カテゴリー別アーカイブ: 生徒さんの作品

漆繕いにチャレンジ

先日ご紹介しましたNHK文化センター ユーカリが丘教室の
Tさんは、他にも作品を完成されていますので、ご紹介したいと
思います。

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割れを接着して、金泥で仕上げられています。
柄の華やかさと、金泥が相まって違和感がありません。

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こちらは漆繕いに挑戦して頂いたお皿です。
ピンクの釉薬が部分的に欠損してしまっていたのを、同色の漆で補い
わからなく仕上げてあります。

金繕いというと、通常は金や銀で蒔絵するのが仕上げとなります。
このお皿の場合、それが違和感を生むと判断し、同色での直しをお勧め
致しました。

このような釉薬に合わせるということこそ繕いの原点なのですが、器の
用途によっては“ごまかし”とみなされ、格落ちとなります。
ですのでこの方法が適当なのかは、あらかじめご相談下さい。

金や銀を使わないことで安価に済むとお考えになったり、簡単に出来る
のではないかと思われるのは、早計です。
実は想像以上に手間がかかるのが、漆繕いです。


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13分割 ついに完成!

以前のブログで途中経過をご紹介していましたNHK文化センター
ユーカリが丘教室のTさんの作品が完成しましたので、ご紹介
致します。

何と13ピースに割れてしまったカップですが、これを接着し、
欠損などを埋め、ついに完成しました。

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Tさんご本人としては、高台を含む部分が大きい破片で残ったこと、
把手には損傷がなかったことが完成したことの大きい要因だと
おっしゃいます。

しかし何よりもTさん本人の根気の力が一番だと思います。
なかなかここまでの作業は出来るものではありません。
本当に素晴らしいことだと思います。

完成してみると割れの線が、まるで最初からあったかのような
意匠になっています。
頑張ればここまで出来るのだと、是非参考になさって下さい。


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さらに高いレベルに

藤那海工房土曜日クラスのTさんの作品をご紹介致します。

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窯キズのあった湯のみです。
通常窯キズというと、キズがあったことがわかるように修復する
ことをオススメ致しますが、日常の器ですと衛生面からきれいに
直す場合があります。
今回のTさんの作品もきれいに直して完成致しました。

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作家物のお皿です。
かなり複雑に割れていましたが、きれいに接着出来ました。
仕上げてみると、その複雑さがおもしろさになりました。

Tさんは積極的に仕上げをなさっているので、質問も高度なものに
なってきました。
テクニック的なことを説明するのは可能ですが、やはりそれを実行
するのは実践あるのみ。
次回チャレンジしてきて下さるのを楽しみにしています。

土曜日クラスは年齢層も若く、デザインの仕事をなさっている方達の
クラスになっています。
そのためご説明する内容やカリキュラムも、少々一般のクラスとは
変えています。
好奇心旺盛で、何でも吸収していく彼女達に、私も刺激を受ける楽しい
クラスです。


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金繕いの醍醐味

昨日に引き続きNHK学園市川オープンスクールの生徒さんの作品を
ご紹介致します。
本日はUさんです。

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横から見た形が、きれいな逆三角形をしている飯茶碗です。
これが大胆に割れていました。

幾何形態の器に、割れ方がマッチしています。
仕上げの線の太さが場所によって違うのも、面白さを増しています。
これこそ金繕いの醍醐味と言える仕上がりです。

Uさんのお話ですと、外側にレリーフがあり、線を描くのが難しかった
とのことです。
これもよくあるお悩みですが、アップダウンに左右されず筆を運ぶしか
方法はありません。
初めてのチャレンジでしたら、数回トライしてみて、慣れていくのを
お勧めしたいところです。

このお茶碗は、娘さんのものだそうです。
お返しになられたら、きっと完成度の高さに感動なさるに違いありません。


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集中力の成せる技

NHK学園市川オープンスクールのTさんの作品をご紹介致します。
Tさんの作品は以前にもご紹介させて頂いておりますが、下地の
磨きが大変上手な方です。

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今回のマグカップも下地の磨きが完璧なので、大変美しい仕上がりに
なっています。
また形としてもとても円満な形になっており、ご本人の豊かなお人柄が
察せられます。

昨日の講座では蛤貝磨きに専念しておられましたが、その集中力の
素晴らしさに感服致しました。
この集中力を持っておられるからこその、下地の仕上がりなのだと
しみじみわかりました。

今回の作品で参考にして頂きたいのが、黄色の釉薬には金が合うという
ところです。
和食器でも洋食器でも黄色はありますが、どのような仕上げにするかと
迷われる方が多い色です。
画像でご覧頂けるように金泥が意外に馴染んでくれるので、オススメ
することが多いです。

金というと派手に仕上がるというイメージが強いと思いますが、金と
黄色は近似色と言えますので、馴染むのです。
このように金属色と言っても、有彩色に置き換えると何色に馴染むか
と判断しやすいと思います。

ぜひ参考になさって下さい。


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紫に馴染む

NHK文化センター柏教室のMさんの作品をご紹介致します。

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深い紫色の花器です。
これの耳の部分が欠損してしまったのを埋めて、仕上げられました。
銀泥で仕上げたものが硫化し、紫色の釉薬に馴染んでいます。
一見するとどこが破損していたのか、わからないくらいになっています。
銀泥がおもしろいところは、このような紫色の釉薬にも馴染むところ
かと思います。

受講を始めたばかりの方は、金泥から練習を始めますので、銀泥の
包みは開けたことがないという状態だと思います。
金泥に比べて銀泥は少々コツがありますので、それを理解してから
なさるのがよいかと思います。

Mさんの花器は欠損が複雑で、埋めるのに難儀されました。
必然的に仕上げも複雑で悩まれたのですが、妥協することなく、
やりなおしされた結果、よい状態で完成を迎えました。

ここまでなさったので、完成の喜びもひとしおかと思います。
ぜひ皆様にもこの感動を味わって頂きたいと思います。


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そのままでも

先般縁の欠けが点々とたくさんある場合は、口紅様にまとめてしまう
手段があるとご紹介致しました。
今回ご紹介するNHK学園市川オープンスクールのTさんの作品は、その
まま直された例です。

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Tさんは、まとめて直すべきだったのではないかと悩まれておられました。
しかしグレーがかった釉薬に銀泥がマッチしているので、たくさんの欠けが
目立たないと思います。
ですのでこのままでもよろしいのではないかとお勧め致しました。

強いて言えばもう少し銀泥の色が落ち着いた変化をしたところで、硫化止めを
されればより効果的かと思います。

この湯のみは日常使いとして頻繁に使われるものだそうです。
であれば仕上げたものをお使い頂き、仕上げの状態が変化したところで
また違う方法で仕上げ直すという考え方も出来ます。

欠損部を修復する方法については、厳密にお守り頂きたい内容がありますが、
仕上げに関してはご自身のお考えでなさって構いません。
自由な発想で、ご自分の器の姿をお決め下さい。


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和洋仕上げ

NHK文化センター ユーカリが丘教室Iさんの作品をご紹介
致します。
まずは和の器から。

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ざっくりと厚みのある鉢です。
これを銀泥で仕上げられました。
硫化させ切ると黒色の釉薬に馴染むと思います。
蒔いた形状も器に合っています。

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小さなデミタスカップです。
ピントが奥に合ってしまって、せっかくの仕上げが見にくい画像で
申し訳ありません。
カップに金彩がふんだんに使われているので、仕上げたところも
違和感がありません。
金泥で仕上げをなさっていますが、洋金箔という選択肢もあるかと
思います。

以前のブログでも紹介しましたが、洋食器の金彩には洋金箔が
近似しています。
ただ貼り方にコツがあります。
これは貝合せに相通じるものなので、貝合せのカリキュラムをなさった
方は、まず教室でご相談下さい。


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無事完成

よみうりカルチャーセンター大宮教室のSさんの作品を
ご紹介致します。

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いくつか欠けとヒビがあったものを、金泥で仕上げられました。
表の黒い釉薬には金泥が映えますし、内側のベージュ色の釉薬には
程よく馴染んでいます。

Sさんの作品は度々ご紹介しているのですが、とても作業が丁寧な方で、
今回の作品もとても綺麗に仕上げられています。

器の感じと転々と直されている様子がとても合っているのも、魅力的な
ところです。

この器はご友人のものなのだそうで、お返しするものです。
下準備で思わぬ状況になって一時はびっくりされましたが、この仕上がり
でしたら、きっと喜ばれると思います。

以前のブログに書きましたように、ご友人ご親戚からの依頼は積極的に
お受けになるのをお勧め致します。
自分のものですと全ての作業が甘くなる傾向がありますが、請け負ったものは
そうは行きません。
責任感から手順もしっかり確認されますし、より高い完成度となります。
ご自分の腕が上がりますので、恐れ多いなどとおっしゃらず、お引き受けに
なって下さい。


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馴染む金泥

NHK文化センター柏教室のNさんの作品をご紹介致します。
粉引きの鉢が欠けていたものを、金泥で仕上げられました。

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穏やかな仕上げの形が、とても好印象です。
仕上げのタイミングもいいので、金の輝きが綺麗です。

粉引きなどのベージュ系の釉薬の器には、金がよく合います。
金というと派手なイメージがありますが、ベージュ系には馴染んで
程よい感じに落ち着きます。

Nさんは食器棚に金があると、とてもよいとおっしゃっていました。
それは金がただの金ではなく、一生懸命作業されて、修復が完成した器を
飾っている金だからだと思います。

Nさんは先日のブログでお勧めしました通り、この器を使ってみられた
そうです。
仕上げられた金泥は、何も変化がなかったそうです。
蒔くタイミングはよいと思いますので、このままお使い頂いて全く
問題ないと思います。

Nさんは既に1年のカリキュラムを終えられ、上級の技術に取り組んで
おられます。
そのような作品を完成されるのを、お手伝いするのが楽しみです。


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