月別アーカイブ: 2017年3月

大きい欠けの仕上げ

よみうりカルチャーセンター大宮教室のSさんの作品を
ご紹介致します。
大鉢の大きく欠けた部分の仕上げをなさいました。

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以前のブログでもご紹介していますが、大きい面積の仕上げを
均質に行うのは難しいものがありますが、Sさんは大変綺麗に
仕上げられています。

今回Sさんが選択された方法の他、いろいろなテクニックをお話して
いますが、それぞれ向き不向きがあるようです。
どの方法で行うかは、教室でご相談下さい。


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記念品になりました

先般、金箔を貼ったハマグリ貝の画像をアップして
いました。
何になるのか、いろいろ想像を呼んだようですが、
先日の出版記念パーティーでの記念品になりました。

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中は歌を書き、絵を描き添え、生藍染の絹で包んで、桐箱に
入れました。
中の様子は差し上げました招待客の方々のみのお楽しみと
いうことにします。

感謝の気持ちとして精一杯制作致しました。


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渋く硫化

新うるしの特徴として、銀泥の硫化を止めることが出来ます。
ほどよく硫化したところで、止められた方の作品をご紹介
致します。

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NHK学園市川オープンスクールのKさんの作品です。
Kさんは体験講座で桜の花びらの蒔絵をされているので、紅葉に
挑戦されました。
紅葉は一見難しいように見えますが、描き方があります。
成功の秘訣は、お手本をよく見ること。
そういう意味で、Kさんの紅葉はとても綺麗に描けています。
その紅葉がお好みの硫化程度になったところで、止めて頂きました。

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よみうりカルチャーセンター大宮教室のEさんの作品です。
散らした桜の花びらが、綺麗に硫化しました。

画像で硫化の程度が上の方と下の方と違うのにお気づきになるかと
思います。
これはEさんが、お皿を箱で支えて立てかけていたことが理由です。
箱に隠れていた下の方の花びらの硫化が少々遅れているのです。
これはこれで面白い景色になったので、この時点で硫化を止め
られました。

銀は蒔くタイミングが難しい所がありますが、硫化の程度が楽しめます。
ぜひチャレンジしてみて下さい。

※文中で「硫化を止める」と表現していますが、正確には極めて
遅く出来るという意味です。
厳密に止めることは出来ませんので、将来的には黒化の可能性が
あります。


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ようやく完成

藤那海工房 金曜日クラスのKさんの作品です。

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中国・明時代のものではないかという、小さな猪口です。
底に近い部分に窯キズがあります。
セオリー通り、少し沈んだ感じで仕上げられました。

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こちらの小鉢は割れていたのを接着されました。
実は金繕い教室に通い始めから、修復をされていたものです。
接着時に少々ズレてしまっていたのを数年がかりで根気よく
作業され、このほど完成となりました。

割れの線が新たなデザインになったようで、銀泥の硫化後の
景色が楽しみです。

藤那海工房での金繕い教室は定員4名と少数制で、じっくり
お教えすることが可能です。
現在、空席がありませんが、もし気長にキャンセル待ちをして
頂けるようなら、コンタクトのページからご連絡下さい。


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希望展 VOL.11

開催の度にご紹介してきたギャラリー砂翁の「希望展」も
11回目となりました。
作家の方々が「希望」をテーマに制作した作品を、リーズナブルに
販売。
売上金の一部を被災地で行われる活動の基金にしているものです。

まずは友人の大古瀬和美さんの作品です。

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このところ続いている手漉紙に鉛筆、墨、蝋を使った作品です。
原一菜先生によれば、モノトーンの作品は想像力を必要とする
高度な芸術だとか。
一枚一枚からイメージが広がる作品です。

その他、気になった作品を一挙にアップします。

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いずれもちょっとしたスペースに飾るのに最適な小品です。

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立体作品もバリエーション豊かです。
会期は3月15日(水)までです。
ギャラリー前にはオカメサクラも待っています。

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着彩する2

NHK文化センター ユーカリが丘教室のIさんの作品を
ご紹介致します。
先日の作品と同様に、着彩で綺麗に直されたものです。

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ティーポットの蓋です。
割れを接着した線が葉を横切っていたのを、着彩して分からなく
されました。
色がバッチリ合っているので、全くわかりません。
というのもIさんはポーセリンアート(洋食器の絵付け)をなさって
いるので、新うるしの色揃えがあれば「いくらでも出来る。」と
おっしゃるくらいなのです。

ところで、この蓋。
少々数奇な運命がありました。

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修復前の状態です。
色がベージュがかっているのが、お分かりになるかと
思います。
ポットの本体が白なので、Iさん自身、違和感があったそうです。

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修復の過程で現れたのが、本当の地色の白でした。

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どんどん磨いていくと、何とてんとう虫が現れたのです。

どうやらお求めになった骨董商が、割れを隠すために蓋の表面を
ベージュ色で着彩していたようなのです。
てんとう虫の細かいところを上手く残せなかったので、全て隠して
しまったのではないかと想像されます。

思い切って徹底的に金繕いすることを決断した結果、違和感を
持たれていたベージュ色もなくなり、失われていたてんとう虫も
現れました。

今回の成果は途中の画像で見て頂けるような、葉の色の欠損を
綺麗にされたことです。
てんとう虫の赤も合わせて着彩され満足のいく結果になって、
お勧めした私も感動致しました。


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出版記念パーティー速報

今夕、原一菜先生主催で「金繕いの本」出版記念パーティーを
行って頂きました。

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場所はグラビア撮影を行った自由学園明日館です。
想定を超える方々にご出席頂き、本当にありがとうございました。

またお花もたくさん頂戴致しました。
ありがとうございます。
本当に幸せな1日でした。


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好みの形に変更

NHK文化センター ユーカリが丘教室のMさんの作品を
ご紹介致します。

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モダンな鉢に欠けとひびが入っていました。
キズ自体は難しくはないのですが、問題は少々変わった形をして
いたところです。

対処方法は以前にもブログに書いていますが、仕上げの際に形を
変えてしまうことです。
Mさんもその方法で仕上げに挑まれました。
そして試行錯誤の末、落ち着いたのが、画像の形です。
器のデザインと呼応し、仕上げとしても完成度の高いものになり
ました。
やはりこれはMさんが、諦めずにより良い完成度を求めた結果が
もたらしたものだと思います。

実は仕上げで形の変更ができるのは、新うるしならではの方法
なのです。
本漆の場合、釉薬への活着の点で、この方法はお勧めできない
場合があります。

新うるしで金繕いをなさっている方は、この特性を最大限生かして
頂きたいと思います。


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