要注意!大樋焼

大樋焼とは、楽焼系の工法を用いて制作される金沢産の焼物です。
寛文6年(1666年)加賀前田藩主五代前田綱紀により,陶工として
楽家四代一入の門人であった土師長左衛門(後の初代大樋長左衛門)が
京都から招かれ,現在の金沢市大樋町に移り住んで,千宗室仙叟の指導の
もとに茶器を制作したのが始まりとされています。

大樋焼

画像のような飴釉が特徴です。
お茶を頂く際手に持った感触が柔らかく、お茶のぬくもりが
ほんわかと伝わるのが魅力です。

しかし修復するとなると問題があります。
元となった楽焼より素地•釉薬とも脆いところがあり、2重3重の
下準備を施して万全を期す必要があります。
これはお茶碗に限らず、香合などの道具でも同様です。

金繕いをお教えする立場としては、注意を要する器の第一位です。
修復をご希望の方は自己判断せず、必ず事前に教室で手順をご確認下さい。

 


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