日別アーカイブ: 2014年6月14日
美しい金の線
NHK文化センター千葉教室のHさんの作品をご紹介致します。
割れの接着をし、金泥で仕上げて下さいました。
割れ方にも芸がある、というお話は度々していますが、この作品も
まさにその好例です。
人間が作ることの出来ない自然の造形で、本当に美しいです。
この美しさは、ぴっちり接着が出来ており、欠損を埋める作業が
しっかり行われているからこそ。
ところで良く質問を頂くのが、「上から塗った漆が無くならない」という
ものです。
これは表面に出来た欠損に入っているからで、どんな処理をしようとも
なくなりません。
むしろ欠損を埋めているものですから、必要なものなのです。
ですから漆を無くするのが目的ではなく、欠損が埋まるのが最終形と
お考え下さい。
その最終形の状態は、器の破損度によって変わります。
カテゴリー: 生徒さんの作品