月別アーカイブ: 2020年3月

鯛牙 自作する

カルチャーセンターの教室がお休みになってしまい、時間が出来ました。
せっかくだから有意義に過ごそうと、なかなか手が回らなかった作業を
することにしました。
まず製作したのが「鯛牙」です。

本漆の仕上げで丸粉を使った場合、磨きに使う道具です。
市販されてはいるのですが、高価な道具です。
お求め頂くのが忍びないと思っていたところ、有難いことに生徒さんから
顎の骨付の鯛牙を頂戴しました。


上の画像は以前、私が入手したもの

短時間で作ったので、以下の手順で簡単に作っています。
1.顎の骨から牙を切り出す
2.竹棒径6mmを牙の根元が埋まる深さの穴をあける
3.接着剤で牙を接着する
4.隙間をパテで埋める
5.補強に糸を巻く

ご自分で作ってみたいという方は、まず天然の鯛(全重量が3kg以上は必要)
の顎の骨を入手下さい。


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憧れの繊細な線

NHK学園市川オープンスクールのKさんの作品をご紹介致します。
ひびを金泥で仕上げられていますが、画像の通り完璧な美しい細線です。


青磁色の釉薬に金泥が映えて、線の美しさを引き立てています。
教室内の皆様からため息が漏れるほどでした。

しかしKさんも一足飛びにこの仕上げが出来るようになった訳ではありません。
線の引き方のコツを聞き、何度も練習し、何個も仕上げをして、このレベルに
なったのです。
1個につき1回しか仕上げない、数個しか仕上げたことがないという状態では
当然このレベルは望みようがありません。

厳しいようですが、美しい仕上げをしたいようであれば練習あるのみ、経験
あるのみです。

せっかく手間をかけて金繕いをなさっているのです。
「私、大丈夫です。」とおっしゃらず、より美しい仕上げを目指されませんか?


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希望展vol.14

毎日、新型コロナウィルスの報道に触れ、行動が制限される中、
「コロナ鬱」などの言葉も生まれているようです。
そんな渦中ですが、十分対策をした上で「希望展vol.14」に出かけて
きました。

このブログでも開催されるたびに、ご紹介してきました。
今年は33名ものアーティストの方々の作品が展示されます。
売上金の一部は3月11日に東日本大震災の被災地の方々へキャンドルを
送る活動費に充てられます。




この展覧会自体、寄付を目的としているので、作品が手に入れやすい価格に
設定されています。
それもあってご自宅に飾りやすい小さいサイズになっているので、アートを
飾りたいという初心者の方には最適かと思います。

アーティストの方々も日頃なさっていない技法や実験的な試みをしているなど
新しい面を見られるのも面白いところです。

友人の大古瀬和美さんの作品です。
毎回、添文を楽しみにしているのですが、今回は面白い物語になっています。
美しい色彩と一緒にご覧頂きたいと思います。

今回の希望展は12日(木)までの予定が延長される可能性もあるようです。
ギャラリーに人が密集することはありませんので、新型コロナウィルスの
対策をされつつ足をお運び頂けたら嬉しいです。


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梅の枝に見立てる

NHK学園市川オープンスクールのSさんの作品をご紹介致します。
湯呑みのひびの直しです。


表裏でほぼ同じような構図の位置にひびが入っていました。
どちらも銀泥でひびを仕上げ、途中ぶつかった白梅の蕾は金泥で仕上げられて
います。
その蕾はがくが絵付けしてあったのですが、これも金泥にされています。

ひびの仕上げの線は枝がもう一本増えたように見えますし、白梅の蕾の金泥の
仕上げも最初からあったかのようです。

元々の絵付けに合わせた仕上げに思わず「ナイス アイディア!」と申し上げて
しまいました。
このようなアイディアは大歓迎です。
どうぞ自由に発想されてみて下さい。


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新型コロナウィルスへの対応

金繕いの講座を受講の方々へ

カルチャーセンターでの講座を受講の方々には、各カルチャーセンター
から連絡が入っている通り、3月2週目までは休講となりました。
3月3週目以降の講座については、予定通り行われます。

私個人の教室「藤那海工房」でも3月2週目までの教室はお休みとさせて
頂きました。

いずれにしろ新型コロナウィルス感染拡大防止の為とご理解頂ければ幸いです。
実施をする教室では十分配慮をした上で行いますが、ご参加の方におかれましても
発熱などの症状がある場合は受講しないなど、ご協力をお願い致します。

一刻も早い事態の収束を願うばかりです。
皆様どうぞご自愛なさって、教室再開の際にはお元気なお顔をお見せ下さい。


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