美しい線

一昨日春慶塗りの修復をご紹介させて頂いたNHK文化センター
ユーカリが丘教室のIさんの磁器を修復された作品をご紹介
致します。

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両方とも人間が計画しては出来ない、自然の美しいラインです。
特にIさんは細い線を描くのがお上手なので、美しさがなお
際立っています。

現状では2枚とも金泥のみで線を描かれておられますが、染付けに
差し掛かっているところは、銀泥で直されるのをオススメして
います。

ところで細い線は、細い筆でのみ描けるとお考えになる方が多いと
思いますが、これは正解とは言いがたいところがあります。
もちろん力が入ってしまっても、ある程度の太さにしかならない
のは当然なのですが、修復においては大きな問題があります。

それは長い距離が描けないということです。
これは穂先が短いと顕著になります。
長い距離が描けないと当然筆継ぎが多くなり、美しい線が描けません。

仕上げにオススメしている筆は、毛自体の質の良さで穂先が利きます。
これによって太い線も細い線も1本で描き分けることが可能になり
ます。
道具を選ぶのも大切ですが、慣れて使いこなすこともお考え頂けたら
嬉しいです。


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