月別アーカイブ: 2016年11月

ランドマークのクリスマス2016

今日は原一菜先生の助手で、横浜教室でした。
ランドマークはすでにクリスマス仕様です。

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ちょっと明るく撮影できてしまいましたが、これから夜景も
綺麗な季節です。

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「金繕いの本」が出来るまで2

前回のブログで企画書から始まったと書きました。
続きの今回は「器選び」です。

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金繕いのプロセスを示すのは「新うるし編」「本漆編」「応用編」の
3つで、計13点あります。
まず「新うるし編」では初心者が取り組まれることを想定し、日常生活で
使われるような器、「本漆編」では本格的に取り組まれる方のために、
抹茶茶碗、西洋骨董などワンランク上の器を選定しようと方針が決まりました。
さらに、それぞれの章で提示したい技術があり、それに該当する器を選んで
行きました。

言葉で言うと簡単ですが、条件に見合う欠損があるとは限りません。
金繕い前からプロセスを追って撮影していくので、すでに金繕い中や
完成してしまった器は諦めざるを得ないのです。
もちろん本にふさわしい見栄えも必要です。
Y編集長の意見を聞きながら、原先生と私で、それこそ食器棚を総ざらえ
するように、器を探しました。

それをまとめた表が上の画像です。
これを出版社でも器の種類に偏りがないかなどチェックして頂き、決定と
なりました。
(仮案の器もあります。)

器の選定は、本の印象を決めます。
最初の山場でした。


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どこを金繕いしたか?

NHK文化センター柏教室のKさんの作品をご紹介致します。
まず最初にワイングラスの金繕いです。

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どこを、どのように金繕いしたか、お分かりになるでしょうか?
その方法を取らざるを得ない破損の仕方だったのですが、それを
逆手に取って全く新しい姿になりました。
どこが破損していたかわからないとしたら、それはKさんのセンスの
賜物です。
Kさんの選択が決まった時点で、このワイングラスの完成度の高さが
約束されたと言えます。

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こちらもKさんのセンスが生きた金繕いになっています。
縁に欠損が点々とあった他、胴の部分にも釉薬が擦れてなくなった
ところがありました。
縁の破損は覆輪風に金繕いされ、胴の擦れは水玉模様になりました。
元からこのようなデザインの器だったかのようです。

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こちらは真っ二つに割れてしまった大鉢です。
重みのある器だったので強度を考慮し、のりうるしで接着しました。
それ以外は基本的な金繕いなので、Kさんは難なく完成されています。

Kさんは染色をなさっているので、いつも発想が豊かです。
その柔軟さ、見習わなければと思っています。


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「金繕いの本」が出来るまで1

トップページやブログでお知らせしているように「金繕いの本」
という金繕いの技法書を出版致しました。
出版までの出来事は得難い経験でしたので、少しずつブログに
アップしていこうと思います。

出版の出だしは「企画書」でした。
原一菜先生が最も信頼するエスプレス・メディア出版の編集長
Yさんとの打ち合わせからスタートしました。
その結果をもとに本の内容を示したものが作られました。

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必要ページ数が示され、ほぼ目次に近い内容です。

実は当初の企画書に応用編は入っていませんでした。
しかしここ2〜3年で金繕い(金継ぎ)の技法書はたくさん発行されて
おり、私の本は最後発の状況です。
今までとは違う本を作らなければなりません。
そこで思い切って応用編として技術を出していこうとなりました。

一気に内容が増え、負担も増しましたが、結果的にやって良かったと
思っています。
それはYさんの「その時点での最高を出すべき」「2番煎じはダメ」
という言葉にも現れています。


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ズレの仕上げ

接着がズレてしまったというのは、よくあることです。
接着直後は仕方がないと思われる方が多いのですが、その後
ズレの解消に手こずる方は少なくありません。

NHK文化センター柏教室のMさんの作品をご紹介致します。
ズレてしまったのを幅広く埋め、仕上げられました。

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ここに至るまで、どこをどのくらい埋めて、どのくらい削るのかと
悩まれました。
さらに幅広いところを上手く仕上げるのにもコツが必要でした。

ズレ後の工程は相応に時間がかかるので、極論を言えば接着がズレな
ければいいのです。
接着を完了させるのが大変なので、その時は余裕がないかもしれませんが、
このことを覚えていて頂いて、是非完璧な接着を狙って頂きたいと考えて
います。


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月に見立てる

NHK文化センター柏教室のHさんの作品をご紹介
致します。

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画像上方に写っていますが、欠けの修復です。
実際の形はこのようではなかったのを、お好みの形で仕上げられた
そうです。
元々の絵付けと呼応した月に見えて、とても自然で、かつ美しい
仕上がりになりました。

欠けの大きさが少々大きいのですが、仕上げのクオリティーも綺麗に
上がっています。

度々ブログでも書いていますが、ちょっとした工夫で欠損が美に
変わります。
何に蒔絵するか、すぐ思いつかない場合は、しばらく冷静に眺めて
みるのも良いと思います。


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サンスカーラのワークショップ

千葉中央にありますヨガ・ピラティスのスタジオ「サンスカーラ」さんで
ワークショップを開かせて頂くことになりました。
来年 1月28日(土) 14:00〜16:00 です。

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金繕いの歴史、修復工程をご説明した後、金繕いの仕上げになります
蒔絵体験をして頂くものです。
お手持ちの破損した器を持参頂ければ、修復の可否鑑定を致します。

千葉周辺ではカルチャーセンターの空席がなかなか出ず、お待ち頂いて
いる方がたくさんおられます。
ワークショップの内容は受講前のプレセミナーにもなりますので、
ご興味のある方のご参加をお待ちしております。


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本、出版します

今までぼんやりと告知してきましたが、ようやくハッキリお伝え
出来ます。
金繕いの技法書「大切なうつわを直したい 金繕いの本」を出版する
ことになりました。

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取り組みやすい新うるしから、本格的な本漆を使った金繕いまで
プロセス写真を使って一つ一つの工程を丁寧に解説しています。
応用技術のガラス、補強、呼び継ぎなども見どころです。
また基本的な陶器と磁器の見分け方から、下準備の仕方、道具の
片付け方まで説明しています。

全身全霊をかけて制作しました。
お手に取って頂ければ、幸いです。
どうぞよろしくお願い致します。

※今後金繕いの教室で、テキストとして使用していきます。
原一菜先生、成田美穂先生の教室でも同様です。

11月下旬 発売予定
B5版 本文オールカラー 96ページ
発売元 株式会社グラフィス
税込定価 ¥1,944


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桜・紅葉

藤那海工房の月曜日クラスで、蒔絵の講習を行いました。
まずはNさんの置き目+桜の花びらです。

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長方形のお皿の右手に置き目で波紋、桜の花びらを散らしました。

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この桜の花びらが、少しの練習でとても綺麗な形を描かれています。

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こちらはMさんの作品です。
すでに桜の花びらは体験されているので、紅葉にチャレンジされました。
ダイナミックに大きくレイアウトされています。
形を取るのが難しい紅葉ですが、バランスよく描かれています。

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最後にWさんの作品です。
まず置き目を長方形のお皿の角を利用してレイアウトしているのが、斬新です。
それに桜の花びらと、紅葉にもチャレンジされました。
春の桜、秋の紅葉の両方入った意欲作になりました。

蒔絵のカリキュラムは、金繕いの仕上げの練習と考えています。
これで仕上げの仕方はもちろん、筆の動かし方が勉強できるので、
積極的にチャレンジしてみて下さい。


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「すぐ塗れ〜る」は本漆

以前のブログで書いているのですが、マニュキュア瓶に入った
本漆が「すぐ塗れ〜る」という商品です。

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漆かぶれの危険を回避し、簡便に本漆を扱うことができる画期的な商品ですが、
封入されているのは「本漆」であることを忘れてはいけません。

なぜか中身が新うるしと誤解された方がおられまして、漆かぶれになりました。
直接手で塗ったところを触ったり、作業着に付着させてしまったようです。
幸い深刻な状態にはならず、綺麗に治ったので良かったのですが。

理由は扱いやすいイメージを持つマニュキュア瓶だからでしょうか?
いずれにしろ、改めてご説明しなければと考えさせられました。


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