日別アーカイブ: 2013年1月13日

王羲之 蘭亭序

以前ブログでご紹介した王羲之の展覧会が1月22日より
東京国立博物館で行われます。
そこで現在私が臨書している蘭亭序について、お話したい
と思います。

蘭亭序とは永和9年(353年)3月3日に、王羲之が名士41人を
別荘の蘭亭に招き、曲水の宴を催して作られた詩の序文です。
28行、全324字で、草稿文であるため書き直している部分など
があります。

蘭亭序の奥深さは、書き出しがかっちりとした楷書で、
次第に行書、草書と変化して行くところです。

私がお稽古している添削の入ったもので恐縮ですが、20字と
再頻出の「之」をご覧下さい。

右から左へ文が進んでいます。
一番右の「之」は、 鋭角に筆を取り回さないと書けない楷書
です。
それが次第に軽快になり、一番左の「之」に至っては 面白み
さえ感じる草書体になっています。

このように書き進めていくと、自然に楷書、行書、草書を臨書
していくことになります。

後世の書家に多大な影響を与えた王羲之の書を学ぶ意味は大きい
と考えています。


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