カテゴリー別アーカイブ: 貝合わせ

膠下地しているところ

ゴールデンウィーク中に金箔を貼った小さめのハマグリ貝
に膠下地を作りました。

奥に写っている計量カップの中に膠が入っています。
それを平筆でごく薄く塗り重ねるのですが、貝の中に溜まらない
ように立てかけて乾燥させます。

以前のブログにも書いていますが、金箔を貼って顔彩で絵を描く
場合には膠で下地を作る必要があります。
その下地がないとせっかく描いた絵が剥落してしまうからです。

顔彩で絵を描いてみたい方は、具体的な方法について教室で
ご質問下さい。


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真綿で磨く

先日金箔を貼った小さめのハマグリ貝を真綿で磨きました。

金繕い 金継ぎ 貝合わせ

下地に塗った弁柄漆の厚みによって違いますが、大体1週間から2週間で
磨いて頂くようにお願いしています。
磨いて頂くと分かりますが、金箔の定着を促し、光沢も出ます。

金繕い 金継ぎ 貝合わせ
真綿で磨く前の貝

残念ながら、この作業を行って頂けないことが多いのです。
その理由は様々。
磨くと酷い状態になりそうで怖くて磨けなかった。
磨くことを忘れていた。
何もしなくていいと思い込んでいた。
等々です。

真綿で磨くと、確かに問題があらわになります。
でもそれは修正が出来るので、安心して光沢出しを優先して
頂きたいと思っています。
決してやらなくても大丈夫な作業ではないのです。


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小さめハマグリ貝

先般の雛まつり時期に入手した小さめのハマグリ貝に
金箔を貼りました。

金繕い 金継ぎ 貝合わせ

横幅がだいたい3cmくらいの、香合にするのには程よいサイズです。

金繕いの教室でハマグリ貝に金箔を貼るカリキュラムを行って
いますが、ハマグリ貝のサイズはお好みで選んで頂いています。
このくらいのサイズだと箸置きにしてもいいし、ワサビを盛って
お刺身に添えてもよいかと思います。

一般的に貝合わせというと、膠を使って金箔を貼られています。
亀甲紋などの盛り上げも胡粉と膠で作ることになります。
教室でお教えしてるのは、全て新うるしを使って制作して頂きますが、
膠で制作するより金箔は綺麗に貼れますし、盛り上げもシャープな
ラインが出ます。

何より食器として使えるくらい定着力があるので、絵付けを行ったものを
洗って描きなおしても金箔には一切影響がありません。

アクリル絵具を使って制作される方もあるかと思いますが、やはり本物の
金箔を使用した物は迫力があるのではないかと思っています。

上の画像のハマグリ貝も目的を持って制作しています。
何になるかは、また後日。


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ハマグリ貝の臭い

貝合わせの制作のために、まず身を食した後の貝を水に
浸けて頂きます。

金繕い 金継ぎ 貝合わせ

その際、臭いが出るので、気にされる方が多くあります。
(1〜2週間おきに水を交換されることをお勧めしています)

金繕い 貝合わせ 生の貝

主に間を繋いでいる蝶番の部分が、臭いの発生源です。
ですので、表皮と共に蝶番を完全に除去してしまえば
臭いはなくなります。

少なくとも蝶番の部分を取り除くだけでも臭いは気にならなく
なるので、磨きになれたら先行して、その作業だけでもなさると
良いかと思います。

完成した貝合わせからは、臭いは出ません。
どうぞご心配なさらないで下さい。


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貝合わせ ディスプレイ

先月になってしまいましたが、3月3日のひな祭りに制作して
頂いた貝合わせを使ってディスプレイしましたと画像をたくさん
拝見致しました。

そのうちセブンカルチャークラブ成田教室のIさんが、わざわざ
飾っておられた様子をそのまま教室にお持ち下さったので、撮影
させて頂きました。

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貝の中に収まる豆雛を飾る方が多いのですが、Iさんはお手持ちの
お人形を含めてディスプレイされました。

貝合わせの金箔が映えて、とても効果的なディスプレイになっている
と思います。
貝の中に入る豆雛をお持ちでない方には、とても参考になる飾り方
ではないでしょうか?

飾り物には興味がないとおっしゃる方もおられますが、完成品は
食器としても使えます。
基本的に金箔の扱いを学ぶカリキュラムとなっていますので、是非
チャレンジして頂きたいと考えています。


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貝合わせの絵付け

貝合わせの絵付けには、何を使っているのかというご質問を受け
ました。

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私は白狐印の上羽絵惣の角顔彩24色セットを使っています。
ただし少々色を入れ替えて、オリジナルセットになっています。
角顔彩は他に吉祥などのメーカーもありますが、大体¥3,000くらい
です。

画像の右に写っているのは、重皿という重箱のように重ねられる
絵皿で、溶いた絵の具をそのままにして持ち運びが出来るところが
便利です。

あとは筆洗と筆、雑巾くらいを用意すれば制作出来ます。
金箔の場合には絵付け前の膠下地が必要なので、あらかじめ
ご相談下さい。


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使える貝使えない貝

金箔を扱えるように貝合わせをカリキュラムに組み込んで
います。
このためのハマグリ貝は、それぞれご用意頂いていますが、
このところ「この貝は使えますか?」というご質問が続き
ました。

お勧めは、国産のハマグリ貝です。
鹿島灘から九十九里では「チョウセンハマグリ」、
桑名では「ハマグリ」という種類が採れます。

避けたいのが、中国産です。

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地色が黄色なのが、特徴的です。
問題は磨きに強くないこと、柄が縞柄しかないことです。
リーズナブルではありますが、お勧め出来ません。

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購入で間違えやすいのが「ホンビノス貝」です。
商品偽装問題発覚後、ホンビノス貝と表示されているはずですが、
かつては「白ハマグリ」とか「大ハマグリ」などと称して販売
されていました。
地色が白く、深い溝が年輪のように入っていたら、ホンビノス貝
です。
価格も安いと思います。
見分けがつかなかったとお求めになってしまう方が多いので、
ご注意下さい。

日本人は太古からハマグリ貝の形に意味を見出してきました。
貼りやすさ以外に、そういう点でもハマグリ貝をお使い頂きたいので、
同じ2枚貝でもアサリはご遠慮頂いています。

皿貝や、ヒオウギ貝は、ハマグリ貝の次のステップとしてお考え
下さい。


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まばゆい

ハマグリ貝に金箔を貼りました。

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並んでいると、なかなか壮観です。
これがどんな形になるのか、いずれお話ししたいと思います。


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スチールウールたわし お勧め品

ハマグリ貝磨きの仕上げの光沢出しにお勧めしているのが、
アメリカ製の「Brillo(ブリロ)」というものです。

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※含んでいる研磨剤のフレーバーによって色が違います

お手元にあるスチールウールたわしでも構いませんとお話しして
いたのですが、明らかに貝の光沢が違うというお声を頂き、
これからは積極的にお話ししていこうと思います。

光沢がより出る秘密は、スチールウールの肌理細かさにあるようです。
磨き方は教室で実演させて頂きます。

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道具立としては、果物の販売に使われているトレーを利用するのが
便利です。
少し水を入れて洗剤を泡立てればテーブルの上でも作業が可能ですし、
そのまま乾燥させればスチールウールが錆びません。
最終的にはトレーごと処分します。

少々難があるのが、Brilloが入手しづらいことです。
もちろんネットでお求めになれますが、送料が必要だと割高になり
ますし、1箱10個も必要にはならないと思います。

私は「アメリカンファーマシー」というアメリカ製品を扱うドラッグ
ストアで購入しています。
お使いになりたい方は、ご相談下さい。


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ハマグリ貝入りの打菓子

福島のお土産で頂いたハマグリ貝入りの打菓子です。

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中のお菓子も貝がらを形取っていて、可愛らしいです。

貝合わせ制作の為の貝がらの入手先として、このように入れ物と
されているのを利用するという方法もあるかと思います。

画像の貝は、正三角形に近い形からいって関東地方で手に入りやすい
「チョウセンハマグリ」ではなく、桑名産の「ハマグリ」と思われます。
大きさは縦6.5cm 横7.5cm と少々小振りです。

表皮は取り除かれていますが、蝶番が残っていますので、いずれにしろ
磨き直しは必要です。

参考までに販売先は会津若松の「長門屋本店」です。


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