日別アーカイブ: 2013年12月22日
漆器の破損1 黒漆の変色
金繕いの講座では陶磁器の修復の他、漆器の修復もお教えして
います。
画像の中央が斑紋状に羊羹色に変色しているのが、ご覧頂けると
思います。
黒漆は顔料を添加して作られているのではなく、鉄分によって化学変化
させて色味を出しています。
これが熱水や紫外線によって影響を受け、鉄分が壊され、色がさめて
しまうのです。
だいたい製造後、14年くらいで変化が始まると言われています。
つまり羊羹色に変色したものは、14年以上経っている証明でもあるの
です。
これを修復するには、他に破損がないか合わせて考える必要があります。
漆器には陶磁器とは違う注意点が、様々あります。
あらかじめ教室でご相談頂ければと思います。
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