月別アーカイブ: 2018年8月

綺麗なジャム

頂き物で恐縮ですが、あまりに綺麗なので、ご紹介致します。

2層になったジャムです。
上がラズベリー、下がピスタチオです。
赤と緑の補色対比が本当に綺麗です。

瓶がまた台形の形をしていて、おしゃれです。
瓶業界に詳しくはないのですが、この形はオリジナルなのではないでしょうか?
外装箱もクラフト紙で好みです。

作られたのはyou-ichiさんという、パティシエの方なのだと思います。
HPもおしゃれでしたが、一般的な店舗を持つという形では活動されて
いないようです。

いつまでも見ていたい美しさですが賞味期限があるので、しっかり頂こうと
思っています。


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高台の欠け

NHK文化センター 柏教室のTさんの作品をご紹介致します。

色々完成させて頂きましたが、特にご説明したいのが高台が欠けていた
お皿です。
高台に破損があったとしても目に入らない部分のせいか、直さなくても
いいのではないかとおっしゃる方がおられます。
ただ器全体の重さを支えているのは高台ですし、欠けて表面の釉薬が
なくなり素地が見えているのは事実です。
ですので基本的に金繕いされるのをお勧めしています。

Tさんのお皿の場合、主に高台の内側が欠損していたので形がとても
複雑でした。
それを根気よく埋められて形も作り込まれて、完成に至りました。

他にも形が難しいものを金繕いされていますが、その経験が反映されて
画像に写っている小さい欠けやひびは難なく直されています。

フリーカップの欠けですが、ひびを伴い少々複雑な欠けになっていますが、
瑠璃釉に金泥が映えてとても綺麗な仕上がりになっています。

近いうちにTさんの作品をまたご紹介出来ると思います。
こちらも力作なので、お楽しみに。


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欠けの仕上げ

JEUGIAカルチャーセンター八千代緑ヶ丘教室のMさんの作品をご紹介
致します。

欠けの器をたくさん完成されました。
何も大変完成度が高いものです。




以前のブログにも書きましたが、欠けは日常お使いになる器で最も生じやすい
破損です。
これが難なく直せるようになるのが、一番良いのではないかと思っています。
そういう意味でMさんの完成度の高い作品は皆様の参考になるのではないかと
思います。

ただこれだけ完成度が高いのは慎重に丁寧に作業を重ねられたMさんの努力に
よるものです。
せっかく直してまた使われるのですから、飾っておきたいくらいの美しさが
あった方が気持ちがいいと思います。

Mさんはさらに複雑な破損の仕上げに挑まれています。
基本の力は付けられているので、こちらもクリアされると思います。
完成品を見せて頂くのを楽しみにしているところです。


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大宮教室 拭き漆大会

よみうりカルチャー大宮教室で本漆による拭き漆を行って頂きました。

今回使用の漆はウルシオールを含む本当の漆なので、かぶれ対策について
きちんとご理解頂いた上で作業して頂きました。
画像の方々がエプロン、アームカバー、手袋着用なのは、その為です。

材料にされたのは各々がなさりたいものをお持ち頂きましたので、茶托あり、
板材あり、カトラリーありと様々です。
(こちらからお仕着せの材料はご提供しませんでした。)

たまたま大宮教室は拭き漆大会が行える条件が揃い、なさりたい方もおられ
ましたので決行出来ました。
それぞれの教室で条件が違いますので、ご希望がありましたら、教室の皆様と
ご相談させて下さい。


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筆洗いは徹底的に

このところ筆の洗い方が足りない方が多くみられましたので、改めて
ご説明致します。

下地用でも仕上げ用でも筆は薄め液の中で泳がせるようにすすいだ後、
中性洗剤で洗います。

この時、穂先を爪先でほぐすようにして、洗剤をしっかり穂先の内部まで
入るようにします。
穂先の根元を爪で揉むのも効果があります。

もし筆を長い時間使ったようでしたら、薄め液の中に15分は浸けておいた
方がいいと思います。

穂先が乾燥した後、カチカチに固まっていたり、穂先の中から落ちきれて
いない新うるしが出てきたりしたら、洗いが足りない証拠です。
新うるしの含みが少なく長い距離が描けないのも、穂先がしっかり洗えて
いないからです。
穂先が割れて綺麗な1本の線が描けないこともあります。

道具の始末が悪いことで作業が滞るのは、本当に勿体ないことだと思います。
ご面倒でも1回1回の洗いを丁寧に行って下さい。
上手く作業が出来ない思いをするのは、次に筆を使う時のご自身です。


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一気に完成

藤那海工房 西登戸教室のKさんの作品をご紹介致します。

作家さんもののマグカップです。
以前、柄ありのバージョンを完成されていますが、こちらは同型で無地
です。
仕上げた金泥が景色になりました。

ひびの修復をされました。
緑釉に仕上げの金泥が映えています。


大鉢、皿の欠けです。
日常で多い欠けの仕上げがこのように完璧に出来るようになるというのが、
一番良いことではないかと思います。


割れ2点です。
上の猪口は錦手に金彩が華やかです。
野点の茶箱の茶巾入れにするそうです。

下の小さい破片の接着は、実は注意が必要な割れ方です。
このように綺麗に直されるためには、コツを教室で確認下さい。

常滑焼の急須です。
蓋が小片の接着、本体が欠けでした。

常滑焼は他にない特性があります。
金繕いに着手する前に必ず説明を受けて下さい。
独特の準備が必要です。

今回、これだけ一気に完成させて下さいましたが、ここに辿り着く
までに数年を要しています。
これ以前は毎月技術を一つ一つ学ばれていたので時間がかかりましたが、
ここまで基本の技術を身につけて下さったら、後はご自身の判断で
どんどん作業が進められると思います。

講座ではKさんのように、ご自身の判断で作業が進められるようになる
ことを目標にしています。
受講開始からこのような状態になるまで時間はかかりますが、Kさんの
たくさん完成させた状態を見ると、今まで努力なさっていたのが一気に
実を結んだ感じがします。


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千葉教室 火曜日午前クラス新規開講

NHK文化センター 千葉教室の火曜日に午前クラスが新規
開講します。

千葉教室は10年前、初めて一人で講座を担当させて頂いた教室で、とても
思い入れがあります。
その千葉教室で新たに教室が持てることを大変嬉しく思っています。

私共の講座は素材こそ「新うるし」を使っていますが、伝統的な手法で
丈夫で美しい仕上がりを旨としています。
決して早くは仕上がりませんが、文化を含めて工程を楽しんで頂ける講座を
心がけております。

暑い夏ももうすぐ終わりです。
秋から金繕いにチャレンジしてみませんか?

既にお申し込みが入っており、残席は少なくなっています。
ご検討の方はお早めにNHK文化センター千葉教室まで申し込み下さい。


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縄文展

現在、東京国立博物館で開催されている「縄文」展に行って
きました。

国宝になっている「火焔型土器」「縄文のビーナス」の他、著名な「遮光器
土偶」も見られて、縄文時代を俯瞰して見るのにいい機会となりました。

興味深かったのが同時代の世界の器の展示です。
世界の器はシンプルな実用本位の形で、それに絵が描かれている程度なのに
対して、縄文土器は明らかに装飾性が突出しています。
こう見ると縄文の時代から日本人は特異な芸術性を持っていたと考えて
しまいます。

しかし何より創作の‘熱’が強い。
これを感じることが出来ただけでも見学した意味がありました。


会場にはすぐ入れましたが、中は混雑していました。
説明文を読みながら並んで見ると時間がかかってしまうので、空いて
いるところからドンドン見て行った方がいい状態です。

会期は9月2日までと迫っています。
漆を塗られた土器も多数ありますので、それもお見逃しなく!


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パソコン入れ替え騒動

8年も使っていたパソコンがついに故障。
修理もままならず買い替えを余儀なくされました。

お盆前から購入品の検討を始め、お盆中に入れ替えを決行しました。

元々パソコンに詳しい訳ではないので、設定にはサポートに電話しまくる
というおばさんパワーで乗り切りました。
セキュリティーは強化できたと思うのですが、様々な「パスワード」が
存在し、目が回ってしまいました。

何とかネットも繋がり、メールも復活しています。
一部の方には連絡が中断してしまい、ご迷惑をおかけしました。

まだまだ新しいOSに対応したソフトの導入など、やらなければならない
ことが残っています。
でもちょっとパソコンのお相手に疲れてしまっています。


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会心の出来

藤那海工房 西登戸教室のOさんの作品をご紹介致します。
会心の出来とおっしゃってお持ちになりました。



大鉢に片口様の注ぎ口がついたもので、確か韓国のお土産と伺ったと
思います。
注ぎ口の部分は出っ張っている分、ぶつけやすくて金繕いされる方が
多いところです。
先端は微妙な曲線を描いているので形が作りにくいのですが、とても
綺麗に作られています。
それを銀泥で仕上げられました。

会心の出来というのは仕上げの蒔き下の塗り方です。
少々説明をさせて頂いただけで格段に塗り方が均一になりました。
触れ込みに間違いなしです。
今後は鉢の内側にある鉄釉の飛びに合わせて銀泥を硫化させる予定です。

このところ仕上げの仕方が上手くいった方が続々といらっしゃいます。
順次ご紹介させて頂く予定です。


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