思います。
こちらは絶妙なゆらぎのある線です。
このようなラインは自然のなせる技ですね。
ビビットな染付けの色に金泥のラインが映えています。
こちらも美しい曲線です。
全く違うタイプの器ですが、同じ欠けということで、
並べてみると何かかわいい感じです。
Iさんは大変作業がきれいな方で、欠損の埋めもしっかりきれいに
なさってから行っておられるので、どれも初心者としては高い
完成度となっています。
ご本人は線を描くのが難しいとおっしゃっておられますが、
ここまで描かれていましたら及第点です。
使い慣れていない筆で、微妙な曲線を追うだけで難しい
ものです。
それを太さ、濃さなどもコントロールしようと思ったら、
ひたすら練習あるのみというのは、再三ブログに書いて
いる通りです。
初心者のうちは妥協せず、何度もやり直ししたのを思い出し
ます。
それが段々回数が少なくなって…となりました。
皆様もぜひ!
持ち帰り用箱
NHK学園市川オープンスクールのSさんが、塗り立ての漆器の
持ち帰りに素晴らしい箱をお持ちになりました。
春慶塗りの菓子鉢の塗り直しです。
画像で写っていない裏面の塗り立てを行いました。
持ち帰り用に、どこにも触れない箱をご用意下さいとお願い
しておいたら、このような素晴らしい箱をお持ちになりました。
全ての材料をご自宅の中にあった物で工夫された、ご主人の
力作です。
Sさんは前にもご主人作の治具をご紹介させて頂きましたが、
本当に素晴らしい工夫をして下さっています。
この箱もどこにも触れないという条件はもちろんですが、安全に
持ち帰るための工夫がされていて、教室内のみなさまが感嘆しきり
でした。
何より奥様のためにご主人が工夫なさったというのが、気持ちを
暖かくします。
乾燥もこの箱の中でして頂けます。
あとは表面の塗り直しです。
形作り
港北カルチャーセンターAクラスのSさんの作品を、ご紹介
致します。
Sさんにとって、初めて仕上げた作品です。
信楽の釉薬に金泥が映えて、とてもいい感じに仕上がりました。
少々ぽってりしたところが、徳利の形に合っているのが好感が
持てる要因だと思います。
欠けには木片を入れるという直し方をして頂いていますが、一般的に
女性は立体視が苦手な方が多く、悩まれることがしばしばあります。
しかしSさんは手仕事がお好きなだけあって、木片を入れる作業が
とてもお上手でした。
また入れた木片を削る作業も的確だったので、今回の仕上がりも
その才がいかんなく発揮された結果と言えます。
木を入れるのに悩まれている方は、ご心配入りません。
Sさんのような方は、年に何人もいらっしゃらないのです。
徐々に慣れて頂ければ幸いです。






















