月別アーカイブ: 2015年1月
45階は雪だった
東京で積雪が観測された昨日は、NHK学園市川オープンスクールでの
講座でした。
都内より気温が高かった千葉は、積雪を逃れました。
しかし45階にある市川教室は、雪でした。
45階に上っていくエレベーターの中で、雨から雪に変化していくという
体験をしました。
さすが「天空のカルチャーセンター」です。
仕上げにトライ
NHK文化センター柏教室のIさんの作品をご紹介致します。
Iさんにとっては、仕上げデビューになります。
フリーカップの縁が数カ所欠け、ヒビがあるものです。
茶系の釉薬に金泥が映える仕上げになりました。
仕上げというと、蒔くタイミングが経験則によるところが大きく、ハードルが
高く感じるということでしたので、あらかじめ実際の状況に近い練習をしてから、
チャレンジして頂きました。
仕上げのハードルが高いというお話は、よく伺います。
蒔くタイミングばかりでなく、筆を使って欠損部を的確に塗るということ
自体難しいのです。
そういう方には、別の器で極力似た状況を作り、練習することをお勧め
致します。
それで蒔下を塗る手順や、手の固定の仕方、器の向きを変えるタイミング
などシュミレーションが出来ます。
いきなり仕上げたい器にチャレンジするのもいいかもしれませんが、練習は
やればやる程よい結果に結びつくと思います。
仕上げはそう頻繁になさる機会があるものではありません。
いきなりチャレンジして上手くいくような、たやすい山ではないはずです。
港北教室 残席僅か
新着情報でお知らせしております2月7日(土)開講の
港北カルチャーセンターですが、残席があと僅かと
連絡が入りました。
(最寄り駅:横浜市営地下鉄 センター南駅)
ご検討中の方は、お早めにお申し込み下さい。
どうぞよろしくお願い致します。
彩られた紙と現代の書
すでに23日で終了してしまったのですが、東京都美術館で
催されていた「彩られた紙と現代の書」展に行ってきました。
この展覧会は「紙」に注目し、書をしたためる紙の中でも、華麗な
装飾を施した「装飾料紙」の世界を紹介した展覧会です。
ちょうど墨流しなど料紙の制作をしていたところでしたので、タイムリー
な展覧会でした。
上の画像で右下に写っているのが仲田光成先生の作品です。
私は表書きのお手本として、仲田先生の書を頂いているのですが、実に
気品があり優美な書です。
書を書くならこうありたいという、あこがれでもあります。
今の実力では散らし書きなど夢のまた夢ですが、何とか時間を見つけて
努力は続けたいと思っています。
器との相性
藤那海工房 土曜日クラスのTさんの作品をご紹介致します。
ポットの把手が欠けていたのを修復されました。
銀泥で仕上げてあります。
少々ふっくらした仕上がりなのですが、これがポット自体の感じ、
釉薬と相性がよいのです。
技術的にはぴったりとした仕上がりを目指すことから始めて頂きたい
のですが、最終的にはTさんの作品のように器との相性が良ければ
いいのです。
まずは仕上げてみて、どうかと考えるのもいいかと思います。
銀泥はすでに硫化が始まっており、釉薬の色に馴染んできています。
お好みの色と思われたところで、硫化止めの作業を行って頂ければ
完成です。
3部作完結
NHK文化センター ユーカリが丘教室のMさんの作品を
ご紹介致します。
右下のお皿の修復を以前にご紹介させて頂いています。
今回上と左下の揃いのお皿を完成させて下さいました。
それぞれ別の位置が欠けていたのです。
以前の作品と比べますと、仕上げの腕も上がっているのがわかります。
元々月にうさぎという柄ですから、丸く仕上げた金泥が全く違和感が
ありません。
こうして揃って見ても、修復した部分に違いがあるのが気にならないと
思います。
実際の持ち主は姪御さんなのだそうですが、欠けてしまったお皿が
このように生まれ変わって帰ってきたら、さぞ喜ばれると思います。
お若い方には、きっと「かわいい!」と言って頂けるのではないで
しょうか?
縁に馴染ませる
NHK文化センター ユーカリが丘教室のMさんの
作品をご紹介致します。
縁の焦げ茶色の釉薬のところは銀泥で、胴の薄茶色の部分は金泥で
仕上げられました。
蒔いたばかりの銀泥は白く目立ちますが、硫化してくると馴染む予定
です。
金泥で仕上げた胴の部分は同じ茶系統なので、すでに違和感なく
馴染んでいます。
もっと極めれば金泥のラインも、縁に差し掛かっているところは銀泥
にしてもいいかもしれません。
器の感じには線が細すぎたのではないかと、Mさんご本人は気に
されておられましたが、まずは仕上げまで頑張ったご自身を
褒める気持ちでお使いになるのが良いのではないかと思います。
ご紹介した方法は、唐津焼の仕上げには有効な方法ですので、ぜひ
参考になさって下さい。
楽しく描く
NHK文化センター柏教室のお二人の作品をご紹介致します。
置き目と桜の花びらを描いて頂いたものです。
まずはUさんの作品です。
もうお一方、Mさんの作品です。
置き目は元絵がありますが、桜の花びらは直描きです。
絵心がないと遠慮する方もおられるのですが、紹介させて頂いた
お二人は描いているうちに楽しくなったのだそうです。
作品からそのお気持ちが溢れているので、撮影させて頂きました。
このカリキュラムは修復に関わるものではありませんが、仕上げの
練習として一つの作品が出来上がります。
仕上がったものは食器として使用出来ますので、ご自分の仕上げの
仕方が検証できます。
楽しんで取り組んで下さったら幸いです。
細い線
NHK文化センター柏教室のMさんの作品を、ご紹介致します。
最初は細い線で仕上げがしたいのに、太い線しか描けなかったと、ご相談が
ありました。
細い線が描けない理由として、手が震えてしまうとのことだったのですが、
これは筆を持った手や、器を支える方法があるとお話したところ、格段の
上達を遂げられて仕上げられました。
ただこれはMさんが書道のご経験があり、筆を持つことに慣れているからでも
あります。
繊細な絵柄の入った器に合った、繊細な細い線での仕上げになりました。
特に難しい内側も美しい線が描けていることに、ご注目頂きたいです。
世田谷ボロ市2015.1月
例年12月に行っている世田谷ボロ市ですが、スケジュールの都合で
行けず、1月の回が開催された今日、足を運んでみました。
しかし雨、風とも強い荒天。
16時くらいに着いたのですが、ほとんどの店が畳んでしまって
いました。
それでも開いていた数店の中から、修復が出来る器を購入して
きました。
3点とも欠けやヒビがあり、それぞれ200円と格安です。
たまたま全て紙型印判ですが、いずれも柄が緻密で綺麗なので選びました。
まずは汚れを取って、修復にかかります。
何かの参考になるようであれば、教室にお持ちするかもしれません。
世田谷ボロ市の1月の回は、明日も開催されます。
明日は天候が回復するようですので、興味のある方はお出かけ下さい。