貝磨きにクエン酸は駄目

カリキュラムの中の「貝合せ」には、ご自分で磨いて頂いた
ハマグリ貝を使って頂いています。
その磨き方は教室で説明する通りに行って頂きたいのですが、
ある教室の方が、お教えしていない方法で磨こうとなさいました。
それはクエン酸を使うというものです。
その結果が下の画像です。

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光沢が全くありません。
まるで何年も海で洗われたかのような感じです。
ご本人のお話ですと、クエン酸をかけると泡が出たそうです。

貝がらの主成分は炭酸カルシュウムとタンパク質です。
かたやクエン酸は、ナチュラルクリーニングでソフトなイメージが
ありますが、あくまでも酸なので貝がらを溶かすのです。

確かにクエン酸は、水あか、鏡のうろこ汚れに効きますが、ハマグリの
白い膜をこれとイコールと考えてはなりません。

講師は、研鑽の結果得られた「最短にして最良の方法」をお教えするのが
仕事だと思っております。
その為、一般的に言われる方法であっても、検証の結果、何らかのリスク
がある方法は排除しています。
この検証は、受講生の方がすぐ思いつくような方法は全て試してあるという
くらい蓄積があるものです。

お教えしないということは、承知していないからではなく、失敗しやすく、
かつリカバリーが極めて困難になるからだとお考え下さい。

画像でご紹介しました貝は、どのような方法をとっても永続して美しい
光沢がつくことはありません。
どうぞこれを教訓に、お教えしている方法で磨くようお願い致します。


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