月別アーカイブ: 2017年9月
磁器人形の割れ
よみうりカルチャーセンター大宮教室のFさんの作品を
ご紹介致します。
古いものだとお聞きしていますが、磁器人形がいくつかの破片に
分かれて割れていました。
人形は、一番細い首の部分が割れてしまうことが多いです。
安定が悪い場合、次の破損を避けるための工夫をします。
また接着したそのままだと痛々しいので、何らか工夫する場合があります。
Fさんの作品の場合、接合線がぐるっと回っているのが目立ちました。
そこで瑠璃釉の部分を銀泥で仕上げて頂きました。
これが硫化してくると、目立たなくなります。
白い部分は金泥になっている仕上げのため、ずいぶんFさんは仕上げ直しを
して下さったそうですが、その甲斐あって綺麗な線が描かれています。
よく問題になる首の部分の接合線が元からあった金線と似ており、あまり気に
なりませんでした。
このように人形ならではの注意ポイントがありますので、ぜひ着手前に一度
ご相談下さい。
不思議な割れ
よみうりカルチャーセンター大宮教室のOさんの作品を
ご紹介致します。
割れを接着したものを銀泥で仕上げられました。
面白いのが割れ方です。
以前のブログに書いた「鳥脚」が物理的に安定した形なのですが、
こちらは変形型とも言えそうです。
その分面白みがあります。
この作品ではOさんの仕上げの腕も上がっており、欠損に忠実に
仕上げた線がアートのようで美しいです。
今後は銀泥の硫化状態で部分的に色を変える予定です。
大きく縁の白化粧と飴釉の部分に分けるのですが、仕上げ立てと
どのように印象が変わるのか楽しみです。
この撮影をした時にピントが合わず苦労しました。
後で露出を高く設定しすぎていたのに気がつきました。
まだまだカメラを使いこなせていない証拠ですね。
ご迷惑をおかけしました。
しもうさ号
本日は大宮で教室でした。
大宮からの帰りは「しもうさ号」に乗車します。
通常は京浜東北線で南浦和まで行き武蔵野線に乗り換える
のですが、しもうさ号だと直通です。
その楽さ加減から逃れられなくなり、最近はもっぱら「しもうさ号」
です。
本数は極めて少なく、午前中の1往復と夕方の1往復だけです。
こうなると幻の電車のようですね。
ちなみに列車は普通の武蔵野線仕様です。
残念ながらJR九州の水戸岡デザインのような電車ではありません。
もし大宮〜西船橋間で移動の計画がおありでしたら、是非利用
なさってみて下さい。
楽さは保証します。
急須の把手穴なし
金繕いのご依頼があった急須の把手の接着です。
最近の教室ですと把手の先が開放になっている形をお持ちに
なる方が多かったのですが、こちらは閉じています。
閉じていると端末の処理がいらないので簡単なようですが、
他に注意するところが出てきます。
ですので同じタイプの金繕いをなさりたい方は、一度教室にお持ち
になり、手順をご確認下さい。
今回のものは依頼品だったので、自分のものとは違う点があります。
一つは仕上げの金属粉です。
一番の選択肢は金ですが、割れの形が斜めだったので目立つのが
気になりました。
また銀ですと硫化した状態がお好みに敵うとは限りません。
よって選択したのがプラチナ泥です。
もう一つはニュウを仕上げたことです。
本透明漆で十分止まっている場合、仕上げはしないのですが、
依頼品なので敢えて仕上げています。
これは状態をご存知でないと、作業半ばに見えてしまうからです。
このように依頼主との距離感で作業の内容が変わります。
頼まれた物を直しているという方は、このところを踏まえて作業
なさるとよいと思います。
藍 全滅
ショックのあまりブログにアップ出来ないでいましたが、
藍が全滅してしまいました(涙)
根腐れでは?と指摘して下さった生徒さんがおられたのですが、
原因はその通りだと思います。
今年の夏の雨が多いという異常気象と、水はけの悪い土がそれを
助長したようです。
プランターに入れた土はヤシの繊維を使ったもので、軽くて底から
土が流れ出ないのでベランダが汚れないという理由で選びました。
しかしこれがいつまでも水を含んでいる状態で、これでは生命力が
ある藍が負けてしまうのも仕方ないと思いました。
知識がないことで藍にはかわいそうなことをしてしまいました。
枯れたり余ったりした葉を取ってあったので、1回くらいは染液が
取れそうです。
それを実験すると思って、と生徒さんに励まして頂きました。
毎年毎年藍から課題が出されているようです。
ファンクションローラー
以前のブログでピラティスのレッスンに通っていると
書きました。
習っているのはローラーを使った「ファンクションローラー・
ピラティス」というものです。
こちらは日本人の理学療法士の方が考案したもので、長さが約90cm、
直径が16cm、重さは約1kgです。
このローラーがあるだけでマットピラティスにはないエクササイズが
行えます。
ローラーの上に横になったり、立ったり、持つ、支えるなどなど。
特に体の歪みがはっきりわかるのが、いいところではないかと思っています。
いつも習っているMidori先生のスタジオでお借りしていたのですが、
月3回しか通えない状況では足りないと思い、思い切って購入しました。
日々の生活でついつい歪んでしまっている体の矯正や、マッサージに
活用するつもりです。
押入れの肥やしにならないように頑張らなければ!
金銀使い分け
NHK文化センター柏教室のTさんの作品をご紹介致します。
粉引の釉薬にグレーと赤茶のラインが入った、温かみとモダンさ
を合わせ持ったオシャレなお皿です。
縁が点々と欠けていたのを丁寧に埋められ、金泥でまとめて
仕上げられました。
グレーと赤茶のラインの部分は銀泥に変えて頂いています。
これは粉引は金が馴染みますが、ラインの部分は逆に際立ってしまう
からです。
銀泥が少し硫化したところで止めの作業をして完成となりました。
少しの手間で器本来の印象を変えずに、綺麗に仕上がっていると
思います。
他の教室の方々にも是非参考にして頂きたい方法です。
Tさん、続きのご説明をさせて頂くのを願っております。
マクロレンズ購入
昨年の本制作の終盤、長年愛用していたRICOH CX1がついに故障(涙)
暗めのところでの撮影になると、全くピントが合わなくなってしまった
のです。
それでも7年使いましたから十分と言えるのですが。
新しく購入したのが、やはりRICOHのGRⅡです。
初期からほとんどデザインの変更がない、無骨な印象のカメラで、
コアなユーザーが多いという憧れのカメラでした。
最後まで万能型コンパクトカメラのC社のものと悩んだのですが、販売員
さんの「持ち運びと画質がウリです」の殺し文句に完敗しました。
ズームはもちろん、コンパクトカメラでは定番の手ぶれ補正機能すら
排除し、確かに軽量です。
要するに画質に自信があるので、必要があれば画像加工ソフトでトリミング
すればいいという考え方なのです。
とはいえ金繕いする器の破損箇所に寄って撮影したいと思い、アクセサリー
パーツのマクロレンズを購入しました。
アンバランスな出っ張りと前のめりになりそうな重みは否めない
のですが、3.5〜8.5cmまで寄れるのには満足です。
まだまだ使いこなせていないのですが、末長く仲良くしていこうと
思います。
西登戸教室 新規募集
10月11日(水)にスタートする藤那海工房 西登戸教室の新規募集に
ついてお知らせ致します。
毎月第2水曜日 午後2:30〜4:30
最寄りは京成線 西登戸駅
改札口から徒歩30秒の便利な場所です。
受講料は月¥5,000を6か月分まとめて¥30,000
(カリキュラムは1年です)
教材費が¥7,500にテキスト代¥1,944 合わせて¥9,444です。
内容はカルチャーセンターで行っている講座と同じ内容ですが、
少人数制なので、きめ細かくご説明出来ると思います。
お申し込みは当HPのコンタクトからお願いします。
受講が決定しましたら、教室の地図、持ち物など詳細をご連絡
致します。
千葉周辺でカルチャーセンターの教室のキャンセル待ちを長く
されている方など、受講を検討頂けたら幸いです。
ご連絡をお待ちしております。
お願い
頂いたメールに返信が出来ない場合があります。
出来れば電話番号や住所など、メール以外でご連絡出来る方法を
併記して頂ければ幸いに存じます。
秋の花
本日、屋満桝さんで行っていた金繕い教室最終日でした。
それに伴い、花束を頂戴致しました。
ワレモコウ、コスモスなど、秋の花が入った大人な雰囲気の
花束です。
お心遣い、ありがとうございました。
ご参加の皆様、素敵な方ばかりで、笑い声が響く大変楽しい
教室でした。
この出会いに改めて感謝申し上げます。
少し前のブログでお知らせしましたように、西登戸駅近くに場所を
移して教室は続きます。
現在のメンバーに新メンバーを加えてのスタートになりますが、
若干名の新規募集も行います。
近日詳細をお知らせ致しますので、千葉近辺でキャンセル待ちを
長くなさっている方など、ご参加を検討頂けたら幸いです。