日別アーカイブ: 2017年4月16日

把手の補強

NHK学園市川オープンスクールのHさんの作品をご紹介致します。
デミタスカップの把手の割れを補強されました。

金繕い 金継ぎ 補強

補強の方法はいくつかありますが、Hさんの作品の場合、把手の
内側に補強材を入れて頂きました。
この方法のメリットは把手の外側に仕上げが出ないので、器の印象を
あまり変化させないで済むことです。

カップをもう一度お使いになりたいという場合、この補強は必須に
なります。
ただ接着しただけだと、耐久性に不安があります。
熱い飲み物を入れるカップですから、もしもの時には火傷の危険性から
逃れられません。
補強は相応の手間と時間がかかりますが、不安なく使えるというのは
重要です。

補強の方法は、割れた箇所、把手の太さ等々で変わってきます。
把手の金繕いをご検討の方は、一度教室でご相談下さい。

Hさんは仕上げを銀泥でなさっておられます。
少し硫化すると釉薬に馴染んだシャンパンゴールドになると思います。
その馴染んだ姿が想像できるくらい、大変完成度の高い仕上げになり
ました。


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