引き受けてみる

「他人の修復を引き受けるには早過ぎる。」とおっしゃる方が
多くいらっしゃいます。
でも思い切って引き受けてみてはいかがでしょう?

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※先日ブログでご紹介しました「おむすび◯△」さんから
ご依頼頂いた器です。

まず自分のものでないので、一つ一つの作業が慎重かつ丁寧になります。
自分の物ですと、どうしても甘くなるところがありますが、
預かった以上責任がありますので、おのずと作業の質が上がります。

それから自分にはない陶磁器にチャレンジするチャンスになります。
陶器がお好きな方、磁器がお好きな方、骨董がお好きな方、作家物が
お好きな方とそれぞれで持っている器には傾向があります。
他人から預かりますと、普段慣れている器とは違う物を扱うことに
なるので、これも勉強になります。

また破損も人の物ですと、やはり違う破損を勉強することになります。
自分にはない器を扱う訳ですから、破損も違うのは当然でしょう。

私も初心者の頃には友人にお願いして、材料費のみ頂戴する約束にして
期間だけはいつになってもよいという条件を飲んでもらい、修復を
請け負っていました。
これで随分勉強になったものです。

金繕いも知名度が上がって参りましたので、習っているとお話しすると
必ず周囲にお願いしたいという方がいらっしゃると思います。
躊躇せず、引き受けてみて下さい。
上達すること間違いなしです。


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