月別アーカイブ: 2014年12月

庭園美術館リニューアルオープン展

友人のアーティスト•大古瀬和美さんから、良いですよ!と
ご紹介を受けて東京•白金台の「庭園美術館」リニューアルオープン展
に出かけてきました。

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庭園美術館は、1933(昭和8)年に朝香宮家の本邸として建てられたもの
ですが、今回の修復は創建当初の姿に戻すという主旨で行われています。

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入口入ってすぐ正面にあるルネ•ラリックデザインのガラスです。
このように庭園美術館の見所は、アール•デコ建築であることです。
素材、デザイン、技術など、当時最高峰を極めた建物で、どこを
見ても見所になるというくらいの“こだわり”があります。

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この建物の中に、タイアップ企画の内藤礼さんのアートがあります。

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いずれも小さなオブジェなので、それを見つけて空間の中での有り様を
感じるというのが、面白いと思いました。

大古瀬さんから、興味深い情報として教えて頂いたのが香水塔のある次室に
ついてです。
これについては、また日を改めてご紹介致します。


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ウォーミングアップ

NHK文化センター ユーカリが丘教室のTさんの作品を
ご紹介します。

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右上のお皿は、小さな欠けを金泥で仕上げたもの
左下の紅葉柄のお皿は割れたものを接着して、同じく金泥で仕上げた
ものです。

Tさんは長く受講して下さっている方なので、金泥を蒔くタイミングも
とても良いですし、何より仕上げに躊躇なくチャレンジして下さって
いることがよいと思います。

実はTさんはとても複雑に割れたカップの仕上げがあり、今回ご紹介
している紅葉柄のお皿は、そのウォーミングアップなのだそうです。
このお皿自体、なかなか複雑な仕上げなのですが、これがウォーミング
アップとなると、いかに大変な仕上げが待っているか想像頂けると
思います。

そのカップの仕上がったところをご紹介するのを楽しみにしています。


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トクサ不作

今年のトクサは順調に生育していたのですが、引っ越し後、急に
枯れが目立つようになってしまいました。

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大きく環境が変わったとは思えなかったのですが、トクサにとっては
大問題だったようです。

大変申し訳ありませんが、有償で譲り受けたいという方を優先させて頂き、
無償でのご希望の方は、数量を制限させて頂く方向で考えております。
従来無償で譲り受けておられた方は、悪しからずご理解の上、ご協力
下さいますようお願い致します。


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FAXナンバー 変わりました

カルチャーセンターの教室に通われている方にお知らせ致します。
転居に伴い、お問い合わせのためにお知らせしていたFAXナンバーが
変わりました。
「050」から始まるIP電話です。
ご連絡漏れがありまして、大変失礼致しました。

改めて講座日に連絡を徹底しますが、講座の前にお問い合わせが
あった場合は、カルチャーセンター事務局にFAXナンバーを
お問い合わせ下さい。

なおIP電話だからといって、一般電話からのFAXが入らないということは
ないようです。
変更後のナンバーにFAXが入らないというお話も頂戴していますが、お使いの
FAXのエラーメッセージをご確認頂けますでしょうか?

いろいろお手数おかけしますが、どうぞよろしくお願い致します。


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仕上げは人柄

昨日に引き続きNHK文化センター千葉教室の生徒さんの
作品をご紹介致します。
本日はYさんの作品です。

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割れの接着を大胆な線で仕上げられています。
実はかなりヒビが入っていたのですが、表は柄でヒビが目立ない為
割れの接着部分のみ仕上げられています。
これが少々ズレて接着してしまったので、苦労されたのですが、ズレを
解消する為の作業の結果が大胆な線を生みました。

この線がYさんご自身のお人柄を現しているところに、とても魅力を
感じます。
大らかでゆったりとした、けれんのない線というのは、テクニックで
描けるものではありません。
真っ直ぐなお気持ちで仕上げに臨まれているのが、見えるようです。

緊張してしまって、なかなか仕上げに踏み込めないという方はとても
多いのですが、シンプルにやってみようという気持ちで挑まれれば、
Yさんのように良い線が描けると思います。


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不思議な魅力

NHK文化センター千葉教室のHさんの作品をご紹介致します。
Hさんは、以前にもお茶碗をご紹介しています。
この作品が、とても複雑なのを綺麗に仕上げられていると他の
教室から賞賛の声が多数あったのですが、今回ご紹介するものも
また素晴らしい仕上げになっています。

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仕上げのラインがひとつの絵画か、デザインかというくらい魅力が
あります。
また広い面あり細い線ありと、とても複雑ですが、均一に綺麗に
仕上げられています。

よくこのような様々な要素のある修復の仕上げを、均一の太さで仕上げた
方がよいのか、それぞれの状態に合わせて仕上げるのかと質問が
ありますが、Hさんの作品はそれぞれの状態で仕上げる面白さを
示してくれていると思います。

どうぞご参考になさって下さい。


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箱は大事

10月から受講して下さっている方は、今月のカリキュラムは接着に
なります。
接着後、器は元の形になりますので、それが入る大きさの箱を
お持ち下さるようお願いしております。

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箱はこのようにお持ち帰り用としても使えますが、ほこりよけや
簡易な室にもなりますので、大切なアイテムです。

よく教室で何でも捨てられなくなったというお声を聞きますが、
箱はその捨てられない筆頭になっているかもしれません。

接着のカリキュラムでは、箱がないと安全に持ち帰ることが
難しくなります。
教室で代用になるものを探すのは、かなり大変です。
ぜひお忘れないよう、お願い致します。


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馬尾胎漆器

引っ越しで珍しいものが見つかったシリーズ第2弾です。
ご紹介するのは、「朱漆馬尾胎蒟醤椀」です。

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ミャンマー製のこの椀は、軽くて弾力性があります。

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胎は、薄く削いだ竹で編んだ上に、馬の毛を巻いてあります。
このように器が変形しても弾力性のある漆がついてきます。
これは樹脂成分が日本の漆(ウルシオール)とは違う“チチオール”という
漆からでる性質です。

ところで蒟醤とは、塗面に線刻して色漆を充填する技法を言います。
当地では一般的な器種なのだそうですが、柔らかい質感とともに蒟醤が
エキゾチックさを醸し出しています。


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世界のクリスマス2014

今年もボランティア撮影に行って参りました。
横浜山手西洋館のイベント「世界のクリスマス2014」です。
このイベントは、横浜山手の丘に保存•公開されている7館の
西洋館各館がテーマ国別にクリスマス飾りを行うものです。

◯山手111番館 日本「My  PRECIOU  COLLECTIONS」
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◯横浜市イギリス館 イギリス「シーズン•オブ•ブリティッシュ•ファミリー•トラディション」
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◯山手234番館 フランス「パリのアトリエ」
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◯エリスマン邸 イタリア「聖フランチェスコのまなざしで見るクリスマス」
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◯ベーリック•ホール スペイン「聖マリアと3つの贈り物」
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◯外交官の家 アメリカ「Style  of  NY〜X’mas  holidays〜」
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◯ブラフ18番館 シンガポール「海を臨むクリスマス〜東洋の貴婦人と共に〜」
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今年は各館飾り付けに個性があり、例年にない装飾方法など
見応えがありました。
私が特に気に入ったのは、ブラフ18番館です。

もし画像を見て、実物をご覧になりたいと思われたら、是非お出かけ
下さい。
イベントは12月25日(木)までです。
外交官の家、ブラフ18番館があるイタリア山庭園では、12月20日(土)に
2000個のキャンドルで庭園内を彩る「キャンドルガーデン」が行われ
ます。

余談ですが、各館で取り扱っているA4サイズのクリアファイルは、
私がデザインしたものです。
良かったら合わせてご覧下さい。

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ホンビノス貝は駄目

金繕いの教室での貝合せのカリキュラムでは、ご自身でハマグリを
召し上がって頂いて貝を入手してもらうようお願い致しております。
これに対し最近ハマグリではなく、ホンビノス貝を購入される方が
増えてきました。

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ホンビノス貝はハマグリと同様のマルスダレガイ科の2枚貝ですが、
本来は北米に分布するもので、日本には船舶のバラスト水に混ざって
1900年代末に東京湾に定着したと考えられています。

食品偽装問題以降「ホンビノス貝」と表示されるようになってきましたが、
かつては「大あさり」、現在でも「シロハマグリ」「大ハマグリ」と称して
販売されている場合があります。
これでは間違えて購入されても仕方ありません。

貝合せの製作上は同じ2枚貝なので、変わりはないのではないかと考える方も
おられるかもしれません。
しかし貝合せのカリキュラムは、ハマグリがいかに日本の文化に根付いている
ものかということを含めて学んで頂く機会でもあります。
お手数ですが、どうぞ「ハマグリ」をご購入下さい。


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