日別アーカイブ: 2015年8月12日
没後20年 ルーシー•リー展
ルーシー•リーは、大変人気のある陶芸家ですが、その没後20年記念の
展覧会に行ってきました。
今まで私はルーシー•リーに関して人気があるが故に食わず嫌いでして、
その作品を見ることはなかったのです。
それはリーという名前から、韓国系の人かと思っていたくらいです。
今回の展覧会で、ルーシー•リーは、ウィーン生まれのイギリスの
陶芸家と正しく理解出来ました。
ルーシー•リーを、韓国系の人かと思っていたのには、代表作のフォルム
にもあります。
画像にあるように緊張感のある細い高台を持つシンプルな形が、李朝を
思わせたからです。
また鮮やかな釉薬が印象的ですが、これも後期の作風で、非常に多彩な
釉薬の使い手であったのも、新たな発見でした。
会場で80歳の時にドキュメンタリー番組に出演し、作陶風景などを取材
したものを流していました。
画面に映るルーシー•リーは、大変華奢な老婦人なのですが、ろくろを
操り、針で掻き落としを行う様子は、堂々たる姿です。
一転窯から作品を取り出している時の笑顔は、作品から漂う“かわいらしさ”
を感じるキュートな笑顔でした。
新たに発見されたウィーン時代の作品の他、200点の作品の大半が日本
初公開となるそうです。
展覧会はこのあと首都圏での公開はなく、姫路、郡山、静岡と巡回
します。
近隣の方はもちろん、遠方の方も足を運ぶ価値のある展覧会だと思い
ます。
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