月別アーカイブ: 2017年9月

角粉まとめ買い

漆塗りの磨き上げに使う「角粉」をまとめ買いしました。

画像だとアヤシイ白い粉に見えてしまいますが、鹿の角の髄を蒸し焼き
にして粉末にしたものです。
現在、漆芸材料としては入手出来なくなっていますが、他の業界で
使われているものを入手しています。

漆芸材料の「呂色磨き粉」と用途としては同じものなのですが、水を
含ませて磨いて行くと水分が飛んで粉末に戻り、状態の確認のきっかけ
が出来ます。

長く使っていてくもりが出てしまった漆器の光沢戻しにも使えるという
ことでたくさんご要望を頂き、まとめ買いとなりました。
(原一菜先生の教室の方には、購入先をご案内しております。)


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割り箸 使う?

金繕いの材料として割り箸を使いますか?という質問が
ありました。
答えは樹種を選びますとなります。

一般的に割り箸というと「アスペン」というカナダに自生している
広葉樹が多いです。


別名ホワイトポプラというそうで、その名の通り木質は柔らかく、
白くて軽い材です。
何より安価で入手出来るのが魅力かもしれませんが、金繕いでは
使いません。
耐久性に不安があるからです。

割り箸でも他の材ならば使う場合があります。
要するに材質が問題なので、形態が割り箸であっても構わないという
ことです。


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色名は正確に

カルチャーセンターの講座で使用している新うるしの色名を
正確に覚えている方が少ないようです。


※現在は赤ではなく弁柄を使用しています

接着やひび止めに使うのが黄色のチューブの「本透明」です。
こちらを「白漆」と呼ばれる方が多かったのですが、最近は「接着剤」
という方が出てきました。

欠損を埋めるのが「弁柄」です。
こちらは原先生が応用が効くように「赤」と表現されています。
そのため「赤」と覚えている方がほとんどです。

このように色名を間違って覚えいると、購入の際に違うものをお求めに
なってしまう心配があります。

「本透明」は黄色いチューブと覚えていると、他にも黄色のチューブの
色がありますので、違った色をお求めになる方が多いです。
また「白漆」と覚えていると、新うるしに「白」がありますので、
購入先で戸惑われると思います。

「弁柄」は、メーカー側で「濃赤」のチューブに訂正のシールを貼って
流用しています。
そのシールを剥がして「濃赤」をお求めになってしまう方がおられます。
「濃赤」を欠損の埋めに使用しても差し支えありませんが、弁柄とは
全く違う色なので開栓した時の驚きは否めません。

間違った色をお求めになっても、用途を限定すれば使えないことはあり
ませんが、限定を失念して使ってしまっては仕方がありません。
また今までの作業と使用感が変わってしまうのを嫌う方もおられます。

私の講座を受講して下さっている方は、色名が間違っていても確認して
販売しておりますので心配はありません。
原一菜先生のクラスでは販売を承っておりませんので、ご注意下さい。


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ハズキルーペの鼻パット

メガネ型の拡大鏡ハズキルーペを愛用しています。
カルチャーセンターの講座では、ケースが小さいのでコンパクト
タイプを使っていました。

説明中に掛けたり外したりが多いせいか、最近鼻パットがゆるくなって
取れてしまうことが多くなっていました。
スペアを入手しなければと思っていた矢先に、ついに紛失(涙)

購入した渋谷東急ハンズで聞いてみたところ、保証ということで無償で
スペアが貰えました。
公式ホームページによれば購入後2年は無償で、その後は問い合わせに
なるようです。

ほとんど値引きしているところがないハズキルーペですが、このような
対応ならヨシとするべきかと思いました。


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大人買い?

ゴールデンウィーク中に決行した断捨離で、ようやく発掘した
コロボックルシリーズ4冊を読破。
このほどシリーズの残りを大人買いしてみました。

昔持っていた文庫本版は手放してしまっていたので、青い鳥文庫という
子供向けの版で再入手していました。
ですので今回も青い鳥文庫です。

佐藤さとる先生が亡くなってからの購入なので、帯に「ありがとう
佐藤さとるさん」と入っています。

改めて読んでみて、大人になってもワクワクさせてくれる素晴らしい
ストーリーだと思いました。
本当にコロボックルが居たら、どんなに楽しいでしょう。

シリーズは図書館戦争シリーズなどで人気の有川浩さんに引き継がれて
いますが、今はまだ佐藤さとる先生の世界にいたいというのが素直な
気持ちです。


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成田教室の体験講習会

セブンカルチャークラブ成田教室で、10月2日(月) 13:30〜
開講予定の新規クラスの募集に伴い、体験講座を行うことになりました。

各所で好評の講座で、
①金繕いの歴史と技法の説明
②お持ち頂いた金繕いしたいを修復可能か鑑定
③金繕いの仕上げとなる蒔絵を小皿に体験
の3本立てで充実した2時間の講座です。

金継ぎ、金繕いと耳にするが、どんな技術なのか、講座の受講で
直したい器が直るのか、使う材料がどんなものなのか、おわかり
頂けると思います。
豊富な画像と参考作品でより理解が深まるよう努めています。
ご興味のある方のお申し込みをお待ちしております。

お願い
この講座は金繕いがどんなものかを体験して頂くものです。
講座中にご自身の器の修復を行い、完成させるものではありません。
あらかじめご理解頂けますよう、お願い致します。


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真田紐

東京・上野の箱義さんで抹茶茶碗を入れる箱を購入しました。
箱に掛かっているのは、NHK文化センター横浜教室でも話題に
なりました真田紐です。


真田紐は昨年の大河ドラマ「真田丸」で取り上げられた真田信繁親子が
九度山に蟄居してる時に作製して生計を立てたという俗説があります。

発祥については諸説あるようなのですが、伸びにくいことから武具の固定に
使われ、その後茶道具の桐箱に使われるようになりました。

本来は流儀によって決められた色柄があるのですが、お茶碗のイメージで
購入しています。
それなりに厚みはあるのですが、しっかり締まって安心感があります。

紐の結び方は太田流に従って「四方右掛け」です。
だいぶ結び方も慣れてきました。


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壺屋焼の金繕い

NHK文化センター ユーカリが丘教室のYさんの作品を
ご紹介致します。
沖縄・壺屋焼の小鉢です。


壺屋焼をお持ちになる方は多くないのですが、益子焼などと共に
民芸のカテゴリーに分類されることが多い陶器です。
今回金繕いなさった器は、伝統的な彫りが入って彩色してあるタイプです。
この鄙びた絵柄に金泥の仕上げの線がとても合っています。

この作品を見て頂ければ、仕上げの線は器に合っていることが大切
ということがわかって頂けると思います。

私に見せて下さるために、一度お嬢様に返却された器を再度お持ち下さい
ました。
お手数はおかけしましたが、大変良い完成度で、本当に嬉しく思いました。


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