少し前にNHK文化センター横浜教室で話題になりました「ニベ」
を入手しました。
ニベとはスズキ科の魚で、これの浮き袋を煮出すと、強力な接着材を
作ることが出来ます。
(画像は浮き袋を乾燥させたもの)
江戸時代には弓の制作に使われていたくらいです。
「にべもない」のにべはこの接着剤を指し、意味は接着力の薄い、
すなわち愛嬌、愛想もないという意味になりました。
ニベ=イシモチと思っていたのですが、今回調べ直してみて、勘違いと
わかりました。
接着剤のニベを作るニベは、ホンニベとも言い、練り製品の加工材料にも
なります。
イシモチと呼ばれる魚はシログチで、関東では両方を混同しているケースが
あるようです。
それにしてもニベの浮き袋が強力な接着剤になると結論つけられるまで、
どれだけの試行錯誤があったのでしょうか?
そもそもそれにたどり着いたのは、どのような経緯があったのでしょうか?
動物から作る膠は世界中で存在しますが、ニベという魚の浮き袋から
接着剤を作るというのは、いかにも海に囲まれた日本ならではという
気がします。