日別アーカイブ: 2019年2月14日

大鉢の割れ

藤那海工房 西登戸教室のOさんの作品をご紹介致します。
直径45cmほどある大きな鉢の割れです。


こちらは入れ子になる小さな鉢がいくつかあるものなのだそうです。
その小さい鉢が変なふうにはまって割れたので、通常の割れ方とは
異なります。
内側から圧力がかかって、押し割れたという感じですね。
ですので接着も難しかったですし、欠損を埋めるのも難しかった難作です。

一番悩まれているのが下地の埋まり具合に問題があって、仕上げが凸凹に
なってしまったことです。
割れ方の経緯を考えると、これは致し方ないことかと思います。

よく仕上げの問題としてご相談があるのがOさん同様、凸凹があるという
ものです。
もちろん私にご確認頂いた上で仕上げに挑まれている訳ですが、下地の段階で
完璧に埋まっているかどうか判断が難しい局面があります。
それでまず1回仕上げて様子を見てみましょうとお願いする場合が多々あります。

金属粉で仕上げると、光沢が乱反射して凸凹がよりはっきりします。
どこに問題があるか把握したところで、ポイントポイントで修正していく
方が効率的です。

いくらでもやり直しが効くところが金繕いのいいところでもあります。
凸凹にめげずに少しずつ完璧な仕上げを目指して頂ければと考えています。


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