月別アーカイブ: 2020年4月

講師からのメッセージ

NHK文化センターからの依頼で動画「講師からのメッセージ」を
制作しました。
すでにYouTubeにアップされています。

一応、原稿を作ってみたのですが、結局は勢いで喋っています。
ただ皆様にこのSTAY  HOME週間を金繕いと共に過ごしてもらいたいと
一生懸命しゃべっていますので、ご覧頂けたら幸いです。

どうぞ宜しくお願い致します!


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治具また作りました

作業中の器を仮置きする台を以前からいくつか作っています。
今回作ったのは材料をリサイクルしたものです。

画像に写っている材の内、長い物がリサイクル品です。
随分前に頂いた柿の葉すしの箱でした。
側板が治具を作るのに丁度いいと思い、取っておいたのです。


短い材と木工ボンドで仮に接着し、木ネジで止めただけのものです。
材に橋渡しして器の高台か縁を乗せます。
作業中の漆が乾いていない間、触れないように室に入れる為です。

柿の葉すしの箱は吉野杉の間伐材なのだそうで、高級感は元より地域貢献の
為に使用されています。
杉は金繕いには使えませんが、このように活用させて頂くのも地域貢献の
続きになればと思います。


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立体型マスク 作ってみた

先般、裁縫下手の私が手縫いで平型のマスクを作ってみたという記事を
アップしました。
今回は10年以上、押入れの中で眠っていたミシンを取り出して立体型の
マスクを作ってみた様子をお送りします。

立体型はネットでたくさん型紙を公開して下さっている方がおられますので、
その中からお借りしました。
耳側を輪にして生地を2枚取り、縫い合わせるタイプです。

そして久しぶりのミシン、動いてくれました。
完璧に調子がいい訳ではない(どこか操作方法が間違っている模様)ので、
歴史的和解が成立したとは言えないのですが、ヨシとしていいと思います。

画像左側は「かまわぬ」さんの手ぬぐいで1枚から4つ作れました。
(但し1枚は生地が足りず平型)
ゴムはたまたま以前に購入していたグレーの平ゴムです。

画像右は「遊 中川」さんの麻ハンカチ1枚で2つ製作。
ゴムはサービスで頂いた靴下の端切れです。

先に作った平型と合わせて1人4枚出来たので、洗い替え分も十分だと思い
ます。
飛沫感染予防にはなりませんが、不用意に顔を触ってしまうのは防げるので、
食料調達の為の外出などに活用しようと思います。


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貝合せの修理

以前、着手段階の画像をアップしていますが、貝合せの破損の修理の
ご依頼を受けていた物が完成しました。

取り落としてしまわれたそうで、裂け目が出来てしまう程の深刻なひびでした。
それをまず新うるしで、ひび止めしました。

表面に残った深刻な溝を埋め、傷を枝振りに見立てて紅梅を蒔絵しました。
これは内側の貝絵の画題が源氏物語から取られた物だったので、それに合わせて
考えました。

内側はご依頼主様が描かれた松の絵が入っています。
画像右上に溝があったのですが、こちらは内側と同じ画材で分からないように
作業しました。
金繕いというより絵画の修復作業ですね。

このような作業が出来たのは、ご依頼主様が元々描かれた画材が今回の作業を
助けてくれる物だったからです。
貝絵の画材によって修理の方法が変わりますので、なさりたい場合はあらかじめ
ご相談下さい。

こちらの品は緊急事態宣言が出ている今、返却を見合わせています。
事態の収束が叶いましたら、ご依頼主様の元へ帰る予定です。


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お気に入りの仕上げ

よみうりカルチャーセンター大宮教室のSさんの作品をご紹介致します。

鳥脚型に割れたお皿です。
表の仕上げも綺麗なのですが、裏面の仕上げがお気に入りなのだそうです。
薄く剥落した部分があって、ラインが太いところと細いところとランダムに
なっています。

しかし何とこれを撮影し忘れてしまいました(涙)
教室が再開したら撮影させて頂きたいと思っています。

こちらは陶器のお皿の割れです。
ちょっと複雑に割れていて、それが面白さになっていると思います。

Sさんの作業は教室の皆さんからため息が出るほど綺麗な仕上げになって
います。
それは丁寧な下地作業と前向きな姿勢から生まれてくるのだと考えています。

先日ご紹介した箸頭に螺鈿を貼っているのも同じSさんです。
巣ごもり生活でも作業を続けておられると思うので、教室再開の際には
また完成作品を見せて頂けると楽しみにしています。


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オンラインでピラティス

「STAY  HOME」生活で家にいるのは全然苦にならないのですが、問題は
運動不足です。
あえて食料買い出しに遠くのスーパーに歩いて行くなどして歩くようには
していますが、筋力の低下は否めません。

体幹を鍛えるピラティスを習って8年、それなりの経験がありますが、いざ
自分でエクササイズをやろうと思っても意外にどうしたらいいかわからない
ものでした。

そんな時にいつもレッスンを受けているMidori先生のオンラインレッスンが
始まりました。

PCでMidori先生の指導を見ながらエクササイズを行います。
Midori先生は画像で参加者の様子を確認しながらアドバイスして下さいます。

今週は30分お試しで無料でしたが、来週からは本格的に1時間のレッスンが
受けられます。
心強い!

ご興味のある方は「スタジオ サンスカーラ 」でお申し込み下さい。


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ローズゼラニウムの花

昨春、枝で頂いたローズゼラニウムの花が咲きました。

バラに似た香りが楽しめて虫よけにもなるというハーブですが、暖かく
なってきて、ようやく花が咲きました。

「STAY  HOME」生活ですと、なかなか新しい発見はありませんが、花が
咲くというのはいいものですね。

次々花芽がついているので当分楽しめそうです。


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薫金泥を効果的に

NHK文化センター柏教室のAさんの作品をご紹介致します。
銀泥を人工的に硫化させ、黒化した薫銀泥を効果的に使った作品
です。


左が割れ、右が欠けとひびを金繕いされました。
割れのお皿は染付けの部分を薫銀泥で仕上げられておられることで、柄の
続きが見えるようになっています。

こうすることで損傷のダメージを緩和することが出来るので、柄をまたいで
いる場合にはお勧めしたい手段です。

Aさんの作品はその手法がとても効果的に使用されています。
薫銀泥というすでに硫化している色を使ったのも、早くに結果が見えるので
満足度も高いと思います。

ぜひ参考になさって下さい。


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まぼろしの1日講座

すでにホームページのTOPでもお知らせしていますが、NHK文化センター
千葉教室で行う予定だった1日講座は中止が決定しています。

これはNHK文化センター自体が緊急事態宣言を受け、全面休講を決定した
為です。

今の状況でははっきりしたことはお話できませんが、事態が落ち着いたら
再度計画して頂く予定です。

その時には今回お申し込みを頂いた方はもちろん、新型コロナウィルス感染拡大
で躊躇された方もご検討頂けたら幸いです。

なお中止による返金など事務的な処理に関してはNHK文化センターから連絡が
入ると思います。
詳細についてはNHK文化センターが再開後にお問合せ下さい。


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アートな線

よみうりカルチャーセンター大宮教室のFさんの作品をご紹介致します。
お皿の割れを接着されました。


破片のサイズがいろいろで、欠損部分もあるので仕上げの線も太いところ
あり、細いところありと変化があります。

器の元々の刷毛目の柄に絶妙に仕上げの金泥の仕上げが入っていて、まるで
一幅のアートのようです。

破損していたというマイナスの状態から、むしろ金泥の仕上げがあったほうが
いいとなるのが金繕いの醍醐味です。
Fさんの作品はまさにその典型例と言えます。

これもFさんの丁寧な作業があるからなのです。
時間をかけて頑張る意味があると思いませんか。


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