日別アーカイブ: 2020年3月24日

朱泥の急須

藤那海工房 西登戸教室のOさんの作品をご紹介致します。
急須として最もポピュラーな常滑焼きの朱泥の注ぎ口の割れを
金繕いされました。

急須の注ぎ口は突出しているので、壊れやすい場所です。
さらに朱泥は独特の性質から活着が悪いという問題点があります。
そのためOさんにはしっかり下準備して頂いて、接着して頂きました。

接着後、欠損を埋めて頂き、金泥で仕上げられました。
朱泥に金が映えて美しいです。

注ぎ口は再度ぶつけて破損させる可能性があります。
さらに慎重を期すならば和紙で補強をお勧め致します。

もう一点、小鉢のひびです。
単純にひびに金泥だけだと目立ちすぎるということで、通過している葉型の
染付柄にも金泥で輪郭線を入れられました。

これが程よい効果でひびの線が緩和されています。
ほんの一手間ですが効果が高く、参考にして頂きたい工夫です。


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